Spanish Breeze

夫のMBA留学に4歳の息子とついて、マドリードと上海での14ヶ月の生活を紹介していきます.

魅惑のモロッコ (第3日目)

2011-01-15 12:00:22 | 旅行 -Morocco-
12月25日(第3日目)

いよいよアトラス山脈を越え、サハラ砂漠への入口の町「ワルザザート(Ouarzazate)」へ
4~5時間のバスの旅

この高い山脈の壁が地中海の温暖な空気を遮断し、遥か彼方にはサハラ砂漠が広がる...
広大な乾燥した大地に数本の川が流れ、そのほとりにオアシスがある。
そのオアシスごとに日干しレンガ造りの村、カスバ(かつては要塞だった)が点在する。

ワルザザートは1920年代にフランス軍によってサハラ砂漠の最前線基地として建設されたらしい。
今付近の美しい「アトラス山脈の山並み」、「カスバ街道」、「オアシス」...
数多くの映画の舞台にもなってるほど、どこを見ても絵になる。

『アラビアのローレンス』、『モロッコ』、『ナイルの秘宝』、『グラディエーター』、『007』、『ハムナプトラ』等。
映画で使われたセットがそのまま置いてある映画村もあるほど映画のロケ地としても有名。

ワクワクするようなワルザザート。
でもアトラス越えは、大変だった

朝6:45にホテルをチェックアウト。
朝食のパンを包んでもらって、CTMバスターミナルへ。


CTMバスの時刻表

前に行った事のある友達のブログを見ただけで、車酔いしてしまった私。
私より車酔いしやすいうっぐ。
酔った時の為に、ビニール袋や、ウエットティッシュ、着替え等リュックに詰め込み、残りはバスの荷台へ。
預ける荷物は、1つ5DH。
ところがカウンター内にいた人がもう、5DHくれと!
「今払ったよ」って言っても、笑顔で手を出したまま引っ込めない!
この人、バス会社の人じゃなかったの?!
あーーーまたやられたーーー
なんでもチップ、チップだから恐ろしい!

バスは、7:30出発。
出発までの間にターミナルのカフェでお茶をして、ホテルでもらったパンを食べ、マドリードで買って来た酔い止めを飲む。
うっぐは、子供用で1/2錠でいいと言われ、初めての錠剤も上手に飲めた
私は、うっぐの残りの半分。
夫は、念の為大人用を1錠。

バスは、思ったのより新型で安心しました。

さぁ、出発~

マラケシュのメディナを過ぎたら、もうこんな景色。

朝日がヤシの木の向こうからまぶしい!

遠くに見えていたアトラスがどんどん近づいてくる...


うっぐは、薬が効いたのが即効で寝てしまい、よしよし。

ところがそう甘くはなかった...
クネクネと本格的な山道が始まった頃、あまりの揺れにうっぐが起きてしまう。
必死で、外をみるように促すが、顔が真っ青...


もう駄目だ~って思った頃、出発から2時間半位経った頃、やっとトイレ休憩!
良かった~。小さな山の中の村で深呼吸。ふ~~。

うっぐは、「ゲーする...ゲーする」と言いながらも何も出てこないけど、笑顔が戻って一安心。

本当は出しちゃって欲しかったんだけどな...

30分位休憩してまた出発。

ところが、後半の方がキツかった!!

バスが動くなり、うっぐはダウン。
夫も空いている席へ移動(夫も実は、車酔いするんじゃん。今回初めて知ったよ~)。
うっぐは、私の膝の上で横になっていたのだが...暫くして私のジーンズがヌル~~~
ひえぇぇぇ~~やってしまった

この時の為に用意していた物が役に立ったわけだけど、私の着替えまでは持ってきてなかったよー
しかもこの旅行では、このジーンズしかないのに...

こんな大変な中夫は、前の方で熟睡...
でもうっぐの調子が良くなってきたので、何より...
私は、お陰様でうっぐの世話で気持ち悪くなるヒマがなかった。

外は「カスバ街道」。
その土地の土を掘り起こして干しレンガを作る為、山、大地と同じ色。
すごい迫力。


カラカラの大地にヤシの木をみるとホント、ホッとする。


山道もそろそろ終わり。

お昼ちょっと前に無事にワルザザートに到着しました。

ワルザザートのCTMバスターミナルから、ホテルまでタクシーで向かう。
ここは、面白い料金形態で、一人4~5DH。
15DH、5分位でホテルに到着。

ホテルの名前は、「アズール(Azoul)」。スペイン語で「青」だね、とうっぐと言っていたら、ベルベル語(元々モロッコにいた先住民族の言葉)で「こんにちは」と言う意味だそう。
新しいホテルだけど、スタッフは皆英語が話せて(ご存知、モロッコではフランス語なら大体の人が話せる)、笑顔がステキで本当に親切。ホテルの名前にフィットしてる。

ホテルも思ったより素敵



マラケシュから持って来てたパンで昼食を簡単に済ませ、午後はワルザザードから33k西にある「アイト・ベン・ハッドゥ(Ait Ben Haddou)村」へ。
この村が、数々の映画のロケで使われていて、モロッコで一番美しいと言われているこの村は世界遺産にも登録されている。

ガイドブックに、ローカルの人が行く方法が載っていたので、マラケシュ行きの民営バスを探しに民営のバスターミナルまで歩いて行く。
ワルザザートの町はこんな感じで、何もありません。

この日は風が強く、うっぐも風と戦うように走る。


やっとの思いで民営のバスターミナルに着いたら、タクシーの運転手さんがハイエナのように私達に群がって来て、「どこに行くんだ、どこに行くんだ?」って大騒ぎ。
バスの窓口に行っても、スタッフはおらず、この人は何者?と言うような人が色々説明して「350DHでどうだ?」等とふっかけてくる。

そんな中、英語を話せる人に会えて、事情を説明した。
「アイト・ベン・ハッドゥに行きたいけど、ローカルの人が行くように安く行きたいんだ。
マラケシュ行きのバスを途中下車してそこからタクシーで一人15DHで行けるでしょ?」と。
結局、時間帯の合うバスがなくて、タクシーの往復チャーターで250DHで話は成立。

この一帯のボスらしき人だった彼は、一人の運転手さんを紹介してくれて(フランス語は喋るけど英語は喋れない)、彼に託した。
彼は大人しい感じの良い人だった。
黙々と丁寧に運転をしてくれて、安心して観光を楽しめる。

車の中から。何にもない...


暫くすると川が流れていてそのほとりに小さなカスバの村があった。
写真を撮る為、停まってくれたのかと思ったらなんとあの村は、運転手さんの住んでる村だったみたい。

うっぐもこの広さに「すごいねー!」を連発。




こっちの川にも村が...

ここで、突然ラクダに遭遇。初めて見るラクダにちょっとびびるうっぐ。

うっぐを見るなりターバンを巻いてくれてうっぐも嬉しそう!

似合ってる私もうっぐにターバンを巻いてあげたかったからよかった~。

そして、いよいよ見えてきました。

これがアイト・ベン・ハッドゥ。

丘の斜面に立体的に造られた要塞のこの村は、本当に幻想的。この世の物とは思えない。
すごい迫力。
数々の映画監督達を魅了してきたのがよく分かる...

村の中に向かう。
お土産屋さんを通り、


通路を抜け、


川を渡り、


門をくぐります。

この色自然な色だから不思議。

今でもベルベル人の5~6家族が住んでると言う。



階段好きなうっぐは、どんどん上を目指します。



上ばかりに気をとられていたけど、後ろを振り返るとこれまたすごい景色。


頂上に近づけば近づくほど風が強くなり、私も飛ばされそうになる。
うっぐは、岩影でちょっと待機。


頂上からの景色は圧巻です!!


うっぐを見ていると本当に楽しいみたい。
午前中のバスの中でグッタリしていたのがウソのよう。
映画のセットの中で自由に大好きな階段を行ったり来たり。


一緒に来れて良かったね

ホテルに戻り、夕飯を食べる為のレストランを探しにまた出掛ける。
うっぐ、以外に元気。
夕方のお祈りの時間帯だった為、女性は観光客以外誰一人歩いていない。
男の人たちもみんな「ねずみ男」姿で、モスクに向かってる

すると子供ねずみ男発見

うっぐとこの子、なんとなく意識しながら暫く一緒に歩く...

ホテルに戻って来て、照明があまりにもかわいい事に気づいた!




すっかり良い気分になってたのに、暖房が故障中だと言う事が判明!
おまけにシャワーの温水が一人分しか出なくて、部屋の中でもダウンを来てる状態
寒すぎる!!!

本当に長い長い一日だった。
一番心配していたアトラス越えが無事終わっただけで、一つ心配事が減ったけど…
うっぐが戻して汚れてしまったジーンズ...この寒さじゃ乾かないよね…

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3 コメント

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ひえーーー (こぐマミ)
2011-01-16 08:26:46
あーーやっぱ吐いちゃったか~・・・しかも1本しかないジーンズ!!
マドリッドならすぐ乾くけどねえ・・・。
でも薬飲んでもだめなくらい、ハードな道だったのね・・私ぜったいだめだわ・笑
でも頑張った甲斐アリの素敵な景色。これはやっぱ頑張らないと見れないのね・・・
うっぐが楽しそうでよかった!この後も楽しみにしてます。
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Unknown (Unknown)
2011-01-16 21:25:12
凄い旅~!ほんと素敵☆
子連れで色んな所を回って楽しめるって最高の経験だね!
ウッグ君もどれもすごくいい表情だし!
クスクス…昔フランスでステイした先のマダムがモロッコの方でよく食べさせてもらった。懐かしいなぁ!

この先の旅のブログも楽しみにしてます(^-^)/
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Unknown (yukiko)
2011-01-17 08:47:16
>こぐマミさん!
そうなの...心配していた通り吐いてしまったの...でも次からは、1/2錠じゃなくて丸ごと1錠にしたら大丈夫だったよ。まさか自分の着替えまでは、頭が回らなかったよ...そう、マドリッドなら安心して洗えるのにね・笑
でも本当に素晴らしい景色だった☆

>unknownさん、
コメントありがとうございます。
子供が生まれてから旅行したいけど、子供がどうなるか分からないから...とあまりしてなかったけど、せっかく今ヨーロッパにいるから、頑張ってます。
行くまでは、いつも不安や心配事でいっぱいだけど、うっぐも楽しんでくれるから、嬉しいです。
つづきも楽しみにしててください♪
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