アドルノを詳しく研究することによって、
トランプが2016年の大統領選挙に勝つことを本気で予測した、
数少ない人物のひとりにマシュー・マクウィリアムスがいる。
マクウィリアムスは、投票日の前夜に
「トランプに対する支持は、アメリカ人の権威主義に確りと根ざしている。
いったんそれが覚醒すれば、無視できない力である」
ということを描いている。
予想を外した者が多いなか、マクウィリアムスの予測が当たったのは、
彼がおこなった1800人の有権者の調査に、アドルノの調査項目と似た項目を含めたからである。
あとになって、アドルノの調査項目と似た質問(自分の子どもを礼儀正しい子に育てたいのか、自主性のある子どもに育てたいのか、など)を含めたことは、
トランプの支持者を予測する1番の目安になったことがわかった。
マクウィリアムスが詳しく研究した、アドルノは、ナチス・ドイツの被害者であり、賢明な観察者であった。
アドルノは、人々がいとも簡単にファシストの支配に屈してしまうのはなぜかを問い続けた。
その理由を、理解するひとつの方法として、彼は心理学を活用した。
彼が、アメリカで行った調査で明らかになったのは、
多くのアメリカ人もまた、「権威重視のパーソナリティー」の特徴を持っていることであった。
その特徴には、強い因習主義、権威のある者に対する服従、弱いものに対する傲慢な態度、力と強さの過大評価、陰謀論や迷信を信じる傾向などが挙げられる。
「権威重視のパーソナリティー」を持つ人は、権力を持つ支配的な指導者に従い、その下に集まり、ときにその人自身がそうした指導者になることもある。
そして特に、脅威を感じたときは部外者に対して攻撃的な反応を示す。
アドルノは1950年に発表した著書のなかで
「嘘は長きにわたって人を引きつけ、時代の先をゆく。
真実の問題すべてが権力の問題に置き換えられることによって、
過去の独裁体制のときのように、
真実が抑圧されるだけでなく、真実と虚偽を区別することそのものが攻撃される」
と述べている。
アドルノは、テレビやラジオ、映画を通じたプロパガンダによって、ファシズムがまともなものとして過去に受け入れられたことや、これからも受け入れられることを怖れていた。
1950年代、アメリカ国民に対して反共主義がうったえられていた中で、アドルノは21世紀の分断を見ていたのかもしれない。
ここまで、読んでくださり、ありがとうございます。
最近、少々新分野に挑戦した内容となっております。
描き始めるまでに、毎朝、普段より、勇気と時間を要していたりします。
今回も読んでくださりありがとうございます。
今日も、頑張りすぎず、頑張りたいですね。
では、また、次回。
おはようございます。
コメントありがとうございます。
アドルノが1950年代に、21世紀のトランプイズムの種を見出していたように、私には思えたので、その辺りを描いてみたかったのですが、私の描き方があまりうまくなかったですかね......^_^;
ホルクハイマーやアドルノについて、私はまたもう少し学び直したいと思います。
詳しい事は良く分かりませんが簡単に言えば、欧州の白人・キリスト教徒
によって侵略されたネイティブ・アメリカンの行き場がなくなった。
それで入植者が全てを奪った歴史上に米国があると思います。
所謂、話題の紛争地であるイスラエルとパレスチナの様な状態で、
権力者のユダヤ民族集団が有利な社会を形成したのが米国だと思います。
その中の勝利者である白人がアメリカファーストと権力誇示して
実効支配者・トランプを支持したのではと思います。
日本で言えば、生粋の日本人支持者が多く、その中からトップを選択した
様なものですから、トランプ勝利はさして驚きもしない。
要は、自分達の集団が一番ではあるがキリスト教徒及びユダヤが
政治に大きな影響力を行使して操り政治となっているんだろうと思います。
なので、アドルノさんを良く知りませんが言っていることにそんなに
評価が高いとは思いません。流れは至極当然の結果だろうと思います。
的外れなコメントで申し訳ありません。