浅草で「岡本かの子」を語り、足をくじく。

　めったに東京へ行かないのだが、仕事で浅草へ。
　時間を間違え、１時間も早く着いてしまった。
　熱中症になりそうな暑さ。
　目的の場所は、浅草といっても賑やかじゃない川向こう。
　着替えの入ったカートを引きずり、交番で
「どっかに自動販売機、ありませんか」と尋ね、
水を買い、隅田川のほとりにへたりこんで時間をやりすごす。



　仕事はＢＳフジの「歴史に秘めた恋物語」。
　歴史上の女性を一人ずつ取り上げ、世を騒がせた
スキャンダラスな恋の背景を探っていこうという番組。
　ＭＣは俳優の勝村政信さん。
　そして今回のゲストは作家の高橋源一郎さんと私。
　サイト

http://www.bsfuji.tv/rekishikoi/

　岡本かの子は明治、大正、昭和を通じて活躍した
小説家、歌人、仏教研究家だが、夫がいながら愛人とも同居、
という奔放な生活でも世を騒がせた。
　夫は国民的人気漫画家だった岡本一平。
　一人息子は「芸術は爆発だ！」の画家、岡本太郎である。

　元は料理屋だった建物を使っての収録は
ぶっつけ本番。
　勝村さんも高橋さんも初対面だったが、話が弾み、とても楽しかった。

　谷崎潤一郎は「白粉ごてごての醜婦」と、とんでもない
悪口を公言しているが、童女のごとき天然の魅力と
文学への一途な情熱で、わが道を貫き通した希有な女性、
岡本かの子を、この際、知っていただきたい。

　放映　６月１５日（月）　２２時～２２時５５分

　で、無事に仕事を終え、そこから浅草駅までタクシー。
　地下鉄の入り口で車を降りる際、ゴキッと左足首をひねってしまった。
　しばしうずくまったままだったが、恥ずかしいから
歯を食いしばって立ち上がり、地下鉄浅草駅の長い長い階段を降り、
電車でなんとか自宅へ。
　最寄りの駅から自宅までは、カートに寄りかかるようにして
なんとか歩いた。
　
　夜になっていたから病院へは行けない。
　お世話になってるマッサージ師さんに来ていただき
テーピングをしてもらった。
　一夜明けて、今日も歩行は不自由。
　ワンブロック先のコンビニを遠く感じる。
　間の悪いことに、来週、再来週と、別の用事でまた浅草。
　日頃の運動不足がたたって、回復まで長くなりそう。
　ジャガイモの花でも眺めて元気出さなきゃ。