冬桃ブログ

「東京スタジアムがあった」



 昔もいまも、この世で1番好きなのは映画だ。
 私が子供の頃は邦画全盛期。東映、日活、東宝、大映、松竹と、
それぞれ特色のある映画会社があり、新作が次から次へと
封切られていた。
 私は夢中になってそれらを観ていた。
 映画を観るだけではおさまらず、平凡、明星、近代映画などの
映画雑誌に読みふけり、スターのスキャンダルにも精通してた。
 そんな子供は他にいなかったから、知ったことを友達と
情報交換して楽しむわけではない。
 いわば、オタクだ。
 
 永田雅一という名前も、子供の頃から知っていた。
 俳優ではない。大映という映画会社のオーナーだ。
 その名前が、おそらく映画雑誌によく登場したのだろう。
 永田雅一は、映画会社だけではなく、プロ野球の球団オーナーで
東京スタジアムという、いまは亡き球場までつくったという。
 それは澤宮優さんの「東京スタジアムがあった」という
本を読むまで知らなかった。

 いやあ、おもしろかった!
 よくぞここまで、昔の有名プロ野球選手達に取材なさったと感心する。
 しかもそこに、「吉展ちゃん誘拐殺人事件」などの昭和史が
さりげなく入ってくる。
 邦画界が衰退していく過程の裏話もある。
 もちろん野球に関しては、その名前を知らなくても、
「そんなことが!」と驚いたり、ちょっと目頭が熱くなったり、
吹き出してしまったりする、選手達、応援団などのエピソードが満載!

 足は速いが野球は知らない、というオリンピックの陸上選手が
代走専門選手としてスカウトされた話など「なるほど、それもありか!」である。
 野球好きはもちろんのこと、そうでない人にも、
ゴールデンウィークの一冊としてお勧めしたい。


 
 

コメント一覧

冬桃
さすが!
Mei F.さん

 ここにはスケートの思い出がある、という方も
多いですね。
 この本は「私の知らない東京」を伝えて
くれて、とても楽しく読めました。
Mei F.
おお、懐かしい!
東京球場、すごく懐かしいです。
子供の頃、私は大巨人ファンだったので、この球場と野球の思い出は、
ほぼ皆無なのですが、でも、狭さゆえに、ホームラン多発球場として有名で、
その記憶が一番強くあります。
でも、ここ、冬場はスケートリンクになって、私の弟は、中学の友人と、
いつも遊びに行ってました。
因みに、私は、学校が近いこともあって、高校時代は、いつも後楽園の
スケートリンクで滑ってました。
名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

※ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「おしらせ」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事