ちよっと詳しいレポ記事だったので記録の為に載せます
CNBLUE 日本武道館で360度ライブ 「僕たちの曲で皆さんが幸せになったら感無量です」/レポート

「やっぱり、センターステージが似合うよね?」(ヨンファ)
12月3日(木)、『CNBLUE 2015 ARENA TOUR~Be a Supernova~』のファイナル公演が日本武道館にて開催された。
ステージを360度ぐるりと取り囲む観客たちは、開演を促すような熱い手拍子を送り始め、
ついに18時30分を迎えると、客席の四方から各メンバーが登場。
ステージに到着すると、まだ暗い中、ジョン・ヨンファ(Gt,Vo)が右手を挙げて「Supernova!」とタイトルコールし、
イントロのリフをイ・ジョンヒョン(Gt,Vo)が爪弾いていく。LEDスクリーンにはスペイシーなイメージ映像が流れ始め、
ステージから放たれる光に会場全体が包み込まれていく。とても落ち着いた滑り出しだ。
2曲目の「WHITE」ではステージが回転し始め、相乗効果で、めくるめくダンスビートが加速する。
続けて、カン・ミンヒョク(Dr)の長いドラムロールの後、ヨンファがシンセサイザーで奏で始めたのは、
「ひとりぼっち」のフレーズ。ここで、ヨンファは掛けていたサングラスを外して大歓声を独占。
魅せ方もしっかりと心得ている。
チョッパー奏法を多用しつつ、ハネ回るベースラインを繰り出すイ・ジョンシン(Ba)。
観客も声を合わせて歌い、冒頭の3曲だけで、武道館に熱気が満ちているのを感じた。
「武道館、こんにちは!」とヨンファは挨拶し、「CNBLUEです!」と4人で声を揃える。
「やっぱり、CNBLUEはセンターステージが似合うよね? 皆さんと近いから」とヨンファ。
「今日、このステージで僕のすべてを皆さんに捧げます」とピアノをポロリと奏でると、
「Can’t Stop loving you、一緒に歌ってください」との言葉から「Can't Stop」へ。
ヨンファは早くも顔を汗で光らせながら、
長く声を伸ばす聞かせどころで、さすがの美声を響かせた。

「HEART song」ではステージが回転、正面が真反対となった結果、
ミンヒョクの後ろ姿がよく見えたのだが、大きく両腕を動かし、シンバルを打ち鳴らす姿がまぶたに焼き付いている。
静と動のメリハリを活き活きと全身で表現する実にダイナミックなドラミングであった
シャウト交じりのボーカルも熱く、最後はドラムセットの周りに3人が三方から集まり、
音と音とで対話するような激しいアンサンブルを披露。音が鳴り止んだ途端、大拍手が沸き起こっていた。
ヨンファは、回転するステージから降りて歩き廻りながら、
「今日、いいライブつくりましょう、準備はいいですか? ……Oh! 前が分からない(笑)」
と方向感覚を一瞬失ったようで、観客を笑わせる。
アドリブの掛け声を観客に再現するよう求める、難易度の高いコール&レスポンスを展開。
ボイス・パーカッションを盛り込んだ無茶振りに「え~!(できない)」の声が湧くものの、
その後のメタル調スクリームは、思いのほか再現率が高く、CNBLUEファンの音感に驚愕した。
ピアノの前に戻ってヨンファが着席すると、「LOVE」がスタート。ヨンファは、
少年のようなあどけない笑顔を見せながらも、表現力豊かに、巧みな歌を披露。
リズミカルで、4人の息がピッタリと合った気持ちの良い演奏を聞かせた。
MCでミンヒョクは、センターステージのため「めっちゃ目が回りますね」と目元を押さえたが、
ファンの皆さんの反応がよく見える、と満足気。ジョンシンは
「今日が最後ですけど、たくさん来てくれてありがとうございます」と感謝を述べた。
ジョンヒョンは、「本当はセンターステージは予定になかったと思うんですけど、
“もう一回やってくれ”というアンコールにお応えして」と、
今回のステージプラン実現の経緯を明かした。
ヨンファも繰り返しファンへの謝辞を口にしながら、「今からは、CNBLUEのロックナンバーを」と予告して、
「Where you are」へと雪崩れ込む。空気を一瞬にして変えるジョンヒョンのギターリフに始まり、
ミンヒョクのドラムもジョンシンのベースも、そのシンプルで力強い演奏の、音の一つ一つに気迫が籠り、
揺るぎない確信が伝わって来るように感じた。
4人の鳴らす音と歌声があれば、他には何も要らない――そんな説得力があったのだ。

続く「In My Head」ではスモークが四方八方から噴出、
赤や青のライトに照らされる中、ロックンロールのグルーヴがうねりを増幅。
単に力強いだけでなく、例えば、ヨンファは、手、指の動きも交えて歌いながら、繊細な感情をも表現していく。
そのデリカシーとスタイリッシュさを保ちながら、強度を増しているのが素晴らしい。
ジョンヒョンのギターソロには、かつてない色気が加わって、
その後の一瞬のブレイクで「武道館ありがとう!」とシャウトするヨンファ。
4人が向かい合う体勢でひたすら音を重ねていく終盤は、文句なしのカッコ良さ。
跪いて仰け反りギターを掻き鳴らすヨンファの姿も忘れがたい。高まる熱の中、
ダンサブルな「Lady」では、ヨンファもアッパーなテンションで歌い踊る。
思わず走り出したくなるようなグルーヴ感が心地よく、
空気を湿らせるほどの熱気を肌でまざまざと実感した。
あまりの盛り上がりぶりに、ヨンファも「今日やばいねー」と驚いたような、心底うれしそうな表情を見せた。
ジョンシンも「ここが日本で一番熱いと思います」とコメント。
ヨンファは前日、前回の初センターステージ公演、
つまり、2011年9月にインディーズとして最後の公演を行った横浜アリーナでの映像を観返したそうで、
「その時も、『In My Head』(日本でのメジャーデビュー曲)観たら、頑張ってました。
1曲1曲頑張ります。皆さんがいるから、CNBLUEがいる」と改めてファンに感謝した。
ジョンシンが再びマイクを持つと、「僕の曲が初めて(アルバムに)入りました。
天才(ヨンファ)と一緒につくったんですけど…」と作曲の経緯を語り、
インタビューなどで「ジョンシンさんはいつつくりますか?」と質問を受けていたことを回顧。
「5年経って、僕からのプレゼントをあげることができてうれしいです。皆さんのためにつくりました」と、
「Daisy」を披露した。意表を突くドラマティックな展開と美しいメロディーを持つ曲で、
ジョンシンのベースはいつにもまして、歌うような流麗なラインを描き、ボーカルに寄り添っている。
柔らかく神聖さを感じさせるような照明も曲にマッチして、
それまでのアッパーなテンションとはまた違った空気感を醸し出していた。

その流れを汲んで、ジョンヒョンが目を閉じたまま歌い始めたのは「IRONY」。
音に没頭するように頭を大きく振りながら、哀切を帯びたメロディーラインを、エモーショナルに歌い上げていく。
ミンヒョクはどっしりとした重心の低いドラミングでサウンドを下支えし、抜群の安定感を与えていた。
ヨンファが一人で歌い切った「STAY SOBER」は、夕景が思い浮かぶような哀愁に満ちていたし、
続く「realize」では、薄紫とブルーのライトでステージ上が網状に照らされ、マーブル模様が蠢くような映像も相まって、
まるで水中で幻想を見ているかのよう。徐々にテンポを落とし、音量も下げながら、
アコースティックギターの音色だけが残るその最後の瞬間まで、そのすべてが美しかった。
バンドの深みを感じさせた4曲の後は、「もっと走りたいですね」とヨンファ。炎が噴出する中披露した、
ロック&ダンスのハイブリッド・ナンバー「holiday」、
スモークが噴出するゴージャスな演出に負けないヘヴィな歌と演奏で圧倒した「Catch Me」、
終盤にも関わらず艶を増していく歌声と楽しげなダンスでヨンファがスタミナを見せ付けた「Cinderella」
(最後、ジョンヒョンの背後から近づき、肩に手を置いた後は、床に寝そべったていたが)、
そして、本編最後は「Radio」。目まぐるしく明滅するライトが、
メリハリの効いたこの曲の持つ呼吸感、躍動感を後押しし、五感で熱狂を味わうことができた。
アンコールでは、Tシャツに着替えたメンバーが4人揃って客席を通って登場。
「皆さん、いつも頑張ってください、いつも笑ってください。明日からもTry again,Smile again」とのヨンファの語りから
「Try again,Smile again」を披露。
ジョンヒョンは床に直に座ってアコースティックギターを奏でていて、
その姿が、武道館という大きな会場にアットホームなムードを付加しているように思えた。
観客は手を左右に揺らしながら声を重ね、メンバーも眩しい笑顔を弾けさせる。
メンバーからの「もっと、もっと!」という煽りに応えて美しい歌声を聞かせた観客を讃えるかのように、
最後は客電が灯ったのも感動的。ヨンファは「ブラボー!」を繰り返し、拍手を送っていた。
「僕たちの曲で皆さんが幸せになったら感無量です」とヨンファ。
ミンヒョクは「アリーナツアー、9回全部同じセットリストでやるのが心配だったんですけど、
今日はセンターステージだから」新鮮な気持ちでできる、と笑顔を見せ、
「この気合いがあったらできるかも。変わらない気持ちは、皆さんへの感謝の気持ちです。
13,000人の皆さん、来年もよろしくお願いします」としっかりと挨拶。

この後ヨンファのリードで会場全体でのウェーブ大会がスタート。
「今日、皆さんはワールドスター! 全世界が観ます」とヨンファは励ますように語り、
ミンヒョクと共にステージを走り回ってウェーブの陣頭指揮を執る。すると、ここで事件が発生。
「ヨンファさん、申し訳ないんですけど…(データが)なくなったんです…」とジョンヒョンがまさかの告白、
動画保存に失敗したことが判明。
気を取り直して再度チャレンジし、無事に動画撮影を終えると、CNBLUE恒例の即興コーナーがスタート。
チャルメラのメロディーをアレンジして演奏し、
「そういえば、今日、食べなかったですね」とヨンファは某ラーメン店をネタに
「(秘伝のたれの辛さ)4倍でお願い~。ジョンシンは~…何倍~?」と歌いながら問い掛け、
メンバーがリレー形式で繋いで行く。
「7倍」と歌ったジョンシンを「うそつき」と断罪したミンヒョクに続き、
ヨンファが「ジョンシンはいつも…(長いタメを挟んで)うそつき~」と繋いだり、
「僕は~」と歌いながら弁明しようとしたジョンシンに、間髪入れず「終わりました」とヨンファが告げたり、
そのコントのようなオチと間合いに、大爆笑が起きていた。
「今、頭にラーメンばっかりで…(笑)。どうしよう?」(ジョンヒョン)という“後遺症”を抱えながら、
アンコール2曲目の「Love Light」へ。
観客に再びシンガロングを求め、「皆さんが僕たちに捧げる歌」(ヨンファ)と言いつつも、
「これからは僕が皆さんに歌います」とイニシアティブを握って、マイクなしで
、ピアノでコードだけ奏でながら圧倒的な独唱を響かせると、大きな拍手が起きる。
この曲で発生する恒例の「もう一回!」コールに応じて、ジョンシンとジョンヒョンは互いにパートチェンジし、
ヨンファはドラムセットへ。代わりにキーボードの傍らにやって来たミンヒョクは、「ピアノできない!」と困り顔だったが、
甘い歌声を響かせ、観客を酔わせた。
再度のパートチェンジでは、ジョンヒョンが後方でミンヒョクの手を取ってベースの弾き方をレクチャーしている姿も見受けられ、
微笑ましかった。
「今日本当に僕たちは感動しました。
皆さんに会って気合いをもらいました」と熱く語ったヨンファは、「次の曲は、僕が大変な時につくったんですけど、
これを聴いて(皆さんが)元気になったら」と、「Hold My Hand」を披露し、♪ラララと会場全体で声を合わせた。
「武道館、I love you! ありがとうございます。スタッフさんにも拍手お願いします」(ヨンファ)と締め括りの挨拶をし、
4人は台に立って最後のポジションについていたのだが、アンコールの声が一気に押し寄せた。
そこで、最後の最後、予定外に「Radio」を再度放ち、2時間50分に及ぶ公演は終了。
バンドとしての音の厚みが増し、歌はもちろんのこと、
楽器演奏だけのパートでもまったく飽きさせないどころか惹き込んで止まないパフォーマンスに驚愕した一夜だった。
「もっといいステージ、もっといいライブで会いましょう」とこの日繰り返し観客に語り掛けていたヨンファ。
2016年2月にWOWOWにて「CNBLUE 2015 ARENA TOUR ~Be a Supernova~」の独占放送が決定
CNBLUE 2015 ARENA TOUR ~Be a Supernova~ メンバーコメント映像
番組詳細
CNBLUE 日本武道館で360度ライブ 「僕たちの曲で皆さんが幸せになったら感無量です」/レポート

「やっぱり、センターステージが似合うよね?」(ヨンファ)
12月3日(木)、『CNBLUE 2015 ARENA TOUR~Be a Supernova~』のファイナル公演が日本武道館にて開催された。
ステージを360度ぐるりと取り囲む観客たちは、開演を促すような熱い手拍子を送り始め、
ついに18時30分を迎えると、客席の四方から各メンバーが登場。
ステージに到着すると、まだ暗い中、ジョン・ヨンファ(Gt,Vo)が右手を挙げて「Supernova!」とタイトルコールし、
イントロのリフをイ・ジョンヒョン(Gt,Vo)が爪弾いていく。LEDスクリーンにはスペイシーなイメージ映像が流れ始め、
ステージから放たれる光に会場全体が包み込まれていく。とても落ち着いた滑り出しだ。
2曲目の「WHITE」ではステージが回転し始め、相乗効果で、めくるめくダンスビートが加速する。
続けて、カン・ミンヒョク(Dr)の長いドラムロールの後、ヨンファがシンセサイザーで奏で始めたのは、
「ひとりぼっち」のフレーズ。ここで、ヨンファは掛けていたサングラスを外して大歓声を独占。
魅せ方もしっかりと心得ている。
チョッパー奏法を多用しつつ、ハネ回るベースラインを繰り出すイ・ジョンシン(Ba)。
観客も声を合わせて歌い、冒頭の3曲だけで、武道館に熱気が満ちているのを感じた。
「武道館、こんにちは!」とヨンファは挨拶し、「CNBLUEです!」と4人で声を揃える。
「やっぱり、CNBLUEはセンターステージが似合うよね? 皆さんと近いから」とヨンファ。
「今日、このステージで僕のすべてを皆さんに捧げます」とピアノをポロリと奏でると、
「Can’t Stop loving you、一緒に歌ってください」との言葉から「Can't Stop」へ。
ヨンファは早くも顔を汗で光らせながら、
長く声を伸ばす聞かせどころで、さすがの美声を響かせた。

「HEART song」ではステージが回転、正面が真反対となった結果、
ミンヒョクの後ろ姿がよく見えたのだが、大きく両腕を動かし、シンバルを打ち鳴らす姿がまぶたに焼き付いている。
静と動のメリハリを活き活きと全身で表現する実にダイナミックなドラミングであった
シャウト交じりのボーカルも熱く、最後はドラムセットの周りに3人が三方から集まり、
音と音とで対話するような激しいアンサンブルを披露。音が鳴り止んだ途端、大拍手が沸き起こっていた。
ヨンファは、回転するステージから降りて歩き廻りながら、
「今日、いいライブつくりましょう、準備はいいですか? ……Oh! 前が分からない(笑)」
と方向感覚を一瞬失ったようで、観客を笑わせる。
アドリブの掛け声を観客に再現するよう求める、難易度の高いコール&レスポンスを展開。
ボイス・パーカッションを盛り込んだ無茶振りに「え~!(できない)」の声が湧くものの、
その後のメタル調スクリームは、思いのほか再現率が高く、CNBLUEファンの音感に驚愕した。
ピアノの前に戻ってヨンファが着席すると、「LOVE」がスタート。ヨンファは、
少年のようなあどけない笑顔を見せながらも、表現力豊かに、巧みな歌を披露。
リズミカルで、4人の息がピッタリと合った気持ちの良い演奏を聞かせた。
MCでミンヒョクは、センターステージのため「めっちゃ目が回りますね」と目元を押さえたが、
ファンの皆さんの反応がよく見える、と満足気。ジョンシンは
「今日が最後ですけど、たくさん来てくれてありがとうございます」と感謝を述べた。
ジョンヒョンは、「本当はセンターステージは予定になかったと思うんですけど、
“もう一回やってくれ”というアンコールにお応えして」と、
今回のステージプラン実現の経緯を明かした。
ヨンファも繰り返しファンへの謝辞を口にしながら、「今からは、CNBLUEのロックナンバーを」と予告して、
「Where you are」へと雪崩れ込む。空気を一瞬にして変えるジョンヒョンのギターリフに始まり、
ミンヒョクのドラムもジョンシンのベースも、そのシンプルで力強い演奏の、音の一つ一つに気迫が籠り、
揺るぎない確信が伝わって来るように感じた。
4人の鳴らす音と歌声があれば、他には何も要らない――そんな説得力があったのだ。

続く「In My Head」ではスモークが四方八方から噴出、
赤や青のライトに照らされる中、ロックンロールのグルーヴがうねりを増幅。
単に力強いだけでなく、例えば、ヨンファは、手、指の動きも交えて歌いながら、繊細な感情をも表現していく。
そのデリカシーとスタイリッシュさを保ちながら、強度を増しているのが素晴らしい。
ジョンヒョンのギターソロには、かつてない色気が加わって、
その後の一瞬のブレイクで「武道館ありがとう!」とシャウトするヨンファ。
4人が向かい合う体勢でひたすら音を重ねていく終盤は、文句なしのカッコ良さ。
跪いて仰け反りギターを掻き鳴らすヨンファの姿も忘れがたい。高まる熱の中、
ダンサブルな「Lady」では、ヨンファもアッパーなテンションで歌い踊る。
思わず走り出したくなるようなグルーヴ感が心地よく、
空気を湿らせるほどの熱気を肌でまざまざと実感した。
あまりの盛り上がりぶりに、ヨンファも「今日やばいねー」と驚いたような、心底うれしそうな表情を見せた。
ジョンシンも「ここが日本で一番熱いと思います」とコメント。
ヨンファは前日、前回の初センターステージ公演、
つまり、2011年9月にインディーズとして最後の公演を行った横浜アリーナでの映像を観返したそうで、
「その時も、『In My Head』(日本でのメジャーデビュー曲)観たら、頑張ってました。
1曲1曲頑張ります。皆さんがいるから、CNBLUEがいる」と改めてファンに感謝した。
ジョンシンが再びマイクを持つと、「僕の曲が初めて(アルバムに)入りました。
天才(ヨンファ)と一緒につくったんですけど…」と作曲の経緯を語り、
インタビューなどで「ジョンシンさんはいつつくりますか?」と質問を受けていたことを回顧。
「5年経って、僕からのプレゼントをあげることができてうれしいです。皆さんのためにつくりました」と、
「Daisy」を披露した。意表を突くドラマティックな展開と美しいメロディーを持つ曲で、
ジョンシンのベースはいつにもまして、歌うような流麗なラインを描き、ボーカルに寄り添っている。
柔らかく神聖さを感じさせるような照明も曲にマッチして、
それまでのアッパーなテンションとはまた違った空気感を醸し出していた。

その流れを汲んで、ジョンヒョンが目を閉じたまま歌い始めたのは「IRONY」。
音に没頭するように頭を大きく振りながら、哀切を帯びたメロディーラインを、エモーショナルに歌い上げていく。
ミンヒョクはどっしりとした重心の低いドラミングでサウンドを下支えし、抜群の安定感を与えていた。
ヨンファが一人で歌い切った「STAY SOBER」は、夕景が思い浮かぶような哀愁に満ちていたし、
続く「realize」では、薄紫とブルーのライトでステージ上が網状に照らされ、マーブル模様が蠢くような映像も相まって、
まるで水中で幻想を見ているかのよう。徐々にテンポを落とし、音量も下げながら、
アコースティックギターの音色だけが残るその最後の瞬間まで、そのすべてが美しかった。
バンドの深みを感じさせた4曲の後は、「もっと走りたいですね」とヨンファ。炎が噴出する中披露した、
ロック&ダンスのハイブリッド・ナンバー「holiday」、
スモークが噴出するゴージャスな演出に負けないヘヴィな歌と演奏で圧倒した「Catch Me」、
終盤にも関わらず艶を増していく歌声と楽しげなダンスでヨンファがスタミナを見せ付けた「Cinderella」
(最後、ジョンヒョンの背後から近づき、肩に手を置いた後は、床に寝そべったていたが)、
そして、本編最後は「Radio」。目まぐるしく明滅するライトが、
メリハリの効いたこの曲の持つ呼吸感、躍動感を後押しし、五感で熱狂を味わうことができた。
アンコールでは、Tシャツに着替えたメンバーが4人揃って客席を通って登場。
「皆さん、いつも頑張ってください、いつも笑ってください。明日からもTry again,Smile again」とのヨンファの語りから
「Try again,Smile again」を披露。
ジョンヒョンは床に直に座ってアコースティックギターを奏でていて、
その姿が、武道館という大きな会場にアットホームなムードを付加しているように思えた。
観客は手を左右に揺らしながら声を重ね、メンバーも眩しい笑顔を弾けさせる。
メンバーからの「もっと、もっと!」という煽りに応えて美しい歌声を聞かせた観客を讃えるかのように、
最後は客電が灯ったのも感動的。ヨンファは「ブラボー!」を繰り返し、拍手を送っていた。
「僕たちの曲で皆さんが幸せになったら感無量です」とヨンファ。
ミンヒョクは「アリーナツアー、9回全部同じセットリストでやるのが心配だったんですけど、
今日はセンターステージだから」新鮮な気持ちでできる、と笑顔を見せ、
「この気合いがあったらできるかも。変わらない気持ちは、皆さんへの感謝の気持ちです。
13,000人の皆さん、来年もよろしくお願いします」としっかりと挨拶。

この後ヨンファのリードで会場全体でのウェーブ大会がスタート。
「今日、皆さんはワールドスター! 全世界が観ます」とヨンファは励ますように語り、
ミンヒョクと共にステージを走り回ってウェーブの陣頭指揮を執る。すると、ここで事件が発生。
「ヨンファさん、申し訳ないんですけど…(データが)なくなったんです…」とジョンヒョンがまさかの告白、
動画保存に失敗したことが判明。
気を取り直して再度チャレンジし、無事に動画撮影を終えると、CNBLUE恒例の即興コーナーがスタート。
チャルメラのメロディーをアレンジして演奏し、
「そういえば、今日、食べなかったですね」とヨンファは某ラーメン店をネタに
「(秘伝のたれの辛さ)4倍でお願い~。ジョンシンは~…何倍~?」と歌いながら問い掛け、
メンバーがリレー形式で繋いで行く。
「7倍」と歌ったジョンシンを「うそつき」と断罪したミンヒョクに続き、
ヨンファが「ジョンシンはいつも…(長いタメを挟んで)うそつき~」と繋いだり、
「僕は~」と歌いながら弁明しようとしたジョンシンに、間髪入れず「終わりました」とヨンファが告げたり、
そのコントのようなオチと間合いに、大爆笑が起きていた。
「今、頭にラーメンばっかりで…(笑)。どうしよう?」(ジョンヒョン)という“後遺症”を抱えながら、
アンコール2曲目の「Love Light」へ。
観客に再びシンガロングを求め、「皆さんが僕たちに捧げる歌」(ヨンファ)と言いつつも、
「これからは僕が皆さんに歌います」とイニシアティブを握って、マイクなしで
、ピアノでコードだけ奏でながら圧倒的な独唱を響かせると、大きな拍手が起きる。
この曲で発生する恒例の「もう一回!」コールに応じて、ジョンシンとジョンヒョンは互いにパートチェンジし、
ヨンファはドラムセットへ。代わりにキーボードの傍らにやって来たミンヒョクは、「ピアノできない!」と困り顔だったが、
甘い歌声を響かせ、観客を酔わせた。
再度のパートチェンジでは、ジョンヒョンが後方でミンヒョクの手を取ってベースの弾き方をレクチャーしている姿も見受けられ、
微笑ましかった。
「今日本当に僕たちは感動しました。
皆さんに会って気合いをもらいました」と熱く語ったヨンファは、「次の曲は、僕が大変な時につくったんですけど、
これを聴いて(皆さんが)元気になったら」と、「Hold My Hand」を披露し、♪ラララと会場全体で声を合わせた。
「武道館、I love you! ありがとうございます。スタッフさんにも拍手お願いします」(ヨンファ)と締め括りの挨拶をし、
4人は台に立って最後のポジションについていたのだが、アンコールの声が一気に押し寄せた。
そこで、最後の最後、予定外に「Radio」を再度放ち、2時間50分に及ぶ公演は終了。
バンドとしての音の厚みが増し、歌はもちろんのこと、
楽器演奏だけのパートでもまったく飽きさせないどころか惹き込んで止まないパフォーマンスに驚愕した一夜だった。
「もっといいステージ、もっといいライブで会いましょう」とこの日繰り返し観客に語り掛けていたヨンファ。
2016年2月にWOWOWにて「CNBLUE 2015 ARENA TOUR ~Be a Supernova~」の独占放送が決定
CNBLUE 2015 ARENA TOUR ~Be a Supernova~ メンバーコメント映像
番組詳細