陽出る処の書紀

忘れないこの気持ち、綴りたいあの感動──そんな想いをかたちに。葉を見て森を見ないひとの思想録。

ブログの掲載写真、どうしてます?

2024-09-07 | PC・通信・情報・メディア・SNS

先日、知り合いの老婦人が所用でインスタントカメラを購入したとのこと。写ルンです、とかあのタイプ。いまだにカメラ屋で売っているそうです。30枚ぐらいで1500円ぐらい。スマホがないから、そうしたいとのこと。

拙ブログでは以前デジカメで写真日記を更新していたりしました。
しかし、ブログ記事にするために、わざわざネタ探しに外出するのが面倒でやめてしまったんですね。そのうち、カメラも壊れてしまいましたし。

現在、ケータイで撮ることはあっても、スマホでは撮りません。
スマホ内のデータが膨らむのが嫌だから。撮りすぎてあとでデータ整理するのが煩わしいから。あと、写真のデータからうっかり身バレする可能性があると聞いてから、身の回りのものは極力アップしないようにしています。映った画像の顔をぼかしたりするのも手間がかかります。

gooブログにはスマホから記事投稿できる機能があるようですが、PCからの長文投稿が多い自分には無縁の長物。写真が主体の日記ブロガーさん向けですね。

ブログの掲載写真といえば。
最近は、買ったままの書影、あるいはDVDの表紙を写してレビューで記事に掲載、という方をよく見かけます。雑誌の中身や、テレビに映ったアニメや映画のワンシーンをそのまま映しているケースもありますよね。著作権法上の配慮、なのかもしれませんし。また、実際、スマホですぐ撮れるので楽ですよね。

私は基本、漫画等の表紙や雑誌の一頁を記事に引用する場合、撮影ではなく、スキャンしています。
理由は余計なものを写しこみたくないから。本を直置きしている床の模様だとか、布団やらシーツの柄だとか、支えている個人の指だとか。そういう「持ち主の情報」って、オタクは嫌がると思いませんか? 他人の手垢がついてしまった感じがするというか。

私がブログはじめたころ、お付き合いのあるファンブロガーさんたちも、もちろん当時はガラケー主流でいくらでも写メできたはずです。
でも、写メで私、これ買いましたよ、と報告がてら写真を載せるひとをその昔はあまり見かけなかったんですよね。こういう漫画、揃えてますよという本棚の写真。こういう間取りや机の配置でオタ活してますよ、という写真。そういうの、いつからネットで堂々と晒すようになったんでしょう? 私の〇〇ですよ、という所有権の主張みたいな写真。

おそらく、その作品について何がしか語るから、ではなく。
とりあえず、それを買いました、という保管アピールこそがオタクの存在証明だと示したいからなのでしょう。SNS上でも、感想を言うでもなく、これだけ集めてます、みたいな集合写真を見かけます。ガチャで絵柄が揃ったのを見せびらかす感覚なのでしょうか。

でも、読んでいる側は。
その物体を入手した本人の考えや価値観が知りたいのであって。二次元は二次元のままだと信じたいのであって。その二次元が分厚い冊子の表紙に描かれたただのデータに過ぎなくて、しかもそれが誰かの所有にされて虐げられている(?)事実なんて知りたくもない。古いオタクってそういう感覚で生きてきたんじゃないかなと思うのですが、こういう考えはいま気持ち悪いんですかね? だったら、ごめんなさいね。だって、キャラクターや架空の物語と同じ次元に生きているんじゃないんですから、そう思いません?

横に造花でも添えて、きれいなディスプレイができるなのならいいのですが。漫画の単行本やらDVDの表紙にいる高貴で美しいキャラが、自分のお粗末な持ち物の横にいるなんぞはとても耐えられないので、写真で撮る勇気が私にはありません。しかし、スキャン機能付きのプリンターが壊れたらどうしよう…。

ところで、こんなことを書いてしまえるのは、自分の何かを得たという感動を実は誰かと共有したくない本音の現れなのかもしれません。

(2021/07/11)








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