陽出る処の書紀

忘れないこの気持ち、綴りたいあの感動──そんな想いをかたちに。葉を見て森を見ないひとの思想録。

へっぽこ個人事業主が電子申告に乗り気でない理由

2022-03-18 | 仕事・雇用・会社・労働衛生

令和三年度分の確定申告作成がやっとこさ終わりました。
今回は年内には昨年分の領収書整理を済ませており、かなり予定を削って最優先処理にしたので二月中には提出できました。一月半ばに書類が届いてからすぐにとりかかったのがよかったのでしょう。

ところで私は以前から電子申告をもくろんではいるものの、いまだに踏み切れないままでいます。
ひそかにその理由を洗い出してみることにしました。


・事前届出が必要なのが面倒くさい
令和二年分から青色申告の65万円控除を受けるには、電子帳簿の保存か、電子申告の許可を得るか、になった模様。で、この事前届出が昨年の9月だったらしく。昨年といいましたら五輪後で、ワクチン接種後で、事業上もバタバタあって、すっかり失念していたという次第。

・マイナンバーカードをスマホで読み取るのに抵抗がある
QRコードリーダーもそうですが、画像読み取りのアプリを入れるのに心理的な留保がかかっています。ネット上に流出したらどうしようとか。心配しすぎなのでしょうか。

・ICカードリーダーを買いたくはな
数千円ぐらいの機器。確定申告時しかほぼ活躍の機会がない。そのうち、これお蔵入りになりますよね。その昔のMDやらFDやらと同じで。というわけで買いたくないのです。

・追加で郵送せねばならない書類がある
生命保険料の控除証明書、社会保険料控除証明書、医療費控除明細などは送信できないそうです。→「電子的に提出できない添付書類は、どのように提出することになるのですか。」(ただし、生保料控除証明書などは一定条件でオンライン送信できるみたい)

・情報セキュリティ上の不安がある
いまだにネットバンク口座を開設しない理由と同じです。電子マネーの数字を信用していないので。なんというITリテラシーの低さか…。ちなみに、会社員としては会計事務所勤務でネットバンキングの振込処理を行ったことがありますが、逆に簡単に出来過ぎて、自分の事業では怖いと思ったのが理由です。

・税務署が近くてすぐに提出できる
徒歩でも十数分程度にある場所に住んでいることに、猛烈に感謝したい! 電子申告であたふたやってる間に、会計ソフトからプリントアウト、もしくは手書きで申告書に数字を転記したらすぐ出せます。そもそも確定申告書類を毎年、送付してもらっているので取りにいかなくていいので。

・地方の税務署はそんなに混んではいない
コロナ禍でリモート流行りなのか、皆さん電子申告ブームが来ているのか、それとも田舎の事業主がヘタっていて申告できる状況じゃないのか。公認会計士・税理士さんに依頼してるのか。とにかく税務署が混んでいません。並んでも三人ぐらいです。

・決算書に受付の青印(収受印)が欲しい
電子申告だと受付後、確認のメール詳細が届いてそれが控え代わりになるらしい。でも、そのメールを無くしたり、メルアドが誤っていたり、ならどうする? そのメール詳細をプリントアウトして残すんだったらそもそも申告書類一式の原本に、鮮やかなインクの日付印が押された方がよくないか?

・申告書の控(青字の複写)が欲しい
パソコンで出力した書類は、後から修正できます。補助金や助成金の申請関連業務を行った際、あきらかに確定申告書を急ごしらえで作成したのではないか(比較前年度分の収入を多めに見積もって、差額で給付金を受給しようとした)と思われる申告書を、わりと見てきました。電子帳簿保存法違反とかにならんのか? 手書きの申告書で受付印があれば、その日に必ず窓口提出した証拠になりますよね。ちなみに、税務申告書類を郵送する場合、受付日は郵便局での消印の日付になります。なので間に合わないときは、期限前日までに夜間窓口へポストインするのがベター。

・会計ソフトがアップデートできていない
過去に買ったパッケージ型の会計ソフトでの記帳しかしていない。申告書類は郵送してくるがプリンタにセットするのが煩わしいので、手書きで数字だけ転記していたりします。そして、切り抜いて貼っています(苦笑)。青申決算書控もカラフルに印刷されるから、どちらが提出用かわからなくなります。

クラウド型の会計ソフトにすれば、毎年アップデートしてくれますが、ランニングコストがわりとかさみますよね。あと、ネット接続したまま数字を入力するのにリスクがあるので、使うのをためらいます。あと、今はやりのfreeeといったクラウド型会計システムは、簿記を知った人間にはかえってわかりづらいので絶対に使いたくないです。仕訳しないで記帳できてしまうらしくて、気持ち悪いので。安い記帳サービス使うより、自分で勉強するか、専門家を雇いなさいよと。自分で仕訳もできないのに、事業主を名乗らないでほしいです。


このなかで一番の理由は、税務署にすぐ行けるから!
確定申告書を出したついでに、他の申告書類(雑所得や譲渡所得など)をもらってきて参考にしています。税務署のみならず役所の窓口においてある配布物はわりと読むのが楽しいので、よくもらって帰ります。多少遠くても、やはり、出かけるでしょうね。別段やましいことをしてはいないので、役所には堂々と出かけられます。申告書の提出前に、不明点はおおむね税理士さんに訊ねているか、日ごろから調べて勉強はしているつもりなので、税務署で相談することもなく滞在時間をかけることもありません。

しかし、さすがにこのままではアナログすぎるので。
将来的にはどうにか改善したいところではあります。電子申告のよいところは期限内に訂正申告がしやすいところでしょうね。総勘定元帳をチェックしていたら帳簿の記帳ミスが見つかって、決算をやり直したくなったりもしますから。


(2022/02/23)




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