陽出る処の書紀

忘れないこの気持ち、綴りたいあの感動──そんな想いをかたちに。葉を見て森を見ないひとの思想録。

いつか逢える神無月の巫女、いつも読める姫神の巫女に(まとめ)

2020-06-01 | 感想・二次創作──神無月の巫女・京四郎と永遠の空・姫神の巫女
月と地球と太陽と
ひめちか愛があれば
それでイイ!!



百合のレジェンド「神無月の巫女」のアニメ制作陣が手掛けた公式ウェブノベル「姫神の巫女~千ノ華万華鏡~」が、ついに漫画になりました、の記事一覧です。

漫画「姫神の巫女」は、電撃マオウ7月号(2020年5月27日発売 定価700円)で好評連載中です。
以下の記事は、二回目まではウェブノベルについてのざっくり感想、三回目以降は連載前の雑記あれこれで、正確に言うとレビューではありません。

うっかり姫子と千歌音の転生みたく誤解を与えそうなのですが。
神無月の巫女のアフターとか延長線上にあるお話ではなく。それでいながら、神無月の巫女を装ってその再来を夢見させる、という心憎い演出は、「京四郎と永遠の空」「絶対少女聖域アムネシアン」ともども健在な模様。

いつか逢える神無月の巫女、いつも読める姫神の巫女に(一)
月には誰も知らない社がある、そこで二人は永遠の夢を見る──から、ふたたび16歳を迎えるあの二人はいま、新しい恋をする…。百合のレジェンド「神無月の巫女」のアニメ脚本家が手掛け、原作漫画家が挿絵をつけた、公式非営利企画のウェブ小説がファン熱望の漫画化。これを記念しての、好き勝手応援レビューです。

いつか逢える神無月の巫女、いつも読める姫神の巫女に(二)
「ゆりのおまけ」を削ぎ落し、ひめちか専門特化した世界設計で、いくつかの謎の端切れを残しつつも、最後はきれいにまとまったウェブノベル「姫神の巫女~千ノ華万華鏡」。「姫子と千歌音」のその後の物語としてではなく、死すべき運命を乗り越えた少女たちの革命として、読むべき価値のあるものです。

いつか逢える神無月の巫女、いつも読める姫神の巫女に(三)
決戦は16歳の誕生日。神無月の巫女のクライマックスのあの悲劇の臨界点からはじまる、ふたりの、べったりの、びっくりな新世界転生。あなたはこの物語のいちばんの読者になってください。

いつか逢える神無月の巫女、いつも読める姫神の巫女に(四)
多くの続編にはきれいに閉じたものを開く危険性が伴いますが、敢えてお話の結び目から解こうとするスピンオフには、スピンオフだからこそ許される大胆な趣替えがあります。時代に先駆けた作品は、禁断が禁断ではなくなった新たな時代に誘われて、華麗に復活したのです。


ところで。雑誌掲載分は、地方民なので発売日翌日に確認しました。
いい意味で予想を裏切られているのでよかったです。姫子と千歌音の関係に何を求めるかによって見方が異なろうかと思われますが。ウェブノベル版の植竹先生健筆の濃密メランコリックモノローグが、介錯先生のわかりやすいネームと悩殺絵でより親しみやすくなっているのがポイントです。しかし、ずいぶん絵柄が変わっているのでびっくりです。ひめこ、ペコちゃん顔?!

ヤフーとかのニュースでも話題になっていましたね。
こちらのサイトさんでは、さわりだけ読めます。




「京四郎」の連載時、アニメのネタバレになるから途中から雑誌追いかけをあきらめて、ひみことかおんのアトリエ話を読み逃し。「アムネシアン」は噂に聞き及んではいたが、2009年以降から私生活の変化により(あるいは当時別のにいれこんでいたので(酷))リアルタイムでついていけずじまい。ウェブノベルの「姫神の巫女」はいつでも読めるからと後回しにしていたので、消化不良のまま。今回は再燃のよい機会。ネタバレ避けの配慮ではなくて、記事にするのが遅いので、毎回レビューをするのかは不明ですが。

最近は漫画雑誌じたいの売上げ部数が減っていて、電子版で読む人も増えているようです。
雑誌の読み放題サービスなんかもあったりするようで、便利な時代になりました。私のスマホの解像度が悪いせいのか。ウェブ上で見ると画面がひきしまりすぎているのが、紙面では濃淡のゆらぎが出ているので立体感が感じられますね。あのサイズで見られる、保管できるのはいいけれど、雑誌から切り離すのが一苦労。背表紙にもひめちかがいたことに気づかずに…。

いっけん愛らしい百合友だちにみえて。
姫子と千歌音の麗しき復活にみせかけて。
アニメ感動の最終回エンドの続きを匂わせて。

実はところどころ、ひめちか廃人を奈落に突き落とすような演出をさりげなくちりばめたあたりに、原作者先生のとてつもない作為を感じます。なにげない日常劇で、他愛のない会話をしているだけでも、裏読みしてしまいますよね。神無月の巫女以来の百合サイコホラーぶりが衰えていません。ひめちか補正するからいいのだけど、どこまで許されていくのか。

ひめちか名物(?)指先睦みあいを拒否ってしまう千華音の笑顔つき塩対応ぶり(?)や、おのぼりさん先輩風を吹かせてデートをリードする媛子の不思議ちゃんぶりが、なかなかいい味出しております。女の子が仲良く遊んでいるだけで百合になったらいいのだけど、キスは好きの証明であればいいのだけど、そうはならないのが神無月の巫女クオリティ。真心近づいた、やさしい日常が二人に訪れるのはいつなのでしょうか…。今後とも要注目ですね。

ちなみに、ウェブノベル連載時(2009年~2014年)の空気感がわかるサイト様の過去記事を以下に。ご参考までに。
SNSふくめネットで検索すると、「姫神」でいくらでもノイズがヒットしてしまうので、なかなか探しづらいのが難点です。アニメの「京四郎と永遠の空」の放映時はトラックバックでブログ記事が探しやすかったのですよね。あのときはブログ全盛期でしたし、アニメ神無月の巫女の放映時としばらくは公式サイトが機能していたので、純度の高い情報が得られたよい時代でした。アニメ「神無月」の公式サイトの掲示板に、当時のアニメ雑誌で脚本家の植竹氏のインタビューがあったと知って、いまさらながら読んでみたかったなと思います。「京四郎」では掲載誌で柳沢テツヤ監督のインタビューがあったし、豪華なおまけ冊子もついてきたけれど、今回はどうなんでしょうかね。

【姫神の巫女 レビューリスト(ブログ「百合佳話 [ゆり/かわ]」 2010年2月21日)】

【神無月の巫女スピンオフ公式WEB小説『姫神の巫女』遂に完結(ブログ「アニメソング綺譚(きたん)~レビューの覇道~」2014年11月1日ほか)】



*漫画「絶対少女聖域アムネシアン」&ウェブノベル「姫神の巫女」、そのほか関連作レヴュー一覧*
漫画「絶対少女聖域アムネシアン」および、ウェブノベル「姫神の巫女」、そのほかの漫画などに関する記事です。

★★神無月の巫女&京四郎と永遠の空レビュー記事一覧★★
「神無月の巫女」と「京四郎と永遠の空」に関するレビュー記事の入口です。媒体ごとにジャンル分けしています。妄言多し。



この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 神無月の巫女は好きだけど、... | TOP | 図書館はどんなときも自分が... »
最新の画像もっと見る

Recent Entries | 感想・二次創作──神無月の巫女・京四郎と永遠の空・姫神の巫女