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石垣島リブリーザー・ダイビングのレビュー

2022-05-04 17:13:25 | SCUBA diving

 春の石垣島ダイブツアーでは、Poseidon SE7EN リブリーザーを使って3日間9ダイブ楽しみました。今回は器材トラブルは皆無で、充実したツアーダイブを支えてくれました。2020年10月の購入以降SE7ENでのダイビングも今ツアー前に50ダイブを超えて、ダイブ前のセットアップも潜水中の取り扱いや中世浮力の確保にもずいぶん慣れてきた気がします。今回のツアーを通して得られたリブリーザー・ダイビングのプチ・ノウハウと、新たに判明し課題についてレビューします。

 

1.ガス消費量の節減

 Closed Circuit Rebreatherでは酸素シリンダーと希釈ガスシリンダーを使いますが、使い方をちょっと工夫することによって、両方のガスの消費量を節減することが出来ました。その工夫とは、、、

 SE7EN リブリーザーはダイビングの前に毎回「プレダイブ・セルフテスト」の手順を踏む必要があり、呼吸ループの気密性のチェックや酸素センサーのキャリブレーションも含めて自動的に行われますが、その手順のなかで結構な量のガスを消費するんです。PADIのRebreather Open Water Diver Trainingでは毎ダイブ毎にこのセルフテストを実行するよう指導されていますが、今回のツアー中にはダイビングを終えてボートに上がった後にマウスピースのパージボタンを押して電源を切る操作を省略して、次のダイビングの前のセルフテストを省略しました。

 もうひとつ、同トレーニングではエントリーとエキジットの際にはマウスピースはOpen Circuitポジションとし、エントリー後は水面で呼吸を整えて安全を確認してからClosed Circuitに切り替え、エキジット時は最終の水深5mでの安全停止後にOpen Circuitに切り替えてからゆっくり水面へ浮上するよう指導されていました。このOpen Circuitポジションでの呼吸でも結構な量の希釈ガスを消費するので、エントリー後はすぐに、エキジット時も最後までClosed Circuitで呼吸するよう努めました。

 これらの工夫の結果、1日3ダイブでも1本ずつの酸素/希釈ガスシリンダーで十分なガス消費で収まりました。一例として昨年6月の伊豆大島でのダイビングでは、1日2ダイブで下表のようなガス消費だったので、希釈ガスの消費量が大きく削減されていることが判ります。

 

2.浅い海域でのダイブコンピューターのセットポイント切替

 私はSE7ENリブリーザーでダイビングする際に、SCUBAPROのGalileo 2ダイブコンピュータ(G2)を一緒に使用しています。G2にはCCRモードを設定可能ですが、潜水深度に応じて自動的に調整されるSE7ENリブリーザーでの酸素分圧は逐一G2に送られるわけではありません。G2でもCCR同様にセットポイント1とセットポイント2の2段階の酸素分圧を設定できますが、潜水中にダイバーが手動操作で切り替える必要があります。

 今回のツアーでは、ダイビングの終盤に水深5mより浅いエリアで長い時間滞在するシーンが度々ありました。本来はここまで浅場に戻って来る前にダイブコンピューターを手動でセットポイント1に切り替えるべきなのですが、ついその操作を失念してセットポイント2の設定のままで浅いエリアに滞在すると、高い酸素分圧による影響が課題に評価されて「CNSO2>75%」の警告メッセージが表示されることがありました。実際にはSE7ENリブリーザーが自動的にセットポイント1の酸素分圧に調整しているので高圧酸素の影響は抑えられるのですが、ダイブコンピューターでも正しく残留窒素と高圧酸素の影響をモニターするために、浮上途中にもセットポイントの切り替えに注意が必要そうです。

 

3.ベイルアウト・シリンダーの取り付け位置

 ベイルアウト・シリンダーは、潜水中にリブリーザー器材に異常が発生した場合に安全に水面まで浮上して戻るための予備の呼吸用として携行するタンクで、リブリーザー器材とは別に右か左の脇に抱えるようにBCDに取り付けて携行します。PADIのトレーニングでは6Lのアルミタンクを使用しましたが、私はファンダイブでは3Lのアルミタンクを使用して、通常は邪魔になることはありません。ところが最終日の2本目のポイントでは強い潮流に見舞われて、その中で流れに逆らって匍匐前進したり、撮影のためにテーブルサンゴや枝サンゴの隙間に体を入れる際に、脇に抱えたベイルアウト・シリンダーのファーストステージ部分がサンゴに触れて壊しそうになって、気が気でありませんでした。

 ツアーから帰って早速、ベイルアウト・シリンダーの取り付け用に写真の右側のナスカン・フックを追加して、ファーストステージ部分がよりBCDの肩部分に近付けるよう改良しました。レギュレーターホースもはみ出さないよう、ネットでくくるよう改良しました。

 

4.右カウンターラングの取り付け

 私はリブリーザー器材一式を背負う際に肩ベルトに腕を通し易くするため、BCD一体の右側のカウンターラングの下端を切り離して、右側の肩ベルトを伸縮出来るように改造しています。潜水中はカウンターラング下端が浮き上がらないようマジックテープで固定し、そのマジックテープを大型化もしていましたが、マジックテープは水中では保持力が低下するようで外れ易く、カウンターラングが浮き気味になってしまう課題がありました。

 そこでマジックテープによる固定は止めて、今度はフックで引っ掛けて固定するよう改良しました。水中ではマスクの視野が狭いので、このフックは目で見えないまま手探りで引っ掛ける必要がありますが、うまく働いてくれるかどうか次のツアーでレビューします。



 



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