朝、よく晴れて風も収まって、何の疑いも無く潜る準備をして秋の浜に着いてみると、一同ビックリ。エントリー口の岩場の上までかぶる大波が打ち寄せているではありませんか。一足先に到着していたグループは、すっかりタンクと器材も背負って正に飛び込む格好のまま、呆然と海を見ています。聴くと、セッティングしていた時よりも、みるみる高い波が打ち寄せるようになってきた、とのこと。右側も左側も、とても海に入れる状況ではありませんでした。あえなく秋の浜を断念し、野田浜に廻ってみましたが、こちらにもかなりのウネリが入り込んできていて、先に入ってみた別のショップのガイドさんも引き返してきた、とのことでこちらもNG.しかたなく一旦クラブハウスに戻って、計画の練り直しとなりました。
偵察に出かけた柳場さんから「少し静かになってきた」との知らせを受けて、11時近くなって再び秋の浜へ向かいました。潮が引いてきたせいもあって、エントリー口の上まで洗われる大波は収まったように見えますが、引き続き右側のハシゴ下は真っ白になっているため、左側からのエントリーになりました。 一旦飛び込んでしまえば、-10mより下は静かで澄んだ海中でした。まっすぐ際へ下り、クロフチススキベラyg、トサヤッコygなどを見ながら深度を下げて行くと、砂地にマトウダイが一匹ユラリユラリと泳いでおり、格好の被写体になってくれました。-39mの岩の窪みにアサヒハナゴイが一匹泳いでいました。5~6cmくらいありそうな大きな個体でしたが、カメラを向ける前にライトの光に驚いて穴に逃げ込まれてしまいました。残念。
そろそろ減圧停止時間が出ているはず、と思ってコンピュータを見ると、何故か潜水モードになっておらず、まったく働いていません。早めに浅場へ向かって戻りつつ、柳場さんのコンピューターに沿って浮上することにしました。段下ではコブダイの若魚、アオリイカ、ソウシカエルアンコウが見られ、柳場さんがどこかからマメダコを捕まえてきて、私の手のひらに載せてバディの方に写真を撮ってもらいました。