歩くのが早すぎて

町を人とともに歩いていると、俺は共に歩く人を見失うんだ。

俺が歩くのが早すぎて、まるで子供が大人の歩幅に合わせるのに苦戦しているように、

子供なら、おいて行かれたくないから必死で着いてくる。

大人同士だと、相手は諦めて、呆れて、どうぞご勝手にと、足を止めてしまう。

俺はそんな呆れ顔で、俺を後ろから見る相手に気付いて、反省してももう遅く、相手は背を向けて帰ってしまう。

それって、俺の人格の表れだと思う。

知らず、相手を傷つけて、呆れ、憎まれるんだ。

俺はそんな相手に、開き直って馬鹿野郎と、言ってしまうんだ。

自分を知らないとこうなるんだ。