日本語教師ブラジル奮闘記

ブラジル生活裏話

NHKクローズアップ現代

2010年10月02日 02時19分31秒 | 日本事情
 
 NHKクローズアップ現代の番組がサイト上で視聴できることを発見した。

 日本に住んでいた時も視聴したことがあったが、現代の日本における社会問題をドキュメンタリー形式によって映像で、しかも無料で見られるのは、本当にありがたい。

 本当にいい時代になったものである。

 司会者やゲスト解説者が取り上げた話題について説明する部分はカットされているが、各テーマの核心に当たる部分の映像を5分から15分程度見ることができる。

 どの程度その内容に信憑性があるのか、脚色されていないかどうかは、1視聴者の僕が判断することは不可能だが、深く考えさせられることは確かである。

 僕が見た中で印象に残ったのは、2010年1月21日放送の「“助けて”と言えない~共鳴する30代~」である。

 そこでは派遣などの非正規職員の仕事を転々とし、現在は失業して路上で暮らす32歳の男性が取り上げられていた。求職活動をしても、住所不定でなかなか仕事が見つからず、7万円ちょっとの生活保護を受けながら、その日暮らしの生活を続けている。

 これだけ困窮していても、「助けて」とは言えないそうだ。頼られた知人も迷惑だろうし、自分へのプライドが邪魔しているからだそうだ。そして、社会を批判するのではなく、自分を責めるのだそうだ。自分が悪いから、こんな状況に陥ったのだと。

 僕も彼の気持ちは十分理解できる。同じ30代の就職氷河期世代で、非正規職員だから。彼との唯一の違いは、非正規職員という身分で今のところ雇用されているということだけ。

「明日は我が身」である。

 人は自分自身が労働して、お金を稼がないと、社会の中で役立たずだと思い込み、幸せに暮らせない。真面目な人ほどそう思い、自分を追い込む。だから、仕事というのは人が生きる上で本当に重要なファクターだと思う。

 なぜ日本はこんなにも窮屈で、厳しい世の中になってしまったのか。1度でも人生のレールから踏み外したら、2度と戻れず人生のやり直しがきかないというのは、あまりにも酷すぎる。

 世の中は機械化・コンピューターにより、ますます人手が必要なくなってきている。個人の努力ではどうにもならない部分があるのだから、政府は積極的に雇用対策を取って、人間が自尊心を持って人間らしく生きていく行けるよう支援していくべきだ。

 

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