日本語教師ブラジル奮闘記

ブラジル生活裏話

「こんなに違うよ!日本人・韓国人・中国人」

2011年03月15日 12時58分11秒 | 日本事情

 

日本の実家から持ってきたこんなに違うよ!日本人・韓国人・中国人」(造事務所編著、PHP文庫)を読んだ。

 

 東アジアにある日本・中国・韓国の3国の政治・経済・文化などあらゆる観点に関して、具体的な数字を引用して3カ国を比較した著作で、異文化が好きな僕には非常に興味深い。

 

 僕が大学生だった頃、韓国では日本文化・日本語がまだタブーであった。しかし、日本文化の段階的な開放政策が行われると、「冬のソナタ」を始めとする韓流ドラマの放送、韓国人アーティストのJPOP界での活躍、日韓ワールドカップの共同開催など、日本と韓国の国際交流は一気に活性化した。

 

 また、中国の場合は高度経済成長による中産階級の増大で、近年中国人観光客が日本に大量に押し寄せているほか、多くの日本企業がビジネスチャンスを求めて中国に進出するなど、日中関係は嘗てないほど深まっている。ただ、尖閣諸島問題などにより、たびたび反日感情が盛り上がって関係が悪化するなど、両国の関係には常に緊張感が潜んでいる。

 

 僕も何だかんだ言って、この2カ国といろいろ関係してきた。

 

 1988年、軍人による厳戒態勢が敷かれるソウルオリンピック直前のソウルを訪れたし、大学時代はチューターとして韓国人留学生とも接し、2008年には両親と約20年ぶりに観光旅行で近代都市として大発展を遂げた首都ソウルを見てきた。また、ここブラジルのポルトアレグレにいても、ポルトガル語を勉強している韓国人留学生と接する機会もある。

 

 1995年、大学を卒業した僕は蒲田の新聞配達所に朝日新聞奨学生として住みこんだのだが、そこには天安門事件による弾圧から逃れてきた北京大学卒の中国人Aさん、日本に出稼ぎに来ていた大卒の中国人Bさんが働いていており、彼らとは仕事仲間として毎日接していた。また、1996年、1年ちょっと中国語を勉強した僕は、台湾に2カ月語学留学した。そして、ここブラジルのポルトアレグレにいても、ポルトガル語を勉強している中国人留学生と接する機会もある。

 

 日本人・韓国人・中国人。

 

ブラジル人からすると全く見分けがつかないそうだ。でも、今は日本人も身なりや外見だけからでは、日本人・韓国人・中国人の見分けがつかないのではないかと思う。

 

 ただ、外見は変わらなくても、習慣、文化、考え方は大きく違う。同じ東アジア人と言っても、中身はまったく違う。

 

 その当たりの国民性の違いが1つ1つの項目ごとに詳細に書かれていて、この本は大変興味深い。もちろん、一国民を一括りに一般化することはできないことは確かだが、大まかな傾向を掴むことはできる。

 

 叔父はインドネシアとリランカの著書出版している。ただ、スリランカの著書の中心的な話題は仏教などの寺院や遺跡関連がテーマの中心である。

 

 僕はあまり歴史的建造物や宗教にはあまり興味がない。もう少しブラジル生活を続けて、色々な経験をした上で、将来ブラジルの政治・経済・文化に関して、一般の方が気軽に読めるような内容の文庫本が出版出来たらいいなあと思う。

 

 

 



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