日本語教師ブラジル奮闘記

ブラジル生活裏話

1番を目指さない生き方

2011年02月27日 15時23分47秒 | 日本事情

 

 人生において1番を目指さない生き方をすることが大切ではないかと僕は思う。

 日本人は、子供の頃から、勉強でもスポーツでも1番になれと発破をかけられる。校内テストでもスポーツ大会でも1番になることにより、クラスや学校内で目立ち、クラスメートから尊敬や羨望の眼差しで見られる。

 1番になることは素晴らしい事で、他人に誇れるし、それを達成した本人にとっても嬉しい事である。

 特に4年に1回しか開催されないオリンピックなどでは、1番と2番ではマスコミの扱い方が全く違うし、同スポーツ選手のその後の収入、引退後の人生も大きく変わってくる。

 でも、長期的な視点で人生を考えれば、1番になる必要はない。

 トヨタはGMを抜いて、世界販売台者数が1番になった途端、アメリカでリコール問題に関して叩かれ、散々な被害を被った。

 また、マイクロソフトだって、一大勢力として伸し上がって来た時、独占禁止法に違反しているだとかで、多くの裁判にさらされた。

 1番になると、人から羨まれるほか、称賛の声も多くもらうが、周囲の目も厳しくなり、結果として批判の声も多く受ける。

 また、1番になると、そこで達成感を味わってしまって、無気力になってしまうほか、今度は追われる立場になることで、1番から落ちる恐怖感に苛まされたりもする。

 だから、1番になることは目標足り得ないのである。

 よく言われる事だが、他人と競い合うのではなく、結局は「自分に克つ」ことが大事なのかなと思う。

 イチローが過去の偉大な選手が持つ記録を抜いて、大記録を達成した際によくインタビューで、「通過点に過ぎない」といった返答をしているが、まさにそれなのである。

 結果に一喜一憂しているようでは器の大きな人間とは言えない。一瞬は喜んでもいいが、また次の目標を定めて努力し続けるしかない。

 「1番になるな」と言っている訳ではない。「一流であり続けろ」と言っているのだ。

 僕も何かで一流になれたらいいなあと思う。

 



最新の画像もっと見る

コメントを投稿