まちのちいさな仕立て屋さん

仕立て屋暦50余年 結来の日々の雑記

原爆回想録

2019年10月29日 | 日記
今私は こんな本を読んでいます。
原爆回想録  40年目の検証です





この本は広島県警友会(警察OB)の方々により平成元年7月に発刊されたものです。

亡き夫の本箱の中に長い間そのままになっていたのは 
知っていました。
今 少しずつ本箱の中を整理していて初めて私が手に取った本です。
読み始めると時間が経つのも忘れて読み進みました。
主人がかってお世話になった先輩の方が編集に携わっておられます。
昭和20年8月6日 広島に世界で初めて原爆が投下されました。
私は小学校2年生の時です。当日は登校日で運動場に皆んな
出ていた時です ピカ! 目が開けられないほどの 強い光線が目に
飛び込んで来ました。その後 何秒経ったでしょうか ドーン とゆう 体をゆらす
大きな音 15キロばかり離れた 広島に原爆が投下された瞬間です。
暑い暑い日でした。

私は子供の頃 この本の中に記してある可部警察署の近くに
住んでいました。
当時の可部署員の手記によると午前10時ごろ広島方面から老若男女が
入り混じって歩いて来た 誰の服もボロボロ顔は赤黒く皮がはげ
「怪我人がきたぞ、来た~」と職員のだれかが叫びました。
生き地獄だったと記してありました。

その時のことを私は覚えています可部署の前にある銀行の石の柱の所に
裸同然の中学生ぐらいの男の子が息も絶えだえ 横たわっていました。
後で聞いたところ私の兄と同級性 そのお兄さんであった事がわかりました。

この原爆回想録は当時原爆を経験された警察職員133人の方々の
貴重な体験記がまとめてあります。

私の母も妹弟を原爆で亡くなくしています。 今まで 多くの原爆に合われた方の話も色々と聞いていますが、 自らも重症を負いながら救助に当たられた警察官としての任務や 壮絶な実態がここに記されています。

この本の編集に当たられた方は 寄せられた133編の記録をめくりながら
涙をぬぐうことさえ出来なかったそうです。

読み進むと当時の事が思い出されて来ます。そして使命感を持って焼け野原で自身の死の危険も顧みず救助にあたられた警察官にあらためて感銘を
うけました。

そして この本の編集を始めて寄稿者の方の中からも多くの方が無くなられ悲しい思いをされたそうです。

少しでも多くの方々にこの原爆回想録を読んで後世に引き継いで
いただきたく 
又 改めて原爆で殉職された沢山の方々のご冥福をお祈りいたしたいと思います。


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コメント (2)
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