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雪姫鳥の独り語

雪姫鳥の山暮らし、日常に感じる事。
雪姫鳥のニットの紹介、旅した国の回想。
食べ物や子育て、雪姫鳥のエコライフ。

1987年インド紀行 vol.12 ケープコモリン

2018-07-21 07:07:21 | 

インド最南端の町カニャークマリにコモリン岬はある。

ベンガル湾、インド洋、アラビア海と三つの海が交わる場所、

インド人にとっても有名な観光名所。

コダイカナルへ向かう途中に立ち寄っただけの私は、何も知らずに、普通の宿に泊まった。

翌朝、ドアを叩く音や、何やら叫んでいる声、太鼓を鳴らしているよう、

何事か?火事か?とにかく外へ出る、パニックにはなっていない様子。

宿の主が何か言っているので、とにかく屋上へ出た。

夜明け前なのに、屋上にも海岸にも多くの人が出ていた。

日の出を見る為に、皆ここへ来ていると分かった。

太陽が海から昇り、海に沈む、唯一の場所と知られ、インド人にとっては巡礼地でもあった。

そんな訳で、私も有難く、朝陽を拝みました。

岬から、ちょっと離れた岩に浮かぶ寺院があり、ここも巡礼者が行く。

私もせっかくだからと行って見た。

インドの宗教家スワーミー・ヴィヴェーカーナンダーが、

1893年12月24日に、海を渡り、この岩で3日間瞑想した。

それで記念の岩となり、寺院になって、瞑想もできる場所もあった。

私はそこの、土産物売り場で、この写真を購入した。

私は、何故かこの写真に魅せられた。

彼女が誰なのか、知らなかった。

ただ、旅をしながら、時々、この写真を見ると、心が落ち着いた。

このインド紀行を書き始めて、初めて、彼女の事を知り、何故、私が魅せられたのか、

今なら分かるように思うので、不思議ですね。

彼女はサーラダー・デーヴィー、インドの宗教家、霊性指導者のラーマクリシュナのパートナーです。

ヴィヴェーカーナンダーがラーマクリシュナの弟子なので、彼女の写真が売られていたのです。

彼女は生涯をクリシュナの教えの為に捧げ、弟子達にも尽くしたようです。

誕生日が私と2日違い、何だか考えてしまいます。

そもそも、インドへ旅する人は、何かの教えを求めたり、

哲学的に考えたり、思想を深めたい人が多く、ビートルズもそうでした。

ツレもそうでしたが、私のように、ただ、何となくインドへ行ってしまった者にとっては、

インドの価値がわからなかったのかもしれない。

あれから、30年ツレと一緒に過ごし、個人的にも社会も様々な事がありましたが、

ツレの思想はいつしか私の思想になっています。


彼は、多くの宗教家や思想の本を読み、自分なりの哲学を持っています。

特定の宗教に拘りませんが、基本的には仏教心なのかと思います。

親鸞の教えだったり、岡倉天心の心だったり、

東洋的なマインドと、西洋的な技、和魂洋才のような信念を持っています。

落合陽一さんと共有できる文化が多いのも、似たような思考なので頷けます。

彼はコンセプトアーティストなので、何かを残す人ではないし、

それを職業にする気もありませんが、私は彼に何かを感じた、外人を何人も見て来ました。

ツレとの出会いは、深いえんだと今は思います。


インド紀行を書いたのも、今後の自分を知りたかったのかなと。

今年の末に還暦を迎え、変わるだろう私の生活は、編み物を通して、

時代の移り変わりや価値観を、文化を共有しながら共に考えて行きたい。

多様性や繋がる意味を、一緒に試行錯誤して行くのが、私の仕事のようです。

ケープコモリンへ行った意味を、今頃になって感じてますが、長くなりました。

読んで頂けたなら、感謝です。

またバスで、マドライに向かいます。

続く

追記 今日と明日、11時から18時まで、箕面市のミカリギャラリーと同じ敷地内

   雑貨 縁・小屋で雪姫鳥shopをオープンします。

   暑い時ですが、お出かけのついでにお立ち寄り頂ければ、嬉しいです。

   箕面駅から徒歩5分位で、カフェもあります。 



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