これは私がスマホの音楽アプリで作ったプレイリストの題名で、「大麻解禁記念アルバム」といった意味です。
日本ではまだこうした記念アルバムが発売される見込みはありませんが、その日が来るのを見越してライナーノーツ(解説)まで書きました。
のべ35曲を編集しましたので15曲ずつの3枚組みアルバムとし、一枚目はキャッチャーな楽曲をフィーチャーいたします。
1.I can't explain : The Who
まずは本コレクションの中で最も古典的な、パンク・ロックの開祖とされる The Who の初期作から紹介します。 ここでは「草」のハイを説明できないとしながらも、さりげなく ” I think it's love " と歌っております。 私も その意見に同意し、愛は上手く口では説明できないモノかと思います。
2. Green-Tinted Sixties Mind : Mr. Big
20年前に日本でもヒットしたこの曲はご存知の方も多いかと思います。 ずばり「草色に染まった60年代アメリカの意識」を歌っており、そこでは自分が死んだとプレスに伝えて徴兵逃れをする若者達が歌われております。
3. Green is the color : Pink Floyd
ハードロックから一転して温かいフォーク調の名曲に移ります。 これはデイビット-ギルモアが Pink Floyd に参入して初めて歌った曲で、彼はこのバンドの成功により「世界一金持ちのギタリスト」と成ります。 歌は詩的で 「憧れと嫉妬こそが希望と絶望をつなぐ唯一の絆だ」と締めくくっております。
4. If it makes you happy : Sheryl Crow
彼女も日本で人気があり、この曲はその代表曲と言えます。 しかし歌詞の意味がどれだけ理解されているかは疑問で、まずは " I still get stone " から知る必要があります。 それには一度は「石」になってみて初めて、「それはそんなに悪くはなり得ない」というサビの意味が理解できるかと思います。
5. Tomorrow never knows : Beatls
ビートルズの最高傑作アルバムは何か?という議論は古くからあり、「Let it be : naked」 や「BBC sessions」がその候補によく上がりますが、中期のサイケデリック時代も近年再評価されて来て「Revolver : naked」も出ました。 この曲はそのトリを飾っており、レノンのオリジナリティがとても良く出ています。
6. Hazey shade of winter (冬の散歩道) : Simon & Garfunkel
この曲は私が中学生の頃に、中学でのイジメを題材にした人気ドラマ「人間失格」の主題歌として全国に響き渡り、当時の日本でこんなにトンガッた歌は無かったので衝撃的でした。 後に23歳で冬の北海道を一人で越した時にも、 " Grass is high, it's spring time of my life " とよくハモっていました。
7. I dig everything : David Bowie
これはボウイのインディーズ時代の曲で、知ってる人は相当マニアックなファンと言えます。 しかしボウイの初期メルヘン調は再評価されて来ており、現代ではキャッチャーなジャンルと言えます。 昔のイギリスの insane (正気じゃない)な学校生活を知るする上でも、このホンワカした歌は外せないかと思います。
8. Brothers and Sisters : Blur
現代のアーティストでドラックについてディーセントに歌っているバンドでは、イギリスのブラーが一番人気かと思います。 この歌ではイギリスならではの「正気じゃなさ」も唄われていますが、コカインは殺人者の為としているのに対して ” Smoking makes you holy ” と謳っているのには好感が持てます。
9. Kaya : Bob Merley
「Kaya」はラスタファリズムで「聖なる草」を指し、レゲエミュージックは宗教的な色彩を帯びています。 ボブ-マーリーはその代表的なアーティストで、経済的な発展に背を向けたエコな国々で崇拝されております。 21世紀の現代で、彼の遺したメッセージは新しい意味を帯びるかも知れません...
10. The long way around : Dixie Chicks
ディキチはアメリカ南部(Dixie)に嫌気がさして変名してしまいましたが、この「ブッシュの戦争」に真っ向から意義を唱えたアルバムは音楽史に残る価値があります。 歌では " smoking with hippy" していた若き日を唄っており、人生は遠回りすればするほど味わい深くなると謳っています。
11. You ain't goin' nowhere : Bob Dylan
色んなバージョンのある歌で、歌い出しの ”Cloud so swift” が " Grass so swift " になっているのもあり、そちらの方が曲調にマッチしていると思います。 特に女性アーティスト達が好んでカバーしている曲で、意味深長だけれどもくだけた歌詞はディランの絶頂期を示しています。
12. ニノウデの世界 : スピッツ
邦楽でこのジャンルを歌ったバンドではスピッツが一番かと思い、そのデビュー作「スピッツ」が特にトンガッています。 この歌はそのファーストナンバーで、「石のボクは空を切り取った」と唄っております。 他のナンバーも同じ様なノリなので、ぜひとも聴いてみて下さい。
13. 緑のハッパ : ブルーハーツ
邦楽でこれほど直接的に「草」を歌っている曲は珍しく、彼等のキャリア的な成功がそれを可能にしたのかと思います。 彼等ほどお金持ちになったアーティストにとって「草」で捕まるコトは、ロッカーとしての存在感がより増すコトにつながり望む所だったのではないかと推察します。
14. Forever Young : Janis Ian
この曲は前にも紹介しましたので、本コレクションに入れた理由のみを語ります。 この歌では「草」に関するフレーズは一切ありませんが、彼女の経歴がもろヒッピーなのでそんなコトはもう言うまでも無い次元で、それは歌詞ではなくギターと声のみの響きに現れていると言えます。
15. Waterloo Sunset : Kinks
キンクスもそうしたヒッピー系アーティストの代表格で、この曲はその代表作です。 ここではロンドンのテムズ河に沈む夕日を眺めているだけで天国に居るみたいだと謳っており、そんな「空」な意識を唄った名曲と言えます。 己を空しくするコトは、幸福への近道なのかも知れません...