三枚目も主にこれまで紹介して来たアーティストから、「ゴーン」してる曲を選んでみます。
1. Big Sky : Kinks
まずは60年代の風を感じられる曲から入ります。 ここでは ” someday we will be free ” と唄われ、それまで何があっても " don't let them get you down " と励ましてくれてます。
キンクスは伸び伸びとした自然派ロックで、私が1番好きなゴーンしてるバンドです。
2. Mr. Spock : Paul Gilbert
ギルバートも素晴らしい歌をたくさん唄っており、「草」について歌ったモノではこれがまず挙げられます。
Spock はシミという意味で、周りから浮き出てシミみたいに目立ってる人をMr. Spock と言います。
「草」は慣れなかったり自意識過剰になると周りから浮いてしまい、それを気にし過ぎるとバットトリップしてしまうので、ポールはその対策をここで歌っています。
3. Gnome / Scarecrow : Pink Floyd
フロイドのデビュー・アルバムから小曲を2つ挙げます。 初期のギターとボーカルはシド-バレットがメインで、彼は二枚アルバムを出したところでドラックに走り過ぎ「ゴーン(脱退)」してしまいました。 その後に彼は二枚ソロ-アルバムを出していますので、こうした曲が好きな方はぜひ聴いてみて下さい。
4. Shine Over Babylon : Sheryl Crow
シェリルの絶頂期と言える「Detours (抜け道)」と「Wild Flower」を同年に発表した頃の、「ゴーン」っぷりが伝わって来る曲です。
この年は「9.11」や「ブッシュの戦争」が勃発した年で、アメリカを代表する女性ロッカーである彼女はバビロン(戦争国家)への対決姿勢を見せています。
5. Good Day Sunshine : Beatles
ポールのスットボケた感じの軽い歌も、ビートルズには欠かせない要素でした。 彼が日本で「草」で捕まった時もスットボケていて良かったかと思い、「草」は決してシリアスになる様なモノじゃなく、心を気楽にして楽しめるモノだとこの歌は伝えてくれてます。
6. Me and Julio down by the schoolyard : Paul Simon
サイモンも「草」を明るく歌ったアーティストで、商業的な成功も「ゴーン」の域に達しております。 政治的な影響力もゴーンしており、「彼を大統領候補に担ぎ上げられたならばその政党は絶対勝つ」とまで言われています。
しかしサイモンは決してそんな「バカに目立つ」マネはしないと思え、最期までアーティストとしての天命を全うしてくれると思います。
7. Seven : David Bowie
ここからは早逝の天才をフィーチャーします。 まずは「49日間のバルドゥ」について語った時にも紹介したこの曲からで、これを聴けばボウイが如何に「ゴーン」なアーティストかが伝わると思います。
また彼はチベットに傾倒し、そこの原始的:伝統的な暮らしを ” Silly Boy Blue ” で歌っておりますので、そちらもぜひ聴いてみて下さい。
8. Drifting : Jimi Hendrix
この曲はジミ・ヘンの死後に発表され、彼の才能はまだまだ伸びて行くと感じさせる名曲です。 もし今も彼が生きていたならは、アメリカの無くならない人種差別をどう歌ったか、そしてそれに対してファン達はどう応えただろうかと、我々の想像を掻き立ててくれるアーティストです。
9. Free Fallin' : Tom Petty
ペティも早逝の天才でした。 彼は若い世代からオールド-ヒッピーまで、「草」と自由を愛する人々の支持を広く集めています。
その非常に優しい歌声は、ロックの使命が人を励ますコトだと善く伝えてくれます。
10. The Night Comes Down : Qeen
若くしてゴーンしたアーティスト シリーズはフレディで締めます。 彼も人を励ます才能に恵まれた人で、その歌声は次の世紀にまでゴーンして行くかと思えます。
彼のデビュー・アルバムからマイナーな曲を挙げましたが、将来ゴーンするアーティストはその初期作に特別な熱と光があると言えます。
11. Fallen : Sarah Mclachlan
サラマクの名作アルバム「後光」のファーストナンバーです。 女性で Qeen に1番近いのは彼女かと思い、ドラマチックな歌声を聴かせてくれます。 ここでは「草」については歌ってませんが、失敗をやらかして地面におっこちた気分の後で、この歌は私をとても善く励ましてくれました。
12. Staring At The Sun : U2
ゴーンしているアーティストとしては、U2のボノも外せない気がします。 彼もポールの様に特別なキャリアを永く歩んで行くかと思え、国連特使としてアフリカで過ごした経験から、貧富の格差や環境破壊などについても発言しています。
彼は本業のロックも疎かにせず新作アルバムをコンスタンスに発表し続けており、そのロックは円熟の域に達して来ています。
13. Lucky Day : Tom Waits
ウェイツの「ブラックライダー」からは「草」を歌っている「Crossroad (分かれ道)」を紹介するつもりでしたが、彼はゴーンしまくっているアーティストなのでどれでも良い気がしました。 出来ればこのアルバムは通しで聴いて頂きたく、草から入って「分かれ道」で迷い、悪魔に魂をもって行かれ最期は「幸運な日」に救われるストーリーを味わって欲しいです。
14. Here Comes the Night : Janis Ian
締めに向かってまたイアンに歌ってもらい、これは「光の訪れ」の前の「長い闇」に立ち向かって行く姿勢を謳っています。
因みに、彼女に憧れを懐く椎名林檎もイアンのように晩年まで歌って欲しいと思い、彼女ならば政界に進出してもロックし続けられるかと思います。
15. Bird On A Wire (live) : Johnny Cash
この歌は「Legend of Johnny Cash Vol.2」に収録されている、刑務所コンサートのバージョンが素晴らしく、そうしたチャリティー・ライブ・アルバムがビートルズを抑えて全米No.1に輝いたコトは伝説に成っています。
彼は50年代から活躍したのでとっくにゴーンしていますが、その歌声は現代にも広く力強く響き渡っております。