ここまで2回続けて農業の話をしたので、3回で締め括り物語に戻ります。
話の流れから今回はカルチャー(微生物群)について語りますが、これは「発酵産業」を生み、育って来ています。
最近日本のスーパーでも、「飲むヨーグルト」1Lが牛乳と同じ値段で買えるようになりました。 私は欧米や南米ではよく「パンと飲むヨーグルトの食事」をしていたので、日本でもこの「一番手軽でコスパの良い食事」が出来るコトを祝福します。
ヨーグルトは発酵食品なので腐らず、放って置けばチーズに成ります。
これは抗酸化力があるからで、家(民宿)のケフィア-ヨーグルトはもう10年以上も発酵し続けております。
こうした発酵現象を、琉球大学のDr. Teru-Higa は「シントロピー」と呼び、それは「宇宙の法則エントロピー増大」に逆らう「生命の法則」だとしています。
「シントロピー」はまだそれほど学界では定着していませんが、農聖テルヒガは既にとても革新的な「シントロピーの法則」という本をチャリティー出版しており(東日本大震災の放射能汚染対策への)、学者がここまで「勇み足」をしている本は滅多に無いと言えます。
続いて、この「シントロピー」を起こす「発酵スターターについて」、具体的に農法で語ってみます。
これは「EMボカシネットワーク」のホームページで詳しく解説されていますが、簡単に言うとまず、米ぬか98%にEM1%と糖蜜1%ぐらいを混ぜて嫌気発酵させます。
一週間くらいで味噌の様な匂いに成れば成功で、コツは出来るだけ圧縮して空気を抜くコトと、海水(天然塩)を少し加えるコトです。
この「EMボカシ」は「発酵スターター」として福祉ショップや農協などで売られており、家庭では生ゴミをこれで発酵させて有機肥料にします。
更にその肥料が土に入れられるコトで「発酵合成土」と成り、そこで育った作物は放って置くと腐らずに発酵して、食べる人の腸内でも良い発酵をします。
すなわち「EM→ボカシ→肥料→土→作物→人」と5次発酵しているコトになり、更に良い腸内細菌の動物のフンは良い堆肥にも成ります。
こうして「シントロピー」の環が回って行けば「持続可能な農業」と成るのですが、現代農業は石油化学に頼りっきりで「エントロピー」を増大させてしまい、石油なしでは持続できません。
更に化学農法は土を「腐敗土」にしてしまい、そこで取れる作物は放って置くと腐ってしまいます。
この現象は中国では特に顕著で、すぐ腐る作物ばかりを食べている人民は、ガンの発生率で世界一になってしまいました。
その反動から、中国では「発酵スターター」を用いた有機農業が注目を集めており、「エントロピーの法則」に逆らう「生命の法則」が「偉大なる中華の復興」には欠かせないという認識が広まって来ております。