われわれ動物はみな、呼吸によって命をつないでいるので、みんな「命の呼吸」をしていると言えます。
しかしここでは、ブレサリアンの特別な呼吸について考察し、その「命の呼吸」と「不食」もしくは「超小食」の関わりを追求します。
まずはわたしが体得している呼吸法から語りますと、ブログを始めた月に書いた「免疫力を高める寝方」で紹介した「うつぶせ寝健康法(日野原重明)」に於ける「腸もみマッサージ」と組み合わせた「花園の呼吸」をもう一度解説します。
これは「シムスの体位(うつぶせ寝」で片手をお腹の下に入れ、手は動かさずに腹式呼吸でお腹を動かすコトでマッサージをします。 手の形は工夫が要りますが、最終的には手のひらを上に広げる形がリラックス出来て良く眠れます。
初めの内は交感神経が高いので、お腹の脈動がとても強く手に感じられます。 それが腹式呼吸でお腹を手に押し付けるようにマッサージしている内に、副交感神経が高まって脈動が穏やかになって行くのが分かります。 すると呼吸が楽になりどんどん長く息を吐けるようになって、そのぶん腸の運動も自由になりマッサージが深まって気持ち良く感じられます。
わたしの場合はだいたい5分も経たずに、呼吸は1回1分のペースまで穏やかになって、そこまで呼吸が深まるともう脳からシーター波が出てまどろみ状態となります。 すると手を通して腸内フローラの活動を感じられる気がして来て、そのフローラ(花園)の中へ遊びに行くような感覚で夢へと落ちて行きます。
実際には、うつぶせ寝ではとても深く眠りに入るので夢を見るコトはなく、夢は浅い眠りにタユタッている時に見るそうです。 目覚めた時の爽快感は他の寝方とはまったく比べ物にならない程で、短時間の睡眠でもスッキリと直ぐに起きられ、たまに仰向けで寝てしまった時などに寝たりなく感じて起きるのに苦労するのとは大違いです。
これは寝ている最中の呼吸の深さが格段に違うからで、人間以外に仰向けで寝られる動物はおらず、牛などは仰向けにすると窒息死してしまいます。 ヒトは二本足で立つ様になりましたが、元は他の動物と同じく4本足だったので、やはりうつぶせ寝が一番生理にかなっているのでしょう。
「花園の呼吸」についてもう少し言及しますと、腸内フローラの微生物達も呼吸をしており、彼等は概ね私達の細胞と同じく「ミトコンドリア呼吸」によってATPを作り出しています。 しかし、森美智代さんの腸内フローラに多いメタン古細菌(アーキア)はハイドロジェノソームによって呼吸しており、これはATPと共に水素分子を生成します。
水素分子の健康効果についてはとても多くの研究論文が出ており、それらをまとめた「水素分子はかなりすごい」という本は前に紹介しましたが、そこでは少ししか触れられていない「水素仮説」をここで紹介しますと、それは「生命の真核生物への進化は水素分子の働きによって行われた」とする仮説です。 これは非常に専門的な理論なのでわたしには判定できませんが、水素分子にはそうした「細胞進化」を促す働きがあるので、それを生むハイドロジェノソームとの共生によってヒトはブレサリアンに進化できるのかも知れません。