このスローガンは現在、中国共産党と台湾国民党が同時に唱えていますが、その定義付けは同じではありません。
国民党は永らく「大陸光復(大陸に光を取り戻す)」をスローガンにして来ており、野党に転落してからは共産党のご機嫌取りに回っている観はありますが、次期総統候補として蒋介石の曾孫を立てており、彼は曾祖父の遺志を引き継ぐでしょう。
このコラムでは国民党が大陸に媚びを売っていて、それにより台湾民衆の支持を失っているとしています。
しかし国民党は元来ずっと「反共」の政党であり、「大陸に光を取り戻す」為に様々な工作も行って来ました。
それは大躍進時代('58~)から文革時代(~'76)にかけて、本格的な武力による大陸奪還を画策したコトから、天安門事件やウイグル反乱にも国民党は関わっていたとされ、最近では「三峡ダムを爆破する」というトンデモナイ工作まで計画していたと報道されました。
この報道は共産党によるプロパガンダ-ニュースなので、単に国民をヒビらせる目的で流された観もありますが、もしも世界最大の三峡ダムが破壊されたならば、数千万人が命の危機にさらされる人類未曾の大惨事となるでしょう。
ここまで「宿年の敵」どうしだった共産党と国民党が、そんなにアッサリと手を結べるとは思えず、政治の世界は特にドロドロとしているので一筋縄では行かないでしょう。
しかし、両党共に「偉大なる中華を取り戻す」がスローガンで、それには「統一」がどうしても欠かせないという考えも共通しています。
平和的な統一には永く続いた闇を照らす「光」が求められ、徳流河(ドゥルーガ)と楽須弥(ラクシュミー)には物語でその光と成って貰います。
前置きが長くなったので次回から物語に入りますが、いよいよ「遊女の神ドゥルーガ」は政界に飛び込んで行きます。