真の動物福祉牧場を目指して

持続可能な農業とは ②

 ここでまず章立てについて述べますと、これまでかなり戦闘的だった「長征」は農業改革を重視した「スローな革命」へと変貌したので、「斬」章は終わって「酸」の章に移らせて貰います。

 「酸」と言えば二酸化炭素による温暖化を想起する方が多いかと思いますが、人間も動物も酸素が無ければ生きては行けず、それはミトコンドリアが生成するATPに我々はみんな依存して生きているからです。

 これについては2023年10月に「セラヴィ-シリーズ(食べるコトと生きるコト)」と題してかなりアグレッシブに論じましたので、そうしたブッ飛んだ話が好きな人には是非とも読んで頂きたく思います。

 そこではもちろん農業についても深掘りしており、「土壌の神秘(クリストファー-バード著)」とは詰まるところ、微生物が生成する有機酸によって土壌の鉱物が溶かされて、その内の超微量ミネラルが植物の根に共生した菌根菌を通して作物に吸い上げられるコトに尽きると言えます。

 こうして育った作物は、NPKの化学肥料で育った作物とは健全性のレベルで格段に違い、たった3種のミネラルを過剰に与えられた作物が病的に肥大して農薬の助け無しには成長できないのに対して、超微量ミネラルによって育った作物は完全な遺伝子発現を果たし、野草のように逞しく育って農薬の助けなどは一切必要としません。

 こうした作物は当然、食べる人にも超微量ミネラルを与えてくれて、それは「真の動物福祉」を実現するモノと成ります。
 それは農業の価値を決定的に高めて「医食同源」の格言は真実となり、医者よりも農家の方が国民の健康を守る聖職者と見做されるようになるでしょう。

 この微生物農法は国連食糧農業機関(FAO)も既に普及しているので、近未来では農業は最も「真、善、美」を兼ね備えた職業として若者達を惹きつけるように成り、人材的にも「持続可能な農業」は達成されると信じます。

 

 
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