これは有名な心理学者アルノ-グリューンが「人はなぜ憎しみを抱くのか」という本で議論しおり、「人は服従を強いられると本当の愛を抱けなくなる」と論じています。
これは多くの殺人犯や精神疾患者の精神分析をした結果からの結論で、「子供の頃に親から服従を強いられた子供は、愛を心の弱さと捉えて否定する様になる」としています。
こうした子供たちは、自分がそうするように他人にも服従を強い、それに従わない子には暴力的な手段を取ります。
これがいわゆる「児童ファシズム」の原因ですが、この児童ファシズムは時として大人になっても消えずに、歪んだ成人ファシストを生んでしまう危険性があります。
そうしたファシストたちは非常に狡猾なので、とても凡人が論争で勝てるような相手ではありませんが、人民の代表は3人とも「条規を逸した存在」なので、狭い常識でしか物事を考えられない党の代表3人は対応に苦慮します。
第2ラウンドと言えるこの「服従と愛についての議論」では、ローラよりも経験豊富なドゥルーガが「愛についての持論」を展開します。
それは「本当の愛とは、服従したりされたりするコトではなく、お互いを平等に尊重し合うコトだ」と云った論法で、自分の過去と現在の恋愛・結婚生活を通して語ります。
「過去と現在」というのは性奴隷として闇市場に出された時に、金持ちのボンボンが買ってくれたお陰でチャンスが与えられ、現在はそのボンボン(胡耀郷)と結婚生活しているコトを差します。
しかしそれは冒険旅行的なハネムーンがずっと続いている感じで、常識的な結婚生活とは全く違いました。
こうした「違い」を「世界に一つだけの花」として尊重する処に愛は生じるとルーガは語り、「画一化された全体主義国家では、そうした愛は弱いモノとして否定されている」と結論を下します。