ささやんの天邪鬼 ほぼ隔日刊

世にはばかる名言をまな板にのせて、迷言を吐くエッセイ風のブログです。

政治の現状とイデオロギーの終焉(その1)

2024-12-23 08:55:07 | 日記
自民党の小野寺政調会長の発言が物議を醸している。こんなニュースを目にした。

自民党の小野寺五典政調会長は15日、札幌市で開かれた党セミナーで講演し、アルバイトをしている大学生らを扶養する親の税負担に関する『年収103万円の壁』見直しに疑問を呈した。小野寺氏は『野党各党は壁を取っ払えと話しているが、根本、おかしいと思う。なぜ学生が103万円まで働かなければいけないのか』と指摘した。
(JIJI.COM12月15日配信)

 この小野寺氏の発言に対しては、SNS上で次のような反発の声が上がっている。

「そのくらい稼がないと、学費も生活費も足りないからですよ。そういう学生たちを自民党が生み出してきたんですよ」
「今まで教育への公的支出を渋ってきた自民党のせいだ」
「だったら普通に働けば子供3人養える経済にしろ」
「今更何言ってるの?学生が働かないとならない状況作ってきたのは(政権を握ってきた)自民党じゃないのか」
等々。

けれども、私には小野寺氏の気持ちがよくわかる。彼はこう言うべきだったのだ。

「国民民主党は(103万円の)壁を取っ払えと主張しているが、これはそもそもおかしな話だと思う。なぜ学生が103万円まで働かなければいけないのか。学業を本分とする学生がアルバイトに精を出さざるを得ない、ーーこういうあるまじき現状を生み出したのは、たしかに自民党だが、だからこそ自民党は、まずもってこうした現状を生み出さないための施策、ーー大学授業料の無償化とか、奨学金の拡充などの施策を、検討する責任があるのではないか。103万円の壁の見直しなど、そのあとの話だ。」

小野寺氏が言おうとしているのは、こういうことである。
「国家予算には限りがある。野党の要求を一々聞いていたのでは、国家予算はパンクするに決まっている。政府はその前に、予算をもっと有効に使う手立てを考えるべきだ。」

たしかに、この主張は(政策面から政権を運営する)政調会長の立場としては正論であるように思えるのだが・・・。

(つづく)


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