和貴の『 以 和 為 貴 』

論語:雍也第六 〔27〕 君子は博く文を学び


論語を現代語訳してみました。



雍也 第六

《原文》
子曰、君子博學於文、約之以禮、亦可以弗畔矣夫。

《翻訳》
子 曰
〔のたま〕わく、君子〔くんし〕は博〔ひろ〕く文〔ぶん〕を学〔まな〕び、之〔これ〕を約〔やく〕するに礼〔れい〕を以〔もっ〕てせば、亦〔また〕 以て畔〔そむ〕かざる可〔べ〕きか。




《現代語訳》


孔先生はつづけて、次のように仰られました。


〈宰我よ、よいか。〉 "君子" というのは、広く学を習熟することによって、その時代を生きた人々の気持ちを知りこうした人々に対する畏敬の念が芽生えれば、自ずと礼節を弁えるようにもなり、そうなれば、どうして〈目上の人に対して〉背くことができようか、と。


〈おわり〉



《雑感コーナー》 以上、ご覧いただき有難う御座います。

宰我が、孔子のことばをよくよく理解していたならば、斉国において乱を起こし、一族もろとも処刑などされずにすんでいたのかもしれない…、などと思いをめぐらすうちに、孔子にとって宰我が処刑されてしまった、ということの想いは、どんなふうだったのだろうか、とさえ考えてしまいます。

孔子弟子列伝では、宰我のことを『恥』として記述されてはいますが、本当のところはどうだったのでしょうかね。もしかすれば、孔子自身が宰我と同じ運命を辿っていたのかもしれず、まさに乱世にあっては何が起こっても不思議ではないですからね。

このことからも、『人の生くるや直し』といった孔子のことばが重く感じられてきます。


※ 孔先生とは、孔子のことで、名は孔丘〔こうきゅう〕といい、子は、先生という意味
※ 原文・翻訳の出典は、加地伸行大阪大学名誉教授の『論語 増補版 全訳註』より
※ 現代語訳は、同出典本と伊與田學先生の『論語 一日一言』を主として参考


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