和貴の『 以 和 為 貴 』

【世界動向】 未来志向と温故知新とのちがい ⑤

【世界動向】 未来志向と温故知新とのちがい ⑤


■ 習政権下における "総括" の意味は

④ 先端技術開発や新世界秩序の構想といった未来志向に対しての総括

あなたがもし、戻ってこれないタイムマシーンに乗って100年先の未来か…?100年前の過去か…?と言われたらどちらを選ぶだろうか。私なら迷わず100年前の過去を選び、予想屋となってボロ儲けの人生を送るか、そうか、第二次世界大戦における日本の敗戦を食い止めるために尽力したい、と思うかのいずれかであろう。

しかし、未来へしかいけないタイムマシーンに乗れと言われたら、断固として拒否するだろう。なんせ、どうなっているとも分からない100年先の未来で、果たして、生きていくことができるのか、といった不安しかないからだが…。

菅原文太氏曰く、『知らん仏より、知っとる鬼のほうがマシじゃけぇのぉ』
(※『仁義なき戦い 代理戦争』より)

こんなふうに、例えればキリがない "未来" と "過去" ではあるが、明確なものではないことに疑問を抱くことは、世の常ではなかろうか。しかし、疑問を抱かないというのは、強いていえば、『平和ボケ』の一種ともいえよう。


まずは、かつて、欧米人たちによる人類史上最大規模の有色人種たちへの非人道的な行為が、この『平和ボケ』によるものであることを指摘しておきたい。

さて、前回のブログーでも綴ったように、大航海時代と呼ばれる以前の欧州地域では、侵略、破壊、強奪、差別、人身売買、自然破壊などの蛮行が繰り返し行われ、定住を許されずに各地を巡り、家族も分断され、罪なき罪を背負わされるといった過酷な状況の中で、欧州人たちは暮らしていた。

やがて、欧州人たちは欧州地域から世界各地へ移住しだすと、今度は自分たちが現地の人々に対して蛮行を繰り返すようになり、数多くの罪なき人々を肉体的・精神的に苦しめるようになっていく。

こうした蛮行を繰り返す欧州人の心境を考えたとき、それは、「聖書の教えに導かれていたからだ」、と云う知識人もあるが、果たしてそれだけなのだろうか、と色々考えながら現代の世界情勢を眺めていると、ひとつの答えが導き出される。

それは、現代の先進国と後進国との関係性のなかで、前回ーのブログでも綴ったことだが、ひとつの国家が衰退もしくは世界の中での優位性を損なわないためには、常に前進していかなければならず、1.経済を発展させ、2.軍事力を拡大し、3.高度な技術を磨いていく必要性がある。それら3つの要素を兼ね備えた国こそが世界の中で優位性を保つことができ、また、世界を牽引するに値するのである。

このことは、現代も昔も変わらぬ価値観であり、おそらく、当時の世界最大規模の人権侵害を繰り返していた欧州人たちも、そうした "前進" の精神にのみ慢心していたと考えられるわけだ。

しかも、奴隷貿易や資源の奪い合いなど、西欧列強同士が共に争うようになってからは、さらに軍事拡大路線へと慢心し、新たな兵器を生み出すための科学技術が進んだことで、争いは悲惨さを極めることになり、多くの人々がその巻き添えとなっていく。

欧州人たちは自らの欲望と平和を維持するために、他の有色人種を迫害することになんのためらいもなかったことを考えると、「どうして我々は有色人種を迫害しているのか?」、という疑問すら浮かんでこなかったのだろう。

まさに『平和ボケ』である。しかも、かつて、欧州を離れる以前において、自分たちがどのような迫害を受けてきたのか…、そうした自らの過去でさえも振り返ることもできぬままに、ひたすらに『未来志向』という邪念に取り憑かれ、それが今なお彼ら欧州人たちの心から離れずにいる。

しかも、世界の白人至上主義化(=欧米化)の流れは、一部の有色人種の中にも『未来志向』という邪念が浸透し、今度は日本人や朝鮮人やシナ人といった東アジアを代表するような経済国が、欧州人の手先となって世界に邪念をばら撒こうとしており、さらには、かつて西欧列強同士が争ったように、今度は東アジア諸国で醜い争いを繰り広げているのである。


「一部の人間の幸福のためには、多くの人間の犠牲をも已む無し」、とする西欧列強型の未来志向ではなく、「すべての人が幸福を享受できてこそ」、とする古来東洋型未来志向(=温故知新や和の精神)の方がどれほど優れているかは言うに及ぶものではないが、こうした西欧列強型の先端技術や先進秩序の押し付けというのは、より一層世界を混乱の渦へと導くであろうし、次世代が夢や希望のもてない未来社会へと変わっていくことにもなる。

こうした考えに基づくと、現在の習近平政権下における白人至上主義からの脱却(=総括)を図る動きには、ひとりの東洋人として期待を込めたいと思うと同時に、ひとりの日本人として警戒しなければならないと強く思うわけである。


特に、世界最古の歴史を有するわが国・日本こそが、本来ならば習政権よりも先じて白人至上主義からの脱却を図るべきであったろうに、それが出来なかったことは実に残念な思いである。


占領憲法も破棄できず、米国の核の傘を盾にして好き放題…。
やがて天罰(先人や先祖の怒り)を喰らう日もそう遠くはないと思うのだが…。



         


おわり。

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