悪魔のZ
2009-07-01 | 日記
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フェアレディZーs30。
ヨーロッパ製の高級GTに比肩するスペックと魅力あるスタイルを兼ね備えながら、日産の世界的なイメージリーダーカーとして足掛け10年もの長期に渡って生産され、世界総販売台数55万台(うち国内販売8万台)という当時のスポーツカーとしては空前の世界的ブームを巻き起こし、「ダッツン・ジー」の愛称で親しまれつつ日産自動車の輸出モデルの総称でもある「DATSUN」の名を世界に周知した日産の記念碑的車両である。
近年では、ヤングマガジンの人気連載漫画「湾岸ミッドナイト」の中で様々なバトルで伝説を残した車として「悪魔のZ」と称され、幻の名機”L型エンジン”を搭載したハイクオリティな車体は、古さを感じさせないポテンシャルと圧倒的な存在感で、車好きな男達を魅了し続けている車だ。
そんなアンティークカーを4年程前から所有している僕ではあるが、正直いうと購入前まで上記のようなウンチクや特別な憧れを持っていた訳ではなく、単にそれまで乗っていたマーチ君が瀕死状態だったが為に別の車へ乗り換える為、なんとなく購入してしまった車なのである。
その購入キッカケは、僕の部屋に転がっていたプレゼントに貰った一台のラジコン。
それまでの僕は車に対して特別興味が無く、走れば何でも良いと思っていたが為に、次に買う車を非常に迷っていた。
そんな最中に目に飛び込んできたフェアレディのラジコン。
それが僕の中にある変なチャレンジ精神に火をつけてしまったのだ。
「よし、このラジコンと同じ車を買おう!」
アホである。
とりあえずインターネットで検索。
すると、プレミアが付いてとても高価じゃないですか。
それまで「走れば良し」などと思っていた僕からすれば、30万円以上の車なんぞ買う気も起こらない。
しかしそんな中、探せば有るじゃないですか。
「17万円!」
早速僕は、その車が置いてある千葉県の某車屋さんへ電話。
「その車、なんでそんなに安いんですか?」
「えぇ、ボロボロなので・・・」
「動くんですか?」
「はい、なんとか車検は通りますよ」
「それ、ください」
「え!? ホントにボロボロですよ!」
「動くんですよね?」
「はい、なんとか・・・」
「じゃ、ください」
こうして購入したZ君。
正式にはフェアレディZs30からマイナーチェンジをしたs31。
そんな事はどうでも良いのだが、雨の日は屋根に空いた穴から猛烈な雨漏り。
そして案の定、到着後一週間で路上停車です。
しかしそれは想定内。
っていうか、ここからが本当のチャレンジです。
とはいうものの、それまでの僕はボンネットさえ開けた事がないほど車に関して超ド素人。
まずはボンネットを開けてみます。
案の定、サッパリ。
それも想定内。
まずは車のしくみを把握します。
ガソリンタンクを下から覗き込み、ガソリンが流れるホースをエンジンルームまで辿り、どこに流れ込んで、どうやってエンジンの中に入っていって、どうやってエンジンが動くかを事細かく図にしていきます。
わからない事はインターネットで検索。
するとどうでしょう、なんとなくですが、車のしくみが解ってくるのです。
そして次に、何が故障の原因かを調べていきます。
ガソリンがちゃんとエンジンまで来ているか?
点火プラグからちゃんと火が出ているか?
そんな事を調べていると不思議と故障の原因箇所が判明し、その部品を最寄りの車屋さんやインターネットなどで取り寄せて交換すると、なんと故障が直ってしまうのです。
そんな調子で悪い箇所を次々と修理。
そして次にはボロボロの車体を直すため、ボディーの穴が空いていた箇所や凹んだ箇所を自力で板金し、ラジコンと同じカラーリングにするため塗料とコンプレッサー、吹き付けガンを購入して見よう見まねで気合いの全塗装。
そんな苦節1か月。
換気の悪い場所で全塗装したが為に、シンナー中毒者になりかけた事もあった。
故障箇所が解らなくてガレージ悩み込み、時には何日もの間に渡り座り込んだまま頭を抱えていた事もあった。
もしあの時「体操座り世界選手権」があったら、メダルを獲得していてもおかしくはなかっただろう。
あれほど長時間の体操座りなら、かなりの芸術点を稼いでいたに違いない。
しかし、ついに完成したのです。
古さを感じさせないフィーリングと、唸るL型6機筒エンジン。
30年前にタイムスリップしたかの如く感覚で、僕の心を浮き上がらせる。
偶然にもチョットしたキッカケによって雑誌に取り上げられ、少し恥ずかしいが良い記念もできた。
今ではそんな古い車を所有する仲間も増え、ちょくちょくイベントを開催するようにもなった。
それまで全く無知だった車の簡単な整備や修理、板金や塗装の鏡面仕上げ、それに簡単な溶接テクニックまでも身に付いた。
4年前の僕が巻き起こしたアホなチャレンジで、ちょっとしたスキルアップをする事ができ、なにより僕の大きな楽しみが一つ増えたのだ。
悪魔のZ。
それは僕にとって、天使のような存在なのである。
ヨーロッパ製の高級GTに比肩するスペックと魅力あるスタイルを兼ね備えながら、日産の世界的なイメージリーダーカーとして足掛け10年もの長期に渡って生産され、世界総販売台数55万台(うち国内販売8万台)という当時のスポーツカーとしては空前の世界的ブームを巻き起こし、「ダッツン・ジー」の愛称で親しまれつつ日産自動車の輸出モデルの総称でもある「DATSUN」の名を世界に周知した日産の記念碑的車両である。
近年では、ヤングマガジンの人気連載漫画「湾岸ミッドナイト」の中で様々なバトルで伝説を残した車として「悪魔のZ」と称され、幻の名機”L型エンジン”を搭載したハイクオリティな車体は、古さを感じさせないポテンシャルと圧倒的な存在感で、車好きな男達を魅了し続けている車だ。
そんなアンティークカーを4年程前から所有している僕ではあるが、正直いうと購入前まで上記のようなウンチクや特別な憧れを持っていた訳ではなく、単にそれまで乗っていたマーチ君が瀕死状態だったが為に別の車へ乗り換える為、なんとなく購入してしまった車なのである。
その購入キッカケは、僕の部屋に転がっていたプレゼントに貰った一台のラジコン。
それまでの僕は車に対して特別興味が無く、走れば何でも良いと思っていたが為に、次に買う車を非常に迷っていた。
そんな最中に目に飛び込んできたフェアレディのラジコン。
それが僕の中にある変なチャレンジ精神に火をつけてしまったのだ。
「よし、このラジコンと同じ車を買おう!」
アホである。
とりあえずインターネットで検索。
すると、プレミアが付いてとても高価じゃないですか。
それまで「走れば良し」などと思っていた僕からすれば、30万円以上の車なんぞ買う気も起こらない。
しかしそんな中、探せば有るじゃないですか。
「17万円!」
早速僕は、その車が置いてある千葉県の某車屋さんへ電話。
「その車、なんでそんなに安いんですか?」
「えぇ、ボロボロなので・・・」
「動くんですか?」
「はい、なんとか車検は通りますよ」
「それ、ください」
「え!? ホントにボロボロですよ!」
「動くんですよね?」
「はい、なんとか・・・」
「じゃ、ください」
こうして購入したZ君。
正式にはフェアレディZs30からマイナーチェンジをしたs31。
そんな事はどうでも良いのだが、雨の日は屋根に空いた穴から猛烈な雨漏り。
そして案の定、到着後一週間で路上停車です。
しかしそれは想定内。
っていうか、ここからが本当のチャレンジです。
とはいうものの、それまでの僕はボンネットさえ開けた事がないほど車に関して超ド素人。
まずはボンネットを開けてみます。
案の定、サッパリ。
それも想定内。
まずは車のしくみを把握します。
ガソリンタンクを下から覗き込み、ガソリンが流れるホースをエンジンルームまで辿り、どこに流れ込んで、どうやってエンジンの中に入っていって、どうやってエンジンが動くかを事細かく図にしていきます。
わからない事はインターネットで検索。
するとどうでしょう、なんとなくですが、車のしくみが解ってくるのです。
そして次に、何が故障の原因かを調べていきます。
ガソリンがちゃんとエンジンまで来ているか?
点火プラグからちゃんと火が出ているか?
そんな事を調べていると不思議と故障の原因箇所が判明し、その部品を最寄りの車屋さんやインターネットなどで取り寄せて交換すると、なんと故障が直ってしまうのです。
そんな調子で悪い箇所を次々と修理。
そして次にはボロボロの車体を直すため、ボディーの穴が空いていた箇所や凹んだ箇所を自力で板金し、ラジコンと同じカラーリングにするため塗料とコンプレッサー、吹き付けガンを購入して見よう見まねで気合いの全塗装。
そんな苦節1か月。
換気の悪い場所で全塗装したが為に、シンナー中毒者になりかけた事もあった。
故障箇所が解らなくてガレージ悩み込み、時には何日もの間に渡り座り込んだまま頭を抱えていた事もあった。
もしあの時「体操座り世界選手権」があったら、メダルを獲得していてもおかしくはなかっただろう。
あれほど長時間の体操座りなら、かなりの芸術点を稼いでいたに違いない。
しかし、ついに完成したのです。
古さを感じさせないフィーリングと、唸るL型6機筒エンジン。
30年前にタイムスリップしたかの如く感覚で、僕の心を浮き上がらせる。
偶然にもチョットしたキッカケによって雑誌に取り上げられ、少し恥ずかしいが良い記念もできた。
今ではそんな古い車を所有する仲間も増え、ちょくちょくイベントを開催するようにもなった。
それまで全く無知だった車の簡単な整備や修理、板金や塗装の鏡面仕上げ、それに簡単な溶接テクニックまでも身に付いた。
4年前の僕が巻き起こしたアホなチャレンジで、ちょっとしたスキルアップをする事ができ、なにより僕の大きな楽しみが一つ増えたのだ。
悪魔のZ。
それは僕にとって、天使のような存在なのである。
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