すっかり陽が長くなり、遊び心をくすぐられてしまう今日この頃。
その過ごしやすさのせいか、ここ最近なんだか気持ちが疼きぎみになってしまう。
そんな心も弾む日没の頃、密かに熱い闘志を燃やす男子高校生を目にした。
愛車のラシーンに乗り、長く緩やかな下り道が続く農道を走っている時だった。
前方には自転車に乗った一人の男子高校生。
もうすっかり陽も落ちはじめて暗くなりつつにも関わらず、フラフラと今にも停まってしまいそうなスピードで自転車に乗っている。
じっくり見てみるとペダルには足を乗せておらず、まるで体育座りをするかのように前輪手前のフレーム部分に両足を乗せ、自転車が停まってしまわないよう一生懸命に前後へ身体をゆすりながら少しずつ前進をしている。
そこは長い距離にわたり、緩やかな下りこう配が続く場所。
恐らく彼は、下りが始まる地点から「どこまで足を着かずに進めるか?」という密かな挑戦をしているのだろう。
彼の心の中にあるルールは、こうだ。
・ペダルに足を掛けたら失格。
・足を地面に着いても失格。
・もちろん転んでも失格。
きっと、その先にある下り坂が終わるだろう交差点までを真剣に戦っているに違いない。
ちょっとした疑問に対し、純粋な気持ちで真剣に取り組む姿勢。
なんだか忘れていた何かを思い出させてくれたかのような気持ちになった。
僕は彼に心の中で熱いエールを送り、ゆっくりと抜き去った。
そんな彼に感謝をしつつ車を走らせていると、その前方200m程の場所で、先程と同じブレザーを着た男子高校生がヘッドライトに映り込んだ。
同じ事をしている。
どうやら二人でレースをしていたようだ。
「あぁ・・・美しい・・・・」
その光景を目にした瞬間、今まで漠然と僕の心の中にあったわだかまりが、一瞬にして吹き飛んだ。
こんなに美しい戦い、久しぶりに観戦したのだ。
年齢を重ね、あらゆる社会に揉まれて大人になった現在、様々な汚く、醜い争いにさらされて生きている。
争いは避けて通れない。
それは解っている。
しかし、そんな争いを純粋に楽しんでいた過去が僕にもあったハズだ。
そんな原点に触れた瞬間、僕の目からは涙が溢れ出した。
「足を着いたら負け」
男の原点は、きっとここにあるのだろう。。
その過ごしやすさのせいか、ここ最近なんだか気持ちが疼きぎみになってしまう。
そんな心も弾む日没の頃、密かに熱い闘志を燃やす男子高校生を目にした。
愛車のラシーンに乗り、長く緩やかな下り道が続く農道を走っている時だった。
前方には自転車に乗った一人の男子高校生。
もうすっかり陽も落ちはじめて暗くなりつつにも関わらず、フラフラと今にも停まってしまいそうなスピードで自転車に乗っている。
じっくり見てみるとペダルには足を乗せておらず、まるで体育座りをするかのように前輪手前のフレーム部分に両足を乗せ、自転車が停まってしまわないよう一生懸命に前後へ身体をゆすりながら少しずつ前進をしている。
そこは長い距離にわたり、緩やかな下りこう配が続く場所。
恐らく彼は、下りが始まる地点から「どこまで足を着かずに進めるか?」という密かな挑戦をしているのだろう。
彼の心の中にあるルールは、こうだ。
・ペダルに足を掛けたら失格。
・足を地面に着いても失格。
・もちろん転んでも失格。
きっと、その先にある下り坂が終わるだろう交差点までを真剣に戦っているに違いない。
ちょっとした疑問に対し、純粋な気持ちで真剣に取り組む姿勢。
なんだか忘れていた何かを思い出させてくれたかのような気持ちになった。
僕は彼に心の中で熱いエールを送り、ゆっくりと抜き去った。
そんな彼に感謝をしつつ車を走らせていると、その前方200m程の場所で、先程と同じブレザーを着た男子高校生がヘッドライトに映り込んだ。
同じ事をしている。
どうやら二人でレースをしていたようだ。
「あぁ・・・美しい・・・・」
その光景を目にした瞬間、今まで漠然と僕の心の中にあったわだかまりが、一瞬にして吹き飛んだ。
こんなに美しい戦い、久しぶりに観戦したのだ。
年齢を重ね、あらゆる社会に揉まれて大人になった現在、様々な汚く、醜い争いにさらされて生きている。
争いは避けて通れない。
それは解っている。
しかし、そんな争いを純粋に楽しんでいた過去が僕にもあったハズだ。
そんな原点に触れた瞬間、僕の目からは涙が溢れ出した。
「足を着いたら負け」
男の原点は、きっとここにあるのだろう。。
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