音楽の趣味趣向はどこで決まるのでしょうか?
所属しているアマオケの皆さんも様々な好みがあります。全員が全く違う好みを持っているようです。ようです・・・というのは、ちゃんと調べたことがないのですが、次回の演奏会に何を取り上げましょうか?と言う委員会に出ると、それはそれは様々な意見が出てきます。ただ、オケの場合は「演奏して気持ち良い」「この曲を演奏してみたい」「この曲は無理」というようなバイアスの下での議論になりますので、聴く・・・ということからはちょっと異なる議論になります。
でも、意見を聞いていると、あるメンバーは「今世間でよく聴かれている」のが基準で、「のだめカンタービレ」がテレビ放映されている時は、ベートーベンの7番をやりたいと言っていたし、フィギュアスケートで取り上げられた音楽はすぐにやりたがる。ただ、聴衆受けするかどうかの部分では重要なファクターです。でも彼の音楽の好みはどこにあるのか?筋がよく分からないことは確かです。
さて、翻って私はどこから今の好みが出来上がっているのでしょうか?もちろん非常に根源的な・・・遺伝子レベルの事柄やまだ自意識も十分に育っていないような幼児の時の記憶は別に考えることにして・・・
やはり、中学生から大学生時代、精神が柔らかくて何でも吸収できる時代に自分が感銘を受けたり好きになった事柄が一番の源になっているように思います。
一つは、前回も紹介したNHKラジオ、蘆原英了さんの「午後のシャンソン」が一番のルーツかもしれません。このタイトルのなったのは日曜日の夕方3時に番組枠が移った時からで、それ以前は別のタイトル「シャンソンの楽しみ」だったように思いますが・・・覚えていません、調べてみましょう。
検索すると、同じ様なきっかけでシャンソンやフレンチポップスに親しむようになった方は沢山いますし、ホームページを作っていたりブログを上げていたり、中には本当に沢山のフレンチポップスをご存じの方がいらっしゃいます。本当に尊敬します。
私は、同時にテレビで放映された「サン・レモ音楽祭」にも惹き付けられ、フレンチとはちょっと異なる明るくて朗々としたカンツォーネも大好きになりました。
ただ、時はビートルズが来日したり、TBSラジオで「電話リクエスト」が始まってヒットチャートが翌日の教室での話題になるような頃でした。出来る奴はコピーバンドを結成して文化祭ジャックをしていましたね。
そのこともあり、様々なポップスも聴きましたが、やはり分かりやすく美しいメロディ、バラード系の音楽が基本的には好きでしたね。
フォーシーズンズ、ライチャスブラザーズ(最初はライタウスブラザーズと言う名前だったかな?)、トレメローズ、ジェイとアメリカンズ・・・なんてグループが好きでした。
その後は、プログレッシブロックなどに移って、イエス、ピンクフロイド、キングクリムゾン、ユライアヒープ、ディープパープルなどに。
そして、大学生の時。たまたま受講した音楽評論家でもいらした立教大学、国立音楽大学教授を歴任された辻壮一先生の「音楽」という講座を受けたのですが、これは衝撃でした。ギリシャ悲劇のコロスの話、ネウマ譜の話、教会音楽の話、かろうじてLPがあったグレゴリオ聖歌(現在では余り評価されていないようですが、当時はサン・ピエール・ド・ソレム修道院聖歌隊の全集しかなかったと思います。)そしてイタリアバロックやフランスのバロック期の音楽を取り上げたように思います。記憶に残っているのは、「ベートーベン以降音楽が哲学を伴うようになってしまったけれど、純粋に音楽が楽しみだった時代って良いでしょう?」という言葉です。そこからバロック音楽を沢山聴くようになりました。
当時、絶大な売り上げを誇っていた、イ・ムジチ合奏団の四季。Vn1がアーヨの盤とその後に出たミケルッティの盤どれも大変な売れ行きでした。当時は、ふくよかなアーヨ、明晰なミケルッテイ・・・とか言われたような。
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