ラヂオ惑星モルファス

今日の句会から・・・オノマトペ


一般的には、擬声語(擬音語、擬態語)などをいうことばである。文部科学省が版行する『学術用語集』は「onomatopoeia」を「擬声語」としているので包括的に日本語では「擬声語」とするのかもしれない。また一方で、古代ギリシア語の「ὀνοματοποιία(オノマトポイーア)」を英語は「onomatopoeia」、フランス語は「onomatopée」だが、このフランス語の「オノマトペ」が日本語としても定着しつつあるようだ。

今日の句会ではこのオノマトペで激論になってしまった・・・全く本意ではないのだけれど・・・
今日の句会に出した私の句の中七に「・・・ぴとぴとの手に・・・」という言葉があった。指導者は『「ぴとぴと」はどのような状態なのか意味不明である、読み手の理解を得られない。「べたべた」なのか「べとべと」なのか皆に理解してもらえるような言葉を選ぶべきである。』と指摘した。
わたしは、『そもそもオノマトペには「意味」がなく、そこにあるのは語感・・言葉から感じる読み手の感性しかない。意味のある言葉であれば詠み手と読み手の間に大きな認識の違いの無いように、誤解の無いようにすべきであるが、オノマトペは作者が感じた音や声や状態を音にしたものなので、基本的には意味の共通性は存在しないので、結局、詠み手がどう感ずるかになる。「ぴとぴと」という音をきいて今度は読み手がどう感じたのか、感性には言葉を聴いて何も感じないという状態はないはずである。』と主張した。
しかし、指導者や多くの参加者は「ぴとぴと」というオノマトペには何も感じるものがない、今まで聞いたこともないので分からない・・・」とのことであった。
うむ・・・「何も感じない」と言われてしまってはそれ以上の言葉は無い。そうですかと引き下がる他無いのだが・・・皆「俳句」を作ろうとしているのだよな?自分の心に映ったものを言葉にしようとしているのだよな?何だか少し残念な気持ちがしたのだが・・・

ランキングに参加中。クリックして応援お願いします!

コメント一覧

yzm22822
@sin_chiseinooca2 知青さま コメントありがとうございます、と言うか、知青様に励ましていただいてとても嬉しいです。若い人たちの凄烈(?)な感性の句にはついて行かれませんが、おっしゃるとおり「ただごと」を自分なりの感性で詠めるよう努力したいと思います。

それから、10月21日のブログ「俳句ふたり合評」は大変面白かったです。知性的な俳句と知性的な評・・・俳句も面白いし評も面白い・・・所属句会の会報もこのような形で編めたらいいなと思いました。
sin_chiseinooca2
モルファスさんのお考えに大賛同致します。
如何に、個性的に表現にするか苦心するところですが
(「ただごと」を「ただごと」でないように如何に表現するのが作品としての俳句)
そういう感覚的なものはとても尊く
だれに何言われようが自分を信じてほしいです。
拙句集『情死一擲』に
夕立のねぴちねぴちと止みにけり
があります。
「ぴとぴと」ガンバレ!
yzm22822
@narkejp 電網さま コメントありがとうございます。通じなければ意味が無い、とも言えますが、オノマトペにはどう感ずるのかしかないのかな?と思っていたので、感じるものがない、というのは残念でした。通じるかどうか以前かな?と感じました。
narkejp
山形弁なのかわが家だけなのか、「びっとびとに」という表現はありますよ。ちょっと粘性のある濡れた状態。それはそれとして、句会の残念さは少し後に残りますね。普遍性から言えば「べとべと」なのでしょうが、個人的感覚から言えばもっと強い。季語等の制約の中ではみ出そうとするものをどう扱うかというのは、なかなか難しい問題のようですね。
名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

※ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「俳句」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事