先日、地域団体の書面開催となった総会のための資料の最後の構成をしながらFM放送を聴いていました。
何と珍しいことに!マイアベーアが流れてきました。グランドオペラ全盛期のマイアベーア。ドイツ系ユダヤ人の彼は時代の寵児となり次々にグランドオペラを作曲し、パリではガルニエ座の横の通り名にもなっている作家スクリーブと組んで大成功を収めました。
シューマンがマイアベーアの音楽に対して「♰」印をつけたことは有名です。ただ、シューマンは純粋に彼の音楽の通俗性というか衒いの多い俗っぽさを批判したと思います。しかし問題は1850年ワーグナーが変名で反ユダヤ主義思想に基づく『音楽におけるユダヤ性』を発表しマイアベーアをそちらの方向から批判したことです。このことがワーグナーの音楽と共にナチスに引き継がれ、徹底したワーグナーの賛美とユダヤ人の音楽を退廃音楽として弾圧したことから、マイアベーアの再評価もなかったしオペラも上演されなかったようです。もちろん、私はこの「預言者」というオペラを見ておりませんので軽々しくは言えないですが、音楽そのものについては・・・まあ、きわめて独創的・・・とは言えないように感じますし、シューマンの評価には多少同意します。現在マイアベーアは再評価が進んでいるようです。特に、「ユダヤ人」であるが故の不当な評価は必ず回復されるべきだと思います。
グランドオペラのグランドオペラたる大きな要素、あるいはフランスオペラの伝統・・・であるバレエ音楽を聴いてみましょう。
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