旅する心-やまぼうし

やまぼうし(ヤマボウシ)→山法師→行雲流水。そんなことからの由無し語りです。

人生と山登り、そして終活とエンディングノート

2022-02-13 23:36:44 | 日々雑感
(多摩川での石投げ遊び:手から石が離れた瞬間)


新聞に掲載されている週刊誌の広告やテレビ番組などで、最近とみに目につくものがある。
それは、”終活”。
若い世代はもっぱらネット記事を読み、週刊誌や昼のテレビ番組など見ていないだろうから、ターゲットは高齢者ということなのだろうけれども。

     *

「人の一生は重荷を負うて遠き道を行くが如し」
あまりに有名なこのフレーズ。
これに連想して、その昔何気なく見ていたテレビ番組の中での田部井順子さん(登山家)の言葉を思い出す。

「人の一生はよく山登りに例えられるけれども、そこには大きな違いがある。
人の一生は行ったきりだが、山は登ったら無事に戻ってこなければならない。」


確かこういう内容だったと思う。
まさに名言。

     *

かれこれ10年以上も前のことになるが、独りで宮城県内のある山からの下山中に、道を覆うササの根に靴のつま先を引っかけ前転2回し、沢側斜面に滑り落ちたことがある。
幸いこのときはかすり傷も衣類の破損も無く済んだ。
以来、常に「ササなどの根」、「転ぶ」、「滑る」には気を付けているものの、それでもときどきやってしまう。
特に山頂で。
到達した気のゆるみからさもない小石を踏んでゴロっと前のめりになったりする。

とにかく山では何があるか分からない、人の一生は”ひと呼吸”
わたしはもっぱら単独行なので、いつもそう自分に言い聞かせている。

そんなこれやでだいぶ前からになるが、自分のもしものときに備えてエンディングノートを作成し、それを妻と二人の子供たちに伝えている。
もちろんそのあり場所も。
内容は、ざっと次のようなもの。
(年に2~3回は更新)

1.医療・介護・・・保険証、治療の留意事項、病歴、告知・尊厳死、介護が必要になった際の対処とその費用工面など
2.葬儀等・・・訃報先(わたしは末っ子なのでわが兄のみ)、葬儀・戒名・墓(いずれも不要。郷里の山への樹木葬&その方法と手続き等)、遺品整理の方法
       (ここでの樹木葬は、首都圏等のものとは全く異なり、いわば”散骨で山に帰る”というものに近い。)        
3.財産・・・不動産と自家用車は東京転居の際に処分済み、預貯金・年金等の所在と手続き(少額なので相続争いなど起きるわけないが)
4.自分史略歴・・・職歴、地域活動歴など
5.家族経歴・・・家系図、子・孫の名付け由来など
6.パソコン&外付けハードディスク等の処分方法
7.各種ID・パスワード等管理一覧表(パソコン内には一切保存せずに別管理)

戻ることかなわぬ行きっきりの我が人生。
はてさてこの先どうなることやら・・・。


<徳川家康遺訓>
人の一生は重荷を負うて遠き道を行くが如し。
急ぐべからず。
不自由を常と思へば不足なし。
心に望おこらば困窮したる時を思ひ出すべし。
堪忍は無事長久の基、怒りは敵と思へ。
勝つ事ばかり知りて、負くる事を知らざれば害その身にいたる。
己を責めて人を責むるな。
及ばざるは過ぎたるよりまされり。





(孫によれば”大きな恐竜”のようだという倒木)
※2019年10月23日台風19号による多摩川増水で流されたのだろう。






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