我が国を代表する名勝地“松島”から、余計な音が消えたらどうなるのだろう?
1年に一度(たとえ数時間でも)、人工的な音を無くす。そんなプロジェクトがあっても良いのではないか・・・。
(「夜中は静かだ。」そんなことは言わないで欲しい。)
昨日行きつけの本屋さんで買った『東北自然歩道を歩く』(著:田嶋直樹 発行:無明社)を読んでいたら、次のようなくだりが出てきた。以下は、原文のまま転載。
-あぁ、それに引き換え、松島めぐり遊覧船のアナウンスはうるさい。とめどなく耳ざわりな音量で頻繁に叫んでいて、風情のかけらもない。どうも三社が運航していて、うるさいのが三社ともなのか一社だけなのかわからないが、客取り合戦のようになっているようなのだ。がっかりだ。 -
これには全く同感。
自分が雄島に行ったときも、そんな思いを持った。松島は八百八島の景勝地でもあるが、もとは霊場。
松の梢を渡る風、打ち寄せる波、飛び交う鳥たちの鳴き声・・・。それらを心静かに味わいたいものだ。
なのに、ひっきりなしに流れる観光船のアナウンス。さらには何の意味があるのかさっぱり理解できない『エーデルワイス』の曲の放送。
興ざめすることこの上ない。
素晴らしい景観と言われるには、目に映る景色の綺麗さだけでなく、聴覚や嗅覚、触覚(皮膚感覚)で感じられるようであることが大事ではないか。
かつて県内の景観100選事業に際して、ぜひ“音”も考慮して欲しいと言ったことがある。
本を読みながら、“音を消すプロジェクト”が密かに進行して欲しいものだと思ってしまった。
久しぶりに、NHKラジオ番組『音の風景』を聴いてみよう。
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