おおげさかも知れないけど、
おおげさなんだと思うけど。
性格だからね。
ポジティブにはなれなかった。
目標に対して、
どれだけの決意を心に刻むか、
このメンタルな部分ってとても大事だと思ってる。
だって対戦相手は、
「スポーツで勝ちたい!!!」なんて気持ちで戦う人と、
「相手を殺す!!!」くらいの気持ちで戦う人。
様々だもの。
例え技術的な差があったとしても、
じゃあその両者が戦ったら?
どっちが勝つかって考えれば、、、、、、、
後者の方が強いと僕は思ってる。
ボクシングってそういうものだと思ってる。
だからボクシングはハートだと思っている。
個々の性格にもよるんだろうけど、
きっと家族からも笑われるくらいに、
僕は思い詰めたっけ。
思い詰めれば思い詰めるほど、
「生」への執着を理解した。
格闘技で一番死亡率が高いのがボクシング(脳への直接ダメージ)
圧倒的な確率。
日々の脳への衝撃も蓄積されるから。
(実際に脳への後遺症が酷かった)
数年間は日常生活の中でも、
脳の「揺れ」が続いた。
平衡感覚を失う。
いつだって怖いもの。
万が一って考えたりするんだけど、
どんな試合だってリングに上がるまでは、
めちゃくちゃ怖いものだった。
特に試合前夜なんて、
もう無理だ。
子供の存在が遠くに感じてた。
次には、
会えなくなるんじゃないかって。
大げさに考える性格だから、
仕方がないんだ。
笑いたい人には笑ってもらおう。
とうとう渡せずに4年間が過ぎたけど、
何度「遺書」を渡そうかと思ったことか。
そのくらい思い詰める。
こんな「おやじ」でも、
毎回毎回、
毎夜毎夜、
決死の覚悟を秘めてた。
奥様には見せられなかったけど、
態度で気付いていたかも。
布団の中では、
すごく小さく丸まっていたかって。
僕なんて、
そんなもの。
いつしか、
闘うのが当たり前になっていて、
勝つことだけが自分が帰れる術だと思っていたこと。
当日、
リングの上は、
眩しかった。
何も見えなくなるし、
ゴングが鳴れば、
何も聞こえなくなる。
自分の鼓動だけを感じる。
不思議な感覚だった。
不思議な光景だった。
何も要らない。
時間が止ったように感じた。
今思えばとても懐かしく、
生きた心地がしなかった分、
1分1秒を全力・全速力で生きていた実感が強烈な4年間だった。
この思い出は、
僕のグローブと一緒に棺桶まで持っていきたい。
肉体はかなり衰えても、
ボクシングへの感情は衰えないものだ。
by おやじボクサー
追伸、
今ではこんなのですが・・・・・(^^;