4月20日。
3ラウンド。
あごだけは上がらないように。
致命打をもらわないように。
得意の「ドロ試合」へ運び、
3ラウンド終了のゴングを聞く。
そのゴングを聞いた瞬間、
この強い選手と戦えたことに感謝した。
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4月20日。
3ラウンド。
ひたすら手を出した。
相手選手の手数も止まらない。
強引にかぶせて打つ。
こんな状態になると、
どんな練習をして来たか、
とか、
どんなコンビネーションを得意とするとか、
全然関係ない。
少なくても僕はそう思った。
気持ちの競り合い。
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4月20日。
3ラウンド。
『溜めて打ってくる』
それが逆に、
右のタイミングを一層と覚えた。
危険な右に合わせて、
僕も「前進の右」を打った。
途中、
相手選手の顔を見ると、
鼻血が見えた。
この試合、
初めて自分の打ったパンチに、
少しは効いた「パンチ」を、
打てていたのかな?
そう思うと、
前進する勇気も湧いてくる . . . 本文を読む
4月20日。
3ラウンド。
相手選手はインを嫌ってか、
右ストレートの「数」が多くなったように感じた。
最も自信のある「右」を当てて、
上体(僕)を突き放す為に、
渾身の右を放ってくる。
それはそれで、
一層、危険度もUPして、
少しでも油断したら、
間違いなくKOパンチをもらっちゃうんだろうな、
と思った。
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4月20日。
3ラウンド。
2ラウンド以上に手数で勝負。
パンチ力の無い僕にはKOパンチは無い。
どれだけ「ぐらつかせる」パンチがあるか、
それすらわからない。
悲しいかな、
自分は渾身の力で打っているんだけどね。
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4月20日。
3ラウンド開始のゴングが鳴った。
体力はまったく問題なし。
消費できる体力の全てを使い切ろう。
このラウンドを獲れば、
この強い対戦相手に勝てる。
そう思えた。
リング中央で、
相手選手とグローブ越しにタッチした。
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4月20日。
2ラウンドのインターバル。
中島会長のアドバイスは少なかった。
「このラウンドが勝負ですよ」
と言われた。
いつも通りの言葉を聞いて安心したような、
2ラウンド目の戦いがどうだったのか、
わからなかったけど、
2ラウンド目につかんだ「タイミング」だけは、
3ラウンド目にも繋がる。
と思った。
冷たいタオルが胸の熱を、
吸収 . . . 本文を読む
4月20日。
2ラウンド終了時。
自分なりに手応えを感じた。
他人の目には、
どう映ったかわからないけど、
ラウンド終了時に自コーナーに帰るとき、
確信のガッツポーズをとっていた。
これは試合内容の優劣の意味じゃなくて、
このラウンドは相手選手の「良いパンチ」を、
もらってないぞ、
効いたのはもらってない、
と言う意味を表していた。
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4月20日。
2ラウンド。
額と額、
肩と肩がひっつく距離。
ひたすら手数。
そして、
相手が少しでも下がれば、
上を狙う。
プレッシャーになっているか?
何度か、
相手選手のツーに合わせて、
入る動作のまま、
僕の右が当たった。
右に対して、
右を合わせることが出来たこと、
このタイミングを、
もっと「合わせて行こう」、
そう思 . . . 本文を読む
4月20日。
2ラウンド。
低くもぐると、
視点の先に、
下から大きく弧を描いてアッパーが飛んで来る。
その動作が映った。
その弧から、
瞬時逃げれたのはラッキーだったと思った。
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4月20日。
2ラウンド。
とにかく前に前に。
距離を空けずに、
たどり着くゾーンが、
自分の安全地帯。
それが自分の「打てる距離」となる。
ちょっとでも距離を空けてしまうと、
相手選手からツーが飛んで来る。
集中力を切らさずに、
乱打戦へ。
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4月20日。
いつもの単調な、
愚直なスタイルに戻すことによって、
これしかない、と言う自分本来の戦い方は、
不思議と心強かったのを覚えている。
下手くそでも何でも、
自分には「これしかない」のだからね。
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