19日の午後20時に水戸を出発。
車内で仮眠していて、
段々と景色が見えて来た。
着いた時は明け方だから「景色が真っ暗」だと思っていた。
そうじゃなくて、
灯りを灯す家が無かったから、
「景色が真っ暗」だったんだって初めて気付いた。
うっすらと本物の、
外が見えて来た時は、
TVや新聞じゃなくてリアルな被災地だった。
磯の匂いと言うか、
空気に潮の匂いそのものが全てに漂っている。
あきらかに「空気」が違っていた。
石巻市には、
本当に何もなかったんだ。
人がいないんじゃなくて、
人が住んでいない「町」はあった。
ぽつぽつと残ってる建物は、
無事だったんだ?
と思ったけど、、、、、、、、、、、、、、
別に人が住んでるんじゃなくて、
外見が「残ってる」だけ。
不自然な場所に、
沢山の船があった。
沢山ガレキを積み上げている場所があった。
そのガレキの上に、
草が生えていた。
11月になっている。
止ったままでも「時間」は勝手に過ぎて行く。
住宅街があったなんて言われないと、
信じられない景色だった。
アチコチにガレキが積み上がっていて、
その膨大な量に圧倒された。
そんなのが珍しくないんだ。
伸びきった草がガレキを覆い尽くす。
ガレキ。
ガレキ。
家の二階建てより「高い」高さのガレキがある、
そんなのばかり見ていると、
見慣れてしまう自分がいる。
驚かなくなってしまう心がある。
液状化で沈んだ元・住宅街。
2011年はそんな場所も多かった。
津波の衝撃を、
無言で伝えて来る。
この場所に居たら、
僕だったらとか・・・・・・・・・・・、
考えてしまう。
住宅街にある交差点。
その交差点では、
とてつもない大きさの船。
2013年に解体されったって聞いた。
2014年の今でも横たわってる鉄筋のビル。
2011年の石巻市。
と周辺の町。