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トヨタ式広宣費削減法

2008-11-13 | 会計・株式・財務
お疲れ様です。


今日は勤務先でインフルエンザの予防接種を受けてきました。
実費で数千円の支払は注射以上に痛かったですが、転ばぬ先の杖。

・・・・・・と思っていたところ、体調がおかしくなってきました。


予防接種した年に初めてインフルエンザにかかってしまったという先輩も
いらっしゃいまして、
今はただ、体内に植えつけられたインフルエンザが
暴走しないことを祈るばかりです。


ということで本日も手短に。
まずは時事通信ニュース。
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■マスコミに報復してやろうか=厚労行革懇の会合で-奥田座長■
11月12日 時事通信

 政府の「厚生労働行政の在り方に関する懇談会」の奥田碩座長(トヨタ自動車
相談役)は12日に首相官邸で開かれた会合で、厚労省に関するテレビなどの報道に
ついて、「朝から晩まで年金や保険のことで厚労省たたきをやっている。
あれだけたたかれるのは異常な話。正直言ってマスコミに報復してやろうか。
スポンサーでも降りてやろうかと」と発言した。
 奥田座長は「ああいう番組に出てくるスポンサーは大きな会社ではない。
地方の中小とかパチンコとか」とも述べた。
 これに対して、委員の1人である浅野史郎前宮城県知事は
「スポンサーを降りるぞとか言うのは言い過ぎ」ととりなした。 

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(コメント)

発言の妥当性はいろいろな方がコメントされるでしょうから私はパス。


それはそれとして、この発言の裏側には、
トヨタは広告宣伝費を堂々を削減する大義名分が欲しかったのではないか、
そう推測されます。


というのも、先日の拙稿

11月7日 ヨタヨタトヨタ~なんと下期の単体営業損失は▲1,125億円!

でご覧頂いたようにトヨタは円高や自動車販売の急減を受け、
歴史的な業績下方修正を発表。
奥田相談役も急激な業績悪化でストレスを溜めたことでしょう。

そして、トヨタでは総費用低減と売上最大化を目的に
「緊急収益改善委員会」を新設し活動を展開中。

当然、広宣費もコストカットの対象になることでしょう。

しかし単に広宣費カット、というだけではトヨタのプライドに
傷がつくかもしれない。


ということで冒頭の発言に乗じて、コストカットしちゃえ!

さらについでながら、
自らが務める「厚生労働行政の在り方に関する懇談会」座長の
威厳を高めるように仕向けたい・・・・・・

そんな思いがあったのかも知れません
 (以上、全くの邪推です)。




しかし・・・・この発言は重く受け止められると思いますよ。
マスコミ各社にとっては。

ただでさえ広告料収入が伸び悩んでいる中で、
さらに日本一の広告主・トヨタにそっぽを向かれたら大変ですからね。


したがって、明日以降、たとえば「ミスター年金」民主党の長妻昭氏
マスコミ露出が激減してしまうかも知れませんね。




それにしても、
「奥田氏も随分と国の肩をもつ発言をするもんだなぁ~」と思っていたら
理由が分かりました。自分なりに。



秋の叙勲で最高峰、旭日大綬章を受章されたばかりだったんですよね。


名経営者といえども、やはり勲章には勝てなかったのか・・・・・。


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