DonkeyMの部屋

Donkeyはロバ。格好良くなく、足も遅い。「のろま」とか「馬鹿」といった意味。日々の感動、怒り、愚痴等を記事にしたい。

月100時間超の残業?

2017-03-15 05:30:06 | 雑感

 政府は月100時間を残業の上限と定めるよう決定し、労使に働きかけると新聞は報じている。読売新聞はこれを社説で「前進」と讃えた。

 しかし、月100時間とはどんな数値か分かっているのだろうか?月30日、週休2日と考えると、一ヶ月に働く日数は、22日になる。ざっとみて、一日5時間の残業ということになる。朝9時から夜10時まで、会社にいて働いていることになるわけだ。これに通勤のための時間が加わるとすると、睡眠時間を確保することさえ、難しいのではないか?

 若い頃、同僚の1人が出産休暇を取り、もう1人が海外研修で不在となり、結局、私が3人分の仕事を分担するという事態が生じたことがあった。朝8時半から夜10時まで働いた。幸い、職住接近で、通勤時間はほとんど掛からなかった。それこそ朝起きてすぐに出勤し、帰宅すると食事して、フロに入り、寝るだけの生活だった。こんな状態でも、一月の残業時間は68時間に留まった。月100時間というと、これに後32時間も加わることになる。もう想像することさえ困難な状況だ。瞬間的に睡眠時間を削ってもというときはあるだろうが、それが1ヶ月も続くとなると、話は別だ。もはや、健康な生活とは言い難い。

 こんな馬鹿げた上限を設けると、それが一つの基準となって、世の中が動いて言ってしまう。まさに、経営者の天下ということだ。政府は、自分たちの言っていることの意味をもう一度しっかりと考えて欲しいものだ。また、読売新聞も、社説が世論に与える影響を認識した上で、慎重に吟味して掲載して欲しい。労働基準法を遵守する方向で、法規制を強化するのが筋というものだろう。

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