秀山の俳句写真日記

日々の生活、旅先での出逢い・思いを俳句、写真、文にした徒然日記です

息子らに馳走されつつ世直しを 頼みつ我が身の来し方伝ふ

2021年11月27日 11時44分00秒 | 日記
鮨はネタ シヤリと器の 粋で食む かな
      食む:はむ
息子らに 馳走されつつ 世直しを 頼みつ我が身の 来し方伝ふ
冬の海 思ふ銀座で 佐渡の酒
見て瞬時 美味広がりし 大将の一品
大根おろし 包む刺身の 活きの良さ
          鮨弁慶 海 銀座店
 
 今週、息子と彼の大学時代の友人二人と5年振りか?に再会することが出来ました。彼らの大学は米国ミネソタ州・Macalester Collegeです。私も30年ほど前に何回か訪れ、彼らの貧乏・自堕落(?)で青春謳歌真っ最中の生活を内心嬉しく思いながら一緒に飲んだりしました。今は三人とも40代半ばでバリバリの現役です。それで、息子の友人の1人に、久しぶりに飲みたいね~、とFB messageを送りましたら直ぐにセットしてくれました。ありがたいことです。
 お店は彼の自信満々推奨店。一歩お店に踏み入れた瞬間、落ち着きのあるカウンター10席ほどのまさに江戸前鮨の店。物静かな大将が言葉少なに出される一品一品、見て瞬間に美味を感じる美しさ。受けるは侘び寂びの陶器。お酒は佐渡の地酒(至)とTALISKER。彼の自信も故あると納得!
 日本の衰退振りを感じる七十路の私は、バリバリの現役三人に、孫を含むこれからの日本の将来の為に、新しい国の形作りに積極的に関与してほしいと希望を伝えると共に、自分のこれまでの人生を振り返り、彼らのこれからの人生に役立つかもしれないな~、と思える経験や見方を伝えました。受け様は三者三様でしたが、少なくとも、この年寄りに馳走してくれ、且つ耳を傾けてくれたことに感謝、感謝の思いで別れました。
 楽しい貴重なひと時でした・・・
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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今まさに見ごろゴルフで紅葉狩

2021年11月20日 01時03分10秒 | 日記
今まさに見ごろゴルフで紅葉狩
アプローチで みだれ紅葉にいやされて
露天湯の 煙四阿 越え高く
  かすかにゆらぐ 望の月かな
      四阿:あづまや
 
 友人が二ヵ月前に紅葉狩りを狙って喜連川カントリー倶楽部の予約をとってくれましたが、11月17-18日、ズバリ紅葉いま盛りに遭遇することが出来ました。日中は乱れたアプローチで落ち込む心を紅葉に癒され、ゴルフの後は露天の湯けむりにゆらぐ望月にしばし魅入っていました。
 
 
 

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疫治む 兆し冬日の 集ひ楽しや

2021年11月14日 23時40分11秒 | 日記
疫治む 兆し冬日の 集ひ楽しや
       高校母校同窓の歴史探訪会
親子愛 しみじみ長八 鏝絵かな
       橋戸稲荷神社にて
  鏝絵:こてえ、
  長八:入江長八(1815~1889)は江戸時代末期からに明治時代に生きた左官職人
つゆ蕎麦に まるまるしつこり 蠣の美味
      北千住 「きそば柏屋」
 
 昨日(11月13日)、晴れわたる冬の日の下、コロナ禍で延び延びになっていた高校母校同窓会の母校創立100周年記念事業の一つであります「母校歴史探訪」で、19名の同窓生と北千住界隈を散策してきました。同窓会の集いの良いところで、参加者の年齢幅は86歳から29歳に亘ります。
 橋戸稲荷神社に奉納されている長八の狐親子鏝絵を見ていますと、これが自然の親子愛だよな~、とあらためて思います。他の動物よりも異次元的に知能が発達した人間は、時として我欲を制御できずに親が自然の親子愛を後方に押しやって子を虐待する。昨今の幼児虐待、子への家庭内暴力のニュースを思い浮かべ、やるせなさを感じつつ、鏝絵を見ていました。
 歴史探訪も終っていよいよ待望のお昼時。お店は「きそば柏屋」。北千住駅から徒歩5分ほどのところで、1904年(明治37年)創業、足立区最古の蕎麦屋さんとのことです。この蠣蕎麦、なんと1000円。蠣は6個も入っていたような・・・。お蕎麦もおつゆも私の口にはピッタリでした。次回は、蠣はつまみで日本酒、といきたいと思いました~!
 
 
 
つゆ蕎麦にまるまるしつこり蠣の美味
 

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白萩のしだる流れに桔梗花

2021年11月13日 00時21分03秒 | 旅行
白萩のしだる流れに桔梗花
元興寺残るは一堂秋の花
 
 
 
 有馬温泉・奈良俳句写真紀行も今回で終了です。
 元興寺は本で名前は知っていたのですが、訪れたのは今回が初めてです。世界文化遺産「古都奈良の文化財」8資産群の一つで、奈良時代には近隣の東大寺、興福寺と並ぶ大寺院で、その境内の広さは、現在「ならまち」と呼ばれる界隈の大半を含む広大なものだったそうです。しかしながら中世以降次第に衰退し、今は、狭い境内に国宝極楽堂(極楽坊本堂)と国宝禅室が残っています。
 狭い境内にお堂が一つだけぽつねんと佇んでいるのを見まして、有名な平家物語の冒頭が浮かびました:
「祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらはす。奢れる人も久からず、ただ春の夜の夢のごとし。猛き者も遂にはほろびぬ、偏ひとへに風の前の塵におなじ。」
 仏教の寺院も例外ではないのかなと思いつつも、境内が閑散としている所為か、何故か、さっぱりした、清々しい感じもし、心が軽やかにもなりました。
 お庭も簡素なものでしたが、白い萩がしだれ生い茂っているところに私の好きな桔梗が静かに佇んでいました。今の元興寺に相応しい清楚な感じです。
 蘇我馬子が建立したといわれる日本最古の寺院、飛鳥寺(法興寺)がその前身で、平城遷都にともなって新築移転されて元興寺になったとのことです。
 元興寺を後にして東京には京都経由で帰りました。京都駅の伊勢丹にあります葵茶屋で昼兼夕食を食べましたが、料理もさることながら、インテリア、とりわけ、五重塔と大文字焼きのお山が描かれている丸窓の影絵にはしびれてしまいました。さすが京都、と感心しました。
 

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奈良町にぎわいの家にて

2021年11月11日 11時42分18秒 | 旅行
秋気満つ奈良の町家や築百年
秋の気にひたり古民家部屋めぐり
意匠粋な丸き窓より庭の秋
秋気みつ 小部屋に仏 花一輪
秋の気のみつる小部屋に仏さま
小仏に見入る部屋の気さやけゆく
  小仏:こぼとけ
築百年床の間活きる秋の生け花
丸格子合せ窓より秋の風
  「奈良町にぎわいの家」にて
 
 この家は1917年(大正6年)に建てられた町家で、奈良市が所有し、運営は「奈良町にぎわいの家管理共同体」という民間の団体が受託しているようです。
 何の予備知識もなく、ホテルの方に勧められて行きました。江戸時代や明治・大正時代の武家屋敷、庄屋、町家は奈良以外の地で拝観してきましたが、千年の古都・奈良で古民家を見るのは今回が初めてです。建物に入りますと、管理が行き届いていて、100年前の裕福な町家の粋で清楚な生活ぶりが想像されます。古刹の庭や室内で感じる仏教的なものが底流に流れ、これに加え、侘び・寂び・粋の気の流れを感じます。訪れた部屋部屋で座り、この気にひたりながらしばしの時を過ごしました。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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