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フレッツ・テレビのしくみ

2012-07-13 08:07:33 | ひかり電話
 光回線を引くとインターネットとテレビ(地デジ)と電話が同時にできるようになる。これは、いったいどのようなしくみで実現できているのだろうか?この疑問に答えるべく、まずはフレッツ・テレビについて調べてみた。

 NTT東日本のフレッツ・テレビのサイト[1]では、サービスと料金の情報はあるが、その仕組みについてのわかりやすい説明は見当たらない。フレッツ・テレビの技術参考資料[2]を見てみたが、その内容は登録一般放送事業者(たぶんテレビ局のことだろう)から映像通信網(単に「網」)を経由して周波数多重信号(たぶんテレビの電気信号のことだろう)を受信するサービスであると簡単に記載されているだけで、テレビは受信できることはわかっても、なぜテレビとインターネットと電話が同時にできるのかという基本的な疑問の解消にはならなかった。
 疑問が解消されないので、Wikipediaで"フレッツ"[3]を調べてみた。そこにはフレッツ・テレビ伝送サービスの記載があり、そこにはIPを用いないRF下り片方向伝送サービスと記載されていた。また、"パススルー送信"というキーワードも記載されていたので、それについて検索サイトで調べてみた。"パススルー送信"については、Wikipediaの"ケーブルテレビ"[4]に記載があった。またそこを調べていくと"光放送"[5]にたどりついた。"光放送"を調べていくと、さらに、"V-ONU(Video - Optical Network Unit: 光回線終端装置)"や"WDM(波長分割多重)"という技術キーワードにたどりついた。さらにインターネットに使う通信系の光回線("B-PON: Broadband Passive Optical Network"など)とは、別波長の光を用いて通信していることもわかってきた。
 少々遠回りしてしまったが、どうもフレッツ・テレビは、光CATVの技術を利用しており、インターネットでよく使われるIPを用いた通信とは別の波長の光を用いた下り専用の映像信号配信サービスであることがわかってきた。このように、フレッツ・テレビは、インターネットや電話の通信に使われる波長の光と別の波長の光を使っているので、ネットや電話とテレビが同時に使えるわけである。
 1本の光ファイバの中に波長の異なる光が通っていた点は、当たり前かも知れないが、新鮮な驚きであった。
 それでは、現在使用している光通信回線では具体的にどのような波長の光を用い、どのような装置構成で通信を実現しているのだろうか?もう少し掘り下げて調べてみた。
 参考文献[6]"FTTHによる放送と通信の同時配信技術の実用化について"に詳細が記載されていたので、下記に紹介する。フレッツ・テレビのシステム構成とは明記されていないが、内容は同一と考えられる。さらに詳細な内容については、参考文献[7]に記載がある。

波長多重による放送と通信の同時配信[6]
Bonu_wdm

放送用下り回線の光波長:1.55μm
通信用上り回線の光波長:1.3μm
通信用下り回線の光波長:1.49μm

光映像配信システムの概要[6]
Photo

 家庭に設置してあるONUは、図のWDMとV-ONUとB-ONUが一体化した装置である。

参考文献:
(1)フレッツ・テレビ
(2)フレッツ・テレビ 技術参考資料
(3)フレッツ-Wikipedia
(4)ケーブルテレビ-Wikipedia
(5)光放送--Wikipedia
(6)FTTHによる放送と通信の同時配信技術の実用化について
(7)FTTH発展に向けた光アクセスの動向 シンプルでスマートな光アクセスの動向
コメント (3)
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