十勝の活性化を考える会

     
 勉強会や講演会を開催し十勝の歴史及び現状などを学ぶことを通じて十勝の課題とその解決策を議論しましょう

人生と歴史

2019-03-22 15:48:24 | 投稿

人生と歴史

 

昨年の平成30年9月で満68才、2年後には古希を迎える。しかし、数え年では生命が宿った時から人生が始まり、生まれた時が1歳だから、今年が古希を迎える年である。

私は時の速さをつかもうとするため、自分の年齢と生きてきた期間とを比べて歴史をみることがある。下記のように、あらためて「歴史」を並べてみた。歴史といえば遠い過去のことのように感じるが、自分の生きた年数の「何倍か」前の時代は、現在の状況を見ると想像もつかない状況で、変化は早く無常である。

しかし、時間は間違いなくつながっている。私は70年後には存在しないが、どんな時代になっているのだろう。科学の更なる進化よりも、真に人が大切にされるような慈悲深い時代であってほしい。

 

・誕生時:   昭和25年(1950)生、当時は日中戦争を経てアジア・太平洋戦争に敗れて5年後、米国指導下の復興、民主化の時。朝鮮戦争の特需が経済再生の弾みとなっていた。

・生まれる70年前:  明治13年(1880)は、明治政府が成立して12年、日本の近代化が進んでいた時。前々年には明治維新の中心人物の一人であった西郷隆盛が西南戦争に敗れて自決。前年には、明治政府のリーダーで、西郷の盟友であり政敵となった大久保利通が暗殺。

・生まれる140年前: 1810年(文化8年)、徳川・江戸幕府になってから207年、11代家斉の時。鎖国のなか、海外進出・植民地化を進めるロシア、イギリス、アメリカ等が通商を求め頻繁に来航。国内では国学、文学、医学、地理、文芸等学問が進展。

・生まれる210年前: 1740年(元文5年) 徳川7代吉宗時代、元禄文化を経て学問、文芸等開花。

・生まれる280年前: 1670年 徳川4代家綱時代 学問、 文芸等活発化。

・生まれる350年前: 1600年 徳川家康が「関ヶ原の戦い」で勝利、1603年に江戸幕府を開く。

                           以上

 「十勝の活性化を考える会」会員より


シャクシャインの戦いが知られていないこと

2019-03-22 09:54:06 | 投稿

 

「シャクシャインの戦い」(西暦1669年)は、北海道で起こったアイヌ民族と松前藩との戦いで、北海道史上では一番大きな戦いです。その起因するところは、和人商人及び松前藩の一方的な交易の進め方にあり、その戦いは、松前藩による武力の動員により終了しました。従って、その後のアイヌ民族に対する幕府の政治的且つ経済的な影響力増大につながっています。

しかし「シャクシャインの戦い」が、道産子あるいは日本の社会で歴史に関する知識として、どれだけ情報共有されているのかということです。これには、二つの重要な意味があります。

ひとつは、アイヌ文化やアイヌ史に関する研究を本格的に進めている人は僅かであって、「シャクシャインの戦い」についても研究の余地が大きいということです。もうひとつは、「このような戦いがあった」ということが、道産子や日本の人々に、どれだけ情報共有されているのかということです。

日本史における1600年に起こった「関ヶ原の戦い」などと比べて認知度が低く、このような状況が、これまでのアイヌ民族の歴史とアイヌに対する社会的認識にも影響しているのではないかと思います。そして、「シャクシャインの戦い」が、道産子や日本の社会で知られていないことが、北海道の文化に関わる様々な問題にもなっています。

その意味では、文化には伝統をきちんと伝えていくべき要素と同時に、絶えず革新されていくべき面があるとすれば、「シャクシャインの戦い」がどのようなところで道産子の共通認識となり得ているかは、北海道の文化に関わる大きな要素だと思います。以上 

      「十勝の活性化を考える会」会員より