映画『天使と悪魔』を見に行きました。
ダン・ブラウンの原作を読んでからと思っていたのですが、間にあわず、結局小説で復習するはめになってしまいました。
2年前に映画『ダ・ヴィンチ・コード』を見て、やはりこの同じ作家の作品でもある『天使と悪魔』を是非見ててみたいと思っていました。
少しだけ、『ダ・ヴィンチ・コード』を振り返り。
<モナ・リザ><岩窟の聖母><最後の晩餐>などの絵画とともに、ハーヴァード大学教授ラングドンが謎を解いていく内容ですが、芸術作品に関する記述は事実に基づいているとされています。
だから小説からそれなりの知識が得られます。
パリ 「ルーブル美術館」
ここは何回か訪れた事がありますが、この映画の冒頭と巻頭の舞台になっていて、美術品も建築物も、今度行ったときにはもっと違った見方ができるのではないかと思っています。
そして最も興味のある場所が「逆さピラミッド」です。
「逆さピラミッド」 小説からお借りしました。
「逆さピラミッド」
『ダ・ヴィンチ・コード』の映画の冒頭部分では、瀕死の重傷を負ったソニエール館長がここを走り抜けていきました。
1993年にオープンした地下のショッピングモール、カルーゼル・デュ・ルーヴルの奥、ルーヴルのナポレオン・ホールへの通路と交わるところに、「逆さピラミッド」はあります。
『ダ・ヴィンチ・コード』の最後で、ラングドンは、「逆さピラミッド」の尖端と向き合うピラミッドの形をした小さな石の下に「マグダラのマリア」が眠っているのだと理解します。 この「新発見」はまったく小説的なものではありますが、この小さな建造物に、観光における民間伝承や現代の伝説の殿堂入りを果たさせました。
しかし、「逆さピラミッド」から1.2キロ離れたところに、「マドレーヌ寺院」があり、そこの聖遺物箱の中に、2千年ほど前に亡くなった50歳代の女性の左大腿骨が保管されています。彼女は身長約1m58cmで、地中海沿岸地域の人だとされているのですが・・・
(ルーヴル美術館公式HPより)
とあります。
では、その「マドレーヌ寺院」についてちょっと触れてみます。
「マドレーヌ寺院」
壮大な古代ギリシャ建築風のカトリック教会です。
教会の奥には巨大な祭壇があり、その上には「聖女マドレーヌ」が昇天する様子を表した彫刻が置かれています。
「聖女マドレーヌ」その人物とは?
パンフレットなどにもはっきり書かれていない人物の「聖女マドレーヌ」がこの教会のご本尊ではないようです…。
それで「マグダラのマリア」という女性の存在が憶測されているそうです。
「マグダラのマリア」について福音書がはっきりと記述しているのはあまり多くないようですが、悪霊に憑かれた病をイエスによって癒された女性とされます。
最近のキリスト教学では、彼女は神殿つきの娼婦でしたが、キリストに出会って悔い改め、その後はキリストの恋人となったという説が有力だそうです。
カトリックの本流に認知されないまま、「マグダラのマリア」信仰はヨーロッパ文化の目立たない部分を静かに流れて現在に至り、「聖女マドレーヌ」は、パリの女性たちの熱き「マグダラのマリア」信仰が結集して創造されたといえるのではないでしょうか。
と言われています。
<最後の晩餐>に描かれたキリストの横に座る人物が、「マグダラのマリア」ではないかと憶測されて…。
「マグダラのマリア」はルーヴル美術館のピラミッドの形をした小さな石の下にが眠っているのか、「マドレーヌ寺院」に眠っているのか解りませんが、この「逆さピラミッド」には是非訪れてみたいです。
『天使と悪魔』
ということで『天使と悪魔』ですが、まだ映画も上映中ですし、さらりといきたいと思っています。
『ダ・ヴィンチ・コード』はしっかり原作を読んでから見ました。
先ほども書いたようにこちらは映画が先になりました。
でも、かなり見ごたえのあるいい映画でした。
今回の舞台の都市はイタリア ローマとヴァチカン市国ですが、ローマの美術品、墓所、地下道、建築物が出てきて、その位置関係などは事実に基づいているそうですので、イタリアにも改めて訪れたくなりますね。 1回だけイタリアには訪れましたが、その時は本当に有名な観光地を観て、買い物をしただけでしたから…。
このように小説を片手に名所を見学する観光客は多いみたいで、「観光ミステリツアー」というらしいです。
ヴァチカン市国にある「サン・ピエトロ大聖堂」小説からお借りしました。
ヴァチカン市国にある「サン・ピエトロ広場」小説からお借りしました。
ヴァチカン市国にある「サン・ピエトロ大聖堂内部」小説からお借りしました。
この小説のテーマは「宗教と科学の対立」ということです。
この本の解説を書かれた方が『ダ・ヴィンチ・コード』より内容や構成はすぐれていると言われていますが、確かに歴史を変えるような秘密の真実を描いた物語の終盤は、かなりのどんでん返しで盛り上がります。
このような内容の小説の映画は、いろいろな見方はありますが、隠されている秘密や真実を知りたりという観客の好奇心を湧きたて、最後まで興味深く見れます。
今回もハーヴァード大学教授ラングドンが謎を解いていくのですが、この役のトム・ハンクスが何ともカッコよく、素敵に見えて(?)しまうのです。
いえ、素敵な俳優さんなのです。