〇 「一日なさざれば、一日食らわず」
百丈懐海禅師(?~814)の言葉。仏作仏行」九十五歳で天寿をまっとうされた。禅堂規則『百丈清規』の作者
八〇を過ぎても作務を怠らなかった。弟子たちが掃除道具や鎌などをかくしたら三日間食事をとらなかった。
弟子が「どうして食事をとられないのですか」と尋ねると
「一日なさざれば、一日食らわず」と
〇 これは他人を強制するのではない。百丈禅師は、その日働いていなかったので、このように自らを戒めた。禅師の徳により、禅の修行では毎日の労働を重んじるようになったといわれる。
「働かざる者は食べるべからず」は強制的である。
「一日なさざれば一日食らわず」自主的意思と謙虚な姿勢が仏行である。
〇 百丈禅師以降、作務は禅堂修行につながった。海外の日本庭園500カ所
大徳寺で観光客「誰もいないのにいつ掃除をしてあるのですか」
加藤造園に米国から庭師の研修に毎年来られている
庭園は住んでいる人の毎日の努力で維持される。日常の作務が大切である。