サンチョパンサの憂鬱

自分の……悪徳情報?

ヨイ歳をした(メンタル的にオトナの年代)女性と話してる時……話の途中から時折ノイズの様なニュアンスでヒッカカリを感じる何かがあった。

トンでもない事をしでかした人間について喋ってる時だった。
彼女の話には隙がなく、完璧にトンでもない君を断罪しながら進んだ。

ノイズと感じたのは……彼女の話には自分というベースがなく、まるでワイドショーの正義の味方のコメンテーターの様な立場を取っていたからだった。

『落ち度がない人間の話』ほど詰まらないモノはない……。
自分に落ち度を見出だしてない人の話は文科省のお役人の様に中身がなく……尊大な臭いばかりが漂うのである。

人の罪を何百何千見付けたって何にもならない……と僕は言った。
その他者の罪深さを見て……自分の中に同じ罪の一端を見付けてこそ意義があると思う……と。

僕は自分の悪徳と『トンでもない君』の失態のかなりの部分が重なったのだ。
だから許せたというよりは許す他なかったというのが正確だと思う……と彼女に言った。

人を許し認め受け入れるというのは、自分を仏壇や神棚に据えて人を見てたんじゃ出来ないんだ……と言うと彼女の顔には恥の表情が浮かんだ。

それを見てこの人はまだ……救いがある!……と僕は思った。
『恥を知る素質はある』……と。
少なくとも目の前の男は、一筋縄では行かないと感じ取る力はあると……。

イイ人上手と恥を知らない人間は、そういう指摘をすると必ず怒り出す。
小学校のブスの教師にウケる話をまんま俺にするんじゃねえ!ってなニュアンスで僕は、そんな話を捻り潰すのである。

自分の中の汚れについて少しばかりは情報を取っていないと全く魅力を感じないのである。
ともすれば……汚さに流れようとする自分と必死に喧嘩してる奴はカッコいいし何より信じられる……。

自分の毒が全身に回っており、何をやっても下世話な感じを醸し出す人と同様に……神棚から見下ろしながら人を悪し様にいう人間もまた醜悪で詰まらないのである。

どちらのタイプも『自分に関する情報を取ってない』のである。
ま、詰まりおバカ で餓鬼なんである。
ヨイ歳をして餓鬼のメンタルでちぐはぐ……一緒にいると落ち着かない気分にさせられるのである。

悪い奴が醜悪なんじゃなく『自分の悪徳を知らない奴』がイケてないんである。殆どの人間が悪い奴なんだけど……その自分の悪徳を知っているか?となればその数は激減してしまうのである。

結果……イケテる人間は少数しか居ないという事である……。
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