若い女達がよく出入りする関係で話す機会が多い。
彼女達と話して発見したのはまさしくこの『必要最低限度』というレベルで揃えられた知識の細さ、薄さ、幅のなさだった。
主要五科目と言ってたものがさらに細分化され、最低限度の受験用の知識だけで出来ているから話が少し横道にそれたらもうそのエリアは空白地帯なのである。
スマホで写真ばかり撮ってて、リンカーンも知らない。当然の事ながら彼が演説に使った民主主義の表現、オブザピープル、フォアザピープル、バイ ザピープルなんぞ……知り様もなく。
本も読まないから小説の話はするだけ無駄。
相手するこちらも何だか無知に突け込む様でヨコシマになりようもなく。
無意味な事。無用なモノ。実利と無関係な経験。単なる興味。そんなものがやがては発酵して知識の周辺で旨味成分となって奥行きとなるのに……。
即物的な利害意識と性欲だけを絡めて出来る男女の関係って恐ろしく薄い味わいと手応えだろうなぁ……。
『暇潰しに最適』……あるゲームのキャッチコピーだ。
必要だけで出来ている人生は暇が溢れてる。成る程……そりゃ潰さなきゃ退屈だよね?……と妙に納得。
そんな無用の用がない世界は、スマホとユニクロとコンビニで事足りる。
モノの断捨離だけじゃなく……人間の知識も経験も感性も断捨離して必要最低限とする暮らし。
そりゃ若くして老後資金を貯めに走る筈だわな……。
横着な老人そのものの世渡りだもんね?……。
功利から漏れ落ちた無駄って奴にこそ人生の醍醐味は隠されている。
この国の若い人達の人生観は……限りなく動物学的生存・棲息の領域に近付いてる様に感じるのよね……。
佐々木希さんが美しいのに浮気するとは?なる男の意見に怒る女性続出とか……?
しかしそう言う男達も怒る女性達も間違っている。単に性欲重視の関係だと3ヶ月もすればどんなに美しい女とて男の興味は激減するのである……。
手慣れた美人より新たなる少々オブスちゃんでもそっちに男の性欲の興味は向くのである。
『新味は美人を制する』のである。
どんな女でも美しいと性格の良さだけで出来てるなら性欲の世界では新たなる敵に敗北する。
『慣れる』と『飽きる』は友達なのである。
そこで……初めの論に戻ります。
『無用の用』とは深みと味わいを創出する必須科目なのだと分かって欲しい。
『思わぬ知見』、『思わぬ論点』『思わぬ……』……とプレゼンが行われる事が男と女の関係を深めて強化してくれるのである。
どんな生き方故の……それは必要なのか?不要なのか?それによって答えは千差万別となるのです。