第10番札所切幡寺は山の中にあって、階段もあり今までのお寺に比べると難所となります。今まではそんなに離れていないところにお寺が建っていたけど、山にどんどん上がっていく感じで車でも距離を感じました。改めて歩き遍路はなかなかのものだと思います。だからこそ、接待の有難みがわかったり、同行二人、内観する時間になるんだろうなぁと思いました。
怖いお顔の仁王様に挨拶をして、山門をくぐると捻れた木があり、ゼロ磁場の御神木みたいでした。
ふと横を見ると八大龍王堂がひっそりとお祀りされていました。クロアゲハがこちらにも寄りなさいと言わんばかりに坂道の下でひらひらと舞っていました。
クロアゲハと一緒に八大龍王様のお宮にお詣りさせて頂きました。駐車場の関係で車でお詣りの方は気付きにくいから素通りしている方もいたけど、クロアゲハに感謝です。お詣りの最後まで付き合ってくれました。笑
それから最初の難関ともいわれる階段。
八大龍王堂からまっすぐ参道を進むと333段の石段が始まります。そして99段上がると経木場があります。
さらに残りの女厄坂、男厄坂を上りきると本堂のある境内に到達しました!
御本尊 千手観世音菩薩
本尊真言 おん ばさら たらま きりく
ご詠歌 欲心をただ一筋に切幡寺 後の世までの障りとぞなる
切幡寺の本堂右手奥にははたきり観音と呼ばれる銅像がありこんな伝説があるようです。
弘法大師がこのあたりで修行をしていたとき、托鉢に訪れるたびに機織りの手を止めて粟などを快く差し出す娘がいました。また、この娘は『ほころびた僧衣を繕いたいので、布を分けて欲しい』という弘法大師に、織りかけの布を惜しげもなく切り裂いて差し出しました。
娘の行いに感激した弘法大師は娘に『何か望みはないか』と聞き、娘が『父と母の供養のために千手観音を彫って欲しい』『自分も仏門に入って精進したい』と言ったので、その場で千手観音を刻み得度させて灌頂を授けたところ、娘は七色の光を放って即身成仏し、千手観音の姿になったといわれています。
以上Wikipediaより
こういうお話は感動ものです。いつの時代にも女神様のような方がいて心があたたかくなります。
本堂、大師堂、そしてはたきり観音様をお詣りしました。
はたきり観音様の裏を通り本堂をくるりと一周すると、階段がありました。その階段を上がると不動堂。そこからの景色は素晴らしかったです。
その先にまだ階段があって、後ろから来る主人はもうえいろ、みたいな感じで(笑)、じゃあ行ってくるねとどんどん上がりました。そしたらちゃんとはぁはぁ言いながら着いてきていました。笑
上がってみるもんです。国の重要文化財にもなっている大塔がありました。こちらはなかなか凄い。豊臣秀頼の時代に住吉大社に建立したものを明治初頭このお寺が買い受けて移築したそうです。こんな高い山の上に当時の人々の信仰の厚さを垣間見ました。
素晴らしいお寺でした。感動しました。