ザイルと焚火と焼酎と

ザイルを使う登山にちょっぴり憧れ、山中に泊まると焚火を囲み、下山後は焼酎でほのかに酩酊。いい加減なのんびり登山の日記です

月夜見山へ知られてない尾根で登り降り 2/2 ――― 大ムソ尾根は広葉樹の豊かな尾根でした

2015年11月23日 | ハイキング/奥多摩

2015/11/13  当初の予定では月夜見山に登り、大仁田尾根を下って月夜見第一駐車場へ至る計画でしたが、時間的に少し遅くなっていますから、奥多摩周遊道路経由で直接、第一駐車場へ向かうことにしました。反対側の小河内峠へ行って清八新道を下降する選択肢もあったわけですが、大ムソ尾根は是非とも下りたいと思いましたし、月夜見山をカットすれば大ムソ尾根は時間的にも大丈夫そうなので、そちらへ向かうことにしました。


▲奥多摩周遊道路を歩きます。平日とはいえ、この道路にはカーブの多い山道をスピードを上げて走ることを楽しむ人たちがいますから、気を抜かずに歩かなければなりません。
山では見られなかった赤みのあるモミジが道路に沿ってたくさん生えています。道路を建設した際に植栽したのでしょうね。13:29ころ。


▲モミジの木々が陽を浴びていたならば、どれほど輝いていたことでしょう! 今が紅葉の盛りですね。13:32ころ。


▲中央に見えている山は左から惣岳山と御前山1405.0mではないでしょうか。そこから左へ降りている尾根は大ブナ尾根。その手前の尾根が清八新道のある尾根です。小河内峠から降りています。13:33ころ。


▲最も赤みの強いモミジの木が立っていました。曇っているのが残念です。でも、綺麗な赤色に色づいたモミジの木の反対側に回ると、色が全然違っています。薄い橙色です。葉の塊の中の方にはまだ紅葉していない緑色の葉も残っています。紅葉の色具合はその木の遺伝的特性だけではなくその部分の日当たりや風、気温などの影響も受けるのでしょうか? 13:35ころ。


▲月夜見第一駐車場に到着しました。ここは駐車場と言うだけではなく、絶好の展望台となっています。右(東)を見ると、隣りの尾根(名前は分かりません)が見事に紅葉してますね。広葉樹の多い尾根です。13:44ころ。


▲眼下の奥多摩湖です。右上には小河内ダム、中央少し右の半島のようなところには熱海集落が見えます。13:44ころ。


▲北には左右に石尾根が広がっています。稜線は雲に覆われていますね。倉戸山の広い山頂も見えていました。13:45ころ。


▲北西方向にはこれから向かう麦山の浮橋が見えていました。浮橋の対岸から上がっている尾根は赤指(あかざす)尾根です。13:46ころ。


▲5、6人の男性が望遠のカメラを三脚にセットして何かを狙っていました。「猛禽類ですか?」と聞くと、「そう」との答え。それより詳しくは聞きませんでしたけれど、忍耐力ですね。13:47ころ。


▲駐車場の左(西)側から降りました。踏み跡をそのまま降りていくと、北西へ向かう別の尾根のようでしたから、もう一度上がって右方向へトラバース気味に下って行きます。ここを下っている山屋もいるようで、ピンク色のテープも付いていました。13:58ころ。


▲大ムソ尾根に出て来ています。葉は半分ほど落ちてしまっています。足もとの枯葉が心地いいですね。14:08ころ。


▲標高820m付近で尾根は北東と北西に分かれます。かすかに感じられる山道(二万五千図に記載されています)は北東の尾根についています。ただその山道は標高730mあたりで西へ急な山腹をトラバースしなければなりません。ですから、北西の尾根を下ることにしました。S子が今歩いているのが北西の尾根、写真の左に見えているのが北東の尾根です。14:25ころ。


▲標高700mあたりから尾根は急になりました。枯葉の積もった斜面をズルズルと下ります。14:37ころ。


▲標高640mあたりで先ほどの山道と再会しました。そして、標高600m付近のコルまで降ります。写真はそのコルですが、手前の杭あたりから下方へしっかりした山道が延びていました。14:51ころ。


▲その山道。後方にコルが見えています。14:53ころ。


▲すぐ下にいこいの路が見えていましたから、山道から急斜面を強引に降りました。とりあえず、いこいの路まで来ると安全です。15:00ころ。


▲いこいの路を山のふるさと村へ急ぎます。15:07ころ。


▲いこいの路の終点です。二ヶ月前はいこいの路だけを歩いたのですが、今日は途中、月夜見山の近くまで回り道をしたのですから、S子はよく頑張りましたね。16:07ころ。


▲山のふるさと村からこの麦山の浮橋までも2、3kmはあります。薄暮になってきて、周りの風景もあまりよく見えませんし、黙々と急いできました。その甲斐あってかまだ薄明るいうちにこの浮橋を渡ることが出来ました。こんな時間帯に渡るのも初めてではないでしょうか。なかなか趣きがあるものです。16:40ころ。


▲月夜見山の方角を眺めました。月夜見山自体は見えないか、雲の中だと思います。左に降りている尾根が今日歩いた大ムソ尾根でしょう。16:43ころ。


▲小河内神社前のバス停がいちばん近いのですが、そのバスにはぎりぎり間に合いませんでした。ただ、峰谷から降りてくるバスがちょうどあって、それが17:14発です。ですから、ひとつ隣りの峰谷橋バス停へ行きました。峰谷始発のバスは日に3本しかありません。ラッキーです。16:57ころ。


▲バスを待っていると、10mほど道路の先でネコの鳴き声のような音が聞こえました。でも、ネコとは少し違います。すると、イヌの吠え声のような音も聞こえました。仲のいい飼い犬と飼い猫のようにも聞こえます。そうこうしていると、女性の泣き声のような声も聞こえ始めました。これはおかしい? と、その音の方へ近づくと、家の屋根の上の方でドタドタと物音がするではありませんか! 2、3頭はいます。すると、僕の頭上の電線を渡る動物の姿が見えました! ニホンザルです! 他にも数頭がいる雰囲気。真っ暗ですから、数えることは出来ません。カメラのフラッシュを焚きましたけれど、距離があるので、光が届きません。かろうじてその姿が映っているのがこの写真。矢印の先に何かが見えるでしょ? ニホンザルです。追いかけてはフラッシュを焚いていましたが、そのうち1頭が威嚇のような声を上げたので、追うのは中止。でも、こんな時間に人家のそばをうろついて何をしているのでしょうね? 16:58ころ。

バスに乗っている乗客は僕たちだけでした。奥多摩駅に着くと、天益へ向かいますが、暖簾がかかっていません。でも、店は開いています。そこへ天益のお姉さんが来ました。今日は町議選挙の運動中なのでお店は休みとのこと。町が燃えているのでしょう。商売にはならないようですね。
山を歩いていても、麓近くでは選挙カーがうるさく叫んでいました。


月夜見山へ知られてない尾根で登り降り 1/2 ――― 真光寺尾根は急登で、植林の多い尾根でした

2015年11月19日 | ハイキング/奥多摩

2015/11/13  玉原高原へ訪れた後、休みなのに雨が降ったり、山への計画を立てていた日に急遽仕事が入ったり、不運も重なって、山へ行けないことが一ヶ月間続きました。

今回は奥多摩へ紅葉を見に行くことに。どのコースにするかいろいろと考えましたけれど、二ヶ月前に奥多摩湖南岸のいこいの路を歩いた時に気になった尾根、真光寺尾根を登ってみることにしました。


▲奥多摩湖バス停で下車し、トイレに行くと、そのそばでドウダンツツジが見事に紅葉していました。8:26ころ。


▲小河内ダムから南西方向を眺めました。今のところ青空も広がっています。8:28ころ。


▲いこいの路のスタート地点です。8:38ころ。


▲今日は月夜見山に登る予定です。その山頂へ手前から突き上げている尾根が真光寺尾根なのですが、写真では薄ぼんやりとしか判明できません。月夜見山からは大ムソ尾根までは大仁田尾根を歩き、その先は大ムソ尾根を通って下山予定です。時間次第では通い慣れた清八新道を下山するかもしれません。8:57ころ。


▲しばらくは広々とした林道歩き。日陰と日向のコントラストが心地いいですね。9:06ころ。


▲西側を眺めると、山頂に白い巨大な仏舎利塔のある大寺山が見えました。その右奥の山が鹿倉(ししくら)山1288.2mです。9:07ころ。


▲朝の逆光に透かして眺めるモミジの葉。やっぱり綺麗ですね! 9:19ころ。


▲林道が終わり、水窪沢の橋を渡りました。朝陽を背に暖かい山道です。9:35ころ。


▲奥多摩湖の湖面でも陽が輝いています。9:40ころ。


▲天神沢出合で二度目の休憩。10:16ころ。


▲いこいの路スタート地点から4.6kmの標識があるところから、真光寺尾根へ入っていっている山道があります。この山道が尾根を登っている道と期待して辿ります。10:19ころ。


▲この山道は天神沢に沿った山道のようで、なかなか標高を上げてくれません。比較的整備はされた山道なのですが・・・・ 10:26ころ。


▲写真中央に木の橋が見えています。望遠で撮ったのですが、この山道は結局、天神沢を渡ってしまっています。これでは駄目ですから、引き返すことにしました。
山道(仕事道)はありませんでしたから、傾斜の緩い登りやすそうな斜面を強引に登るしかありません。山道に入ったばかりのあたりが、傾斜が一番緩そうでしたから、元に戻ることにします。10:33ころ。


▲この辺りがいちばん傾斜の緩い部分だったのですが、それでもS子にとっては大変なようです。10:46ころ。


▲真光寺尾根に出ました。この辺りの植林にはどこからやって来ているのでしょう? 仕事道があるはずなのに見当たりません。11:06ころ。


▲681m標高点だと思います。11:08ころ。


▲標高点でしばし休憩し、再スタート。しばらくは痩せ尾根が続きました。11:40ころ。


▲モミジの木はありますけれど、このような黄色っぽいのばかりがあります。11:54ころ。


▲尾根に何となく残っている踏み跡、山仕事の人のや獣の通った跡でしょうが、その中でいちばん多かったのがシカの足跡でした。12:02ころ。

二万五千の地形図では真光寺尾根の植生は広葉樹林になっています。針葉樹の記号がありません。紅葉を期待して来たのですが、意外にも植林の多い尾根でした、ちょっと残念。


▲おそらくこの辺りが"真光寺平”だと思われます。標高が920m付近です。この尾根にしろ、この平坦地にしろ、真光寺という名が付いた由来は何なのでしょう? 真光寺という名のお寺があったのならば納得なんですが。12:19ころ。

この真光寺平に到着した際に、黒光りした毛艶の立派な角を持った雄シカを見ました。単独雄のようです。僕に気付いて、すぐに谷へと駆け下りてしまいました。その後、一度だけピィ~~~! っと警戒の鳴き声を立てました。


▲植林が多い真光寺尾根でしたけれど、広葉樹もそれなりに生えています。半々くらいでしょうか。この時間になると、雲も多くなってきていて、薄日程度しか射さなくなりました。12:44ころ。


▲真光寺尾根最後の急登です。12:52ころ。


▲足もとの落ち葉。モミジの葉もやはりこの色ばかりです。13:01ころ。


▲奥多摩周遊道路に出ました。13:06ころ。

予定通り月夜見山に登るのなら、道路を左へ進み、右の山が低くなってきたところで、今度は右へと登山道を登って行きます。ただ、これまでのS子のペースを思うと、それでは下山が日没ギリギリ、もしくは越えてしまいそうです。月夜見山から大ムソ山を経て第一駐車場までは幾度か歩いたこともありますから、今日は割愛することにします。
つまり、奥多摩周遊道路を歩き、第一駐車場まで行くことにしました。


腰痛回復度チェック山行もこれで終了か? 急登のノボリ尾根から倉戸山へ

2015年10月22日 | ハイキング/奥多摩

2015/9/30  8月中旬から突然不調になった腰の状態も、日常においてはほぼ問題は感じなくなっています。山でも大丈夫かどうか、これまで腰痛チェック山行を行いましたが、まずは楽なハイキングで試していますから、今日はこれまでよりは足腰に負担のかかるちょっときつめのハイキングを計画しました。

今まで数回は登ったり下降路として使ったりしたことがあると思います。尾根の名前はノボリ尾根。名前通りの急登一辺倒の尾根です。


▲峰谷行のバスはあまり本数がありませんから、峰谷橋バス停で下車します。9:23ころ。


▲奥多摩湖が峰谷側へ入江のように入り込んでいます。中央で手前から向こうへ上がっている尾根、そしてスカイラインをさらに右へ延びている尾根がノボリ尾根です。9:27ころ。


▲雨降りバス停の少し先に登り口はあります。この階段がそう。9:58ころ。


▲正式名は分かりませんが、ツチグリの仲間でしょう。10:05ころ。


▲以前は登り口から右へどんどん山腹を進み、祠のようなものがあるところで左へ方向を変えて、なだらかな山道を最初は登ったものです。でも、今回はそのなだらかな道が消え、最初から尾根沿いの急登を進むことになっていました。ですから、こんな感じ。10:07ころ。


▲いったん少しなだらかに。この先で少し休憩しました。10:29ころ。


▲またまた急登に。手を付き、木を掴んで登ります。11:22ころ。


▲尾根幅がだいぶん広がりました。植林も減り、広葉樹が多くなってきています。11:54ころ。


▲クマの糞でしょうか? 12:24ころ。


▲この手のキノコは似たのが多くて、僕には判別不能です。美味なキノコもあるでしょうし、危険な毒キノコもあるのでしょう。12:25ころ。


▲ブナが面白い格好で生えていました。切り株から芽生えたひこばえがこんな形に育ったのでしょう。12:29ころ。


▲スギヒラタケだと思います。昔は美味な食用キノコとして知られていました。僕も何度も食べたことがあります。でも、10年ほど前だったでしょうか、このキノコが原因の食中毒死事件が続けて発生し、それ以降、スギヒラタケは毒キノコだとされるようになりました。中毒に至るメカニズムや毒物の特定など、不明な点はまだいくつもあるようなのですが、影響が顕著に表われる人が必ずしも特定されていないのと、影響が出現するまで長い時間がかかったりすることで、因果関係すら不明瞭なようです。13:13ころ。


▲ブナの多い林になってきました。S子と比べると、ブナの大きさが分かりますね。13:25ころ。


▲丸く幅のある尾根ですが、急な尾根です。13:53ころ。


▲心地の良い日差しに溢れていました。逆光に輝く緑葉のもみじ。13:59ころ。


▲ブナの巨木が繰り返し現われます。根の張りも見事ですね。14:04ころ。


▲ブナの種と殻。種の中の実はナッツのようでとても美味ですが、中身のない種がほとんどです。中身がある方が珍しいですね。14:09ころ。


▲ノボリ尾根のゴールです。一般登山道に出ました。S子の右に道標が立っていますね。左へ少し登って行くと、榧ノ木山1485mです。榧ノ木山へ寄るつもりでしたけれど、時間も遅いので省略。14:16ころ。


▲榧ノ木尾根を下ります。午後の陽射しに照らされて、林が綺麗です。14:23ころ。


▲のんびりと山を下って行きます。14:40ころ。


▲倉戸山1169.3mに到着しました。だだっ広い山頂です。15:04ころ。

山頂に栗の木が生えているのですが、なかなかその最盛期に来ることが出来ていません。小さな山栗をたくさん拾って、栗ご飯を作りたいのですが、チャンスに恵まれていません。そんな下心をもってここへ来たのですが、やっぱり駄目でした。今年は裏年なのか、実を見かけもしませんでした。


▲奥多摩の紅葉はまだまだ先の話。部分的にこの程度色づいています。15:22ころ。


▲このあたりの登山道は枯葉が積もっているとどこが踏み跡か分かりにくいところです。15:49ころ。


▲植林の尾根道ですが、西日を受けて縞模様が出来ました。15:57ころ。

この前後で道を外してしまいました。この道も何度も通っていますから、何か変だな? と気付いたのです。来た道を引き返し、登り返します。


▲すると出て来たのがこの道標。どうしてこれを見過ごして行き過ぎてしまったのでしょう? 16:15ころ。


▲泥地に水が少し溜まっていました。シカやイノシシなどがヌタ場として使っているのでしょうか? 16:28ころ。


▲もともと湯ノ権現とか湯屋神社と呼ばれていたようで、明治になって温泉神社と改称されたそうです。ダム建設で湖底に沈む前には温泉場があったわけですから、温泉神社があっても不思議ではありません。ダム建設にあわせてここへ移されたそうです。神様も小河内神社へ合祀されたのだとか。16:37ころ。


▲小河内ダムや奥多摩湖が見えて来ました。16:38ころ。


▲倉戸口バス停です。余裕の下山だったはずなのですが、途中で道を外した影響で、バスがすぐに来てしまいました。16:47ころ。

いつも通り、駅前の天益へ向かいました。ところが、天益はお休み!!! 仕方なく電車に乗り、地元の居酒屋さんで打ち上げ。

ところで、腰痛回復度チェックの結果ですが、めでたくも合格! 翌日や翌々日も通常よりは少し重めの腰の張りはありましたけれど、問題ありません。8月からの腰痛の原因は不明のままですが、とにもかくにも元に戻ったようです。めでたい!


奥多摩湖南岸の散歩道 4/4 ――― 歩き慣れているいこいの路の東半分から小河内ダムへ

2015年10月15日 | ハイキング/奥多摩

2015/9/21  いこいの広場を後にして、小河内ダムまでのラストスパートです。と言っても、まだ今日の行程の半分近く残っているのです。ただ、ここからは京道沢や天神沢や水窪沢など、遡行したことのある沢がありますし、清八新道は尾根歩きの際にもよく活用させてもらっていますから、旧知の路です。


▲ギンリョウソウ。でも、普段見慣れている花とは少し違いますね。花が空を向いて真っすぐに伸びています。よく見ると、花ではなく、実になっていますから、実になるときは上を向くのですね。14:04ころ。


▲この辺りも路肩が弱いみたいですね。200m先には工事現場もあるようです。そこが理由でしばらく奥多摩湖いこいの路は通行止めだったのでしょうか? 14:06ころ。


▲この沢筋が工事現場でした。工事はほぼ終了しているようでしたから、最初にどこが崩れていたのかは分かりませんが、けっこう大量の土砂が崩れたみたいですね。14:09ころ。

この沢の堰堤のプレートや工事看板にもこの沢が「蛇沢」だと記してあります。奥多摩湖いこいの路の案内看板にも「蛇沢」と記してあります。
しかし、宮内敏雄氏の『奥多摩』から分かるのですが、蛇沢川は奥多摩湖の湖底に沈んでしまっています。蛇沢川はこの沢とこの先にある京道沢と天神沢が合流した流れの名前だからです。そして、その蛇沢川が多摩川本流に流れ込んでいたのです。
ですから、この沢の名前は「カルギ沢」。蛇沢川の支流です。公式にはこの沢の名前は「蛇沢」になったのでしょうか? 蛇沢の名前を残したかったのでしょうか? 勝手に名前は変えるべきでないと思います。
もちろん、これは宮内敏雄氏の意見を前提としたものなのですが。


▲左下には沢の流れが見えます。すぐ先には橋が。14:22ころ。


▲橋から上流を眺めました。小さな沢ですが、遡行対象にはなると言えばなる、そんな程度の沢でしょう。沢の名前は京道沢。でも、奥多摩湖いこいの路の案内看板には「手沢」と記されています。でも、これは間違いだと思います。宮内敏雄氏の『奥多摩』によると、手沢は京道沢の源流部の名前です。京道沢の方が名前の格調もありますし、名前の由来も「経蔵(きょうぞう)」だという言い伝えもあるようなのです。その言い伝えについては京道沢の右岸尾根である真光寺尾根を歩いた日に記したいと思います。14:23ころ。

2009年9月にK嶋さんとK美さんとの3人で京道沢の死人沢を遡行しています。その際の記憶では小滝すらない沢だったように思います。でも、小石のような土砂に埋め尽くされていたようでしたから、6年たって小滝などが出現しているかもしれません。まあ、楽観的希望ですけれど。
なおその際に、二人には死人沢という支流の名前を教えませんでした。そんな名前の沢に行くのは嫌ですものね。


▲奥多摩湖いこいの路から分かれて尾根を登って行く山道がありました。どうやら真光寺尾根の取付きのようです。いつか、この尾根を歩いてみたいと思います。14:27ころ。


▲200mおきに出てくる里程標式の上にホウノキの実が置いてありました。14:28ころ。


▲天神沢を渡る橋が出て来ました。14:29ころ。

この橋から上流を見ても金属製の堰堤があるだけです。でも、この沢へは2回行ったことがあります。2005年5月に天神沢中俣へS子と登っています。天神沢にはすぐに滝沢が右岸から合流します。その上流で三俣状になりますから、右俣、中俣、左俣と名付けました。宮内敏雄氏によれば中俣はハギ沢かと思います。4級+程度のグレードの小滝が二つ三つあって、楽しめる沢でした。
2007年9月にはw島さんを含めた3人で右俣を遡行しています。中俣ほどではなかったように記憶しています。宮内氏によると真光寺沢との名前のようです。
いつか天神沢左俣や滝沢にも入渓したいと思っています。


▲宮内敏雄氏の『奥多摩』にも名前の記載がない小沢もあります。14:32ころ。


▲また小沢があります。地形図から見ても短い沢のはずですが、水の流れがあります。14:34ころ。


▲橋から上流を眺めました。短い沢でも流水域に広葉樹が多いのだと思います。14:34ころ。


▲"締め殺し”でしょうか? 14:45ころ。


▲岬の突端にベンチが設置されていました。奥多摩湖いこいの路は残り3.1km。15:04ころ。


▲清八新道の登り口です。この尾根(登山道)は何かと利用価値のある尾根で、僕もよく使わせてもらっています。15:07ころ。


▲左下を流れる沢は水窪沢。奥多摩湖いこいの路の案内看板では水久保沢になっています。以前の昭文社エアリアマップには「ヘビ沢」と記されていて、山と渓谷社発行の『奥多摩の谷123ルート』にも「ヘビ沢(水久保沢)」という名前で取り上げられています。
橋の手前で山へ登って行く山道が見えています。この山道も清八新道です。小河内峠へ出る山道。15:21ころ。

2008年9月にA野さんとU田君とでここを遡行しています。途中にある10mほどの滝の巻きが嫌らしかったくらいにしか記憶はありません。下山はシダクラ沢を下降していますね。


▲山道が終了して林道に出て来ました。15:24ころ。


▲アケビの実が落ちていました。もちろん中身は消えています。15:24ころ。


▲こんな感じの林道。15:26ころ。


▲沢水が林道に流れ込んでいて、長い距離、道が泥んこになっていました。15:36ころ。


▲奥多摩湖の夕景は僕は好きです。まだ夕方というほどの時間ではありませんが、趣きが出て来ています。遠くの山は大寺山950mとそれから連なる鹿倉(ししくら)山1288.2m。15:42ころ。


▲鏡のような湖面に山や雲が映っています。15:47ころ。


▲中央の濃い緑の尾根が清八新道のある尾根です。右の山は月夜見山1147.0mだと思います。15:50ころ。


▲小河内ダムに近づいて来ました。右の山はトオノクボかな? と思います。谷の奥は稜線に雲がかかっていて見えませんが、石尾根ですね。15:51ころ。


▲ここが奥多摩湖いこいの路の入り口(終点)です。15:53ころ。


▲小河内ダムの上をバス停へ向かいます。トオノクボのピークとその右へ続くハンノ木尾根が見えています。15:53ころ。


▲奥多摩湖バス停です。16:22のバスに余裕で間に合いました。16:07ころ。

奥多摩駅前の天益には久し振りに訪れました。一ヶ月以上たっています。いつも通りの感じで飲み食いします。ただ、この日は珍しいキノコ料理を食べさせていただきました。どうやら「毒キノコの会」に所属する方からいただいたというキノコを食べさせてもらえたのです。美味しかったですよ。


奥多摩湖南岸の散歩道 3/4 ――― 岬を回り、大ムソ沢出合を過ぎて、いこいの広場まで

2015年10月10日 | ハイキング/奥多摩

2015/9/21  さなぎ沢までがちょうどいこいの路の2km地点でした。まだまだ10kmも残っています。少しずつ、歩く方に力点が移りつつあります。


▲沢にかかる橋が出て来ました。「◇さなぎ沢橋」と橋名が記されていますが、最初の◇が汚れていて読めません。12:31ころ。


▲水は少し流れていますが、沢はすぐに山の斜面に消えてしまいそうです。12:32ころ。


▲柄の太いイグチの仲間が生えていました。イグチには毒がない(ごく一部毒のイグチもあるそうです)のですが、今日は採りません。12:48ころ。


▲テングタケの仲間でしょうか? 12:49ころ。


▲ホウキタケ科のキノコの仲間でしょうか? 12:50ころ。


▲ヨウシュヤマゴボウ。毒草です。13:03ころ。


▲岬と呼ばれているあたりから奥多摩湖の対岸を眺めました。なだらかな山頂を持つ山は倉戸山1169.3mでしょう。13:05ころ。


▲相変わらずの心地よい散歩道が続きます。13:12ころ。


▲写真中央少し左の家々は熱海の集落だと思います。13:14ころ。


▲ぬかるんだ地面にシカの足跡らしき痕跡がありました。シカたちもこの道を歩いているのですね。13:15ころ。


▲このあたりは路肩が弱いのでしょうか。13:19ころ。


▲大むぞ橋です。宮内敏雄氏の『奥多摩』では大ムソ沢になっていますから、大ムソ橋が正しいのかもしれません。13:20ころ。


▲橋から眺める上流です。いきなりの佳い渓相。こじんまりとした楽しい沢であることを期待しましょう! いつか行かねば。13:21ころ。


▲続いて、水の流れる小沢が。13:23ころ。


▲上流はこんな感じ。地形図では広葉樹に囲まれている沢ですから、楽しい登路になればいいのですが。13:23ころ。


▲ベンチがあったので、休憩です。13:29ころ。


▲これも柄の太いイグチの仲間ですね。13:46ころ。


▲さっき休憩した場所が「いこいの広場」だと思っていました。すると、立派な広場が出て来ます。こちらのことですね。13:52ころ。


▲いこいの広場からは対岸の熱海集落も近く見えます。写真右に白い人工物がふたつ見えますが、これは小河内ダムの一部分ですね。13:54ころ。


▲トイレは清潔に維持されていました。山のトイレが清潔なのは素晴らしいことですね。基本がしっかりしているということです。13:54ころ。

このいこいの広場が奥多摩湖いこいの路のほぼ真ん中です。あと6kmちょっとあります。
確かではありませんが、この近くから小河内ダム側は歩いたことがあるはず。月夜見山からこの付近へ尾根を降りたことがあると思います。そのもっと先は複数回歩いています。
ただ、奥多摩湖いこいの路の中央付近の沢にしろ尾根にしろ、ここまで来るのはけっこう大変ですね。アプローチで2時間くらいはかかりますから。