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日本人の死亡原因第1位は喫煙

2016年07月26日 | 名古屋健康禁煙クラブ
日本人の死亡原因第1位は喫煙
英医学誌ランセット
日本特集号「国民皆保険達成から50年」より
http://www.jcie.or.jp/japan/pub/pdf/1447/fulltext.pdf

35P~
平均寿命の延伸
日本における死因の上位 3 位は悪性新生物と
心疾患,脳血管疾患であり,0 歳児が将来これ
ら 3 疾患で死亡する確率は 5 割を超える 5
.した
がって,日本人の寿命をさらに延ばすには,こ
れら非感染性疾患による死亡を予防しなければ
ならない.先端医療技術の活用は生存率改善の
ための有望な戦略ではあるが,健康を長期的に
向上させていくためには,根底にある危険因子
を国民全体で改善することが重要である.
われわれの研究で,日本における予防可能な
危険因子を比較評価した結果,2007 年の非感染
性疾患と傷害による成人死亡の 2 つの主要な決
定因子は,喫煙と高血圧であることが判明した
(図 3)37.研究対象となった非感染性疾患と傷
害による死亡 83 万 4,000 件のうち,喫煙は 12
万 9,000 件,高血圧は 10 万 4,000 件に関連し
ていた.禁煙により回避可能な死亡数に関して
は,共同コホート研究から同様の結果が報告さ
れている 49.さらに,われわれの研究結果から,
全成人が禁煙すれば,平均寿命は男性で 1.8 年,
女性で 0.6 年延長し,また,国民の収縮期血圧
の分布が,国民の健康に与える悪影響を最小限
に留める水準まで低下すれば,男女とも 0.9 年
延長していたであろうと推定された 37

日本では,喫煙が健康に有害な影響を及ぼす
ことは広く認知されているものの,喫煙は一般
的であり,若い世代の男性の喫煙率は約 50% に
上り,女性の間にも広まってきている 18.2003
年に施行された健康増進法は,公共の場での喫
煙及び受動喫煙の予防を推進しており,全国的
に遵守されつつある.しかし,地方自治体の間
で喫煙規制政策の進展に差があり 50,強制力の
ある(受動喫煙等の防止に関連する)規制法の
全国的な施行は達成されていない.最も人気の
あるたばこ銘柄の小売価格は 2008 年時点で 3.3
米ドル(300 円)であり,高所得国における平
均価格(5.0 ドル)に比べかなり安かった 51.こ
うした喫煙者を利する状況は,かつてたばこ税
が政府の主要財源の1つであったことをある程
度反映している 52.さらに,われわれの研究から,
喫煙の健康への悪影響が高齢層で蓄積しつつあ
り,喫煙関連の死亡率が最近数十年で増加傾向
にある可能性が指摘されている 37.今後数十年
に渡ってその増加を食い止めるためには,有効
な政策介入手段を実施する必要がある.特にた
ばこのさらなる価格値上げによる喫煙規制の重
要性を再認識し,たばこ製品の消費を抑制し,
禁煙を促進していく必要がある.

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