江戸川教育文化センター

「教育」を中心に社会・政治・文化等の問題を研究実践するとともに、センター内外の人々と広く自由に交流するひろば

地域の自治会活動の中で

2019-06-22 | 随想
ひょんなことから、自治会の役員である理事というものになってしまった私。
今年で3期目を迎え、望む望まざるに関わらず一定の役割を果たすまでになりました。
 

毎月1回ある理事会で行事について詳細を話し合うのですが、ある時、自治会会員相互の交流する機会が少ないから、何か問題があっても容易に助け合えない……という様な話になりました。
そういう話になったのは、日頃の防災対策をどうするか…ということがきっかけでした。
 
防災グッズや設備を整えても、最終的には地域住民が共に分かり合い助け合わなければ意味がないのではないか、という話の展開になっていったのです。
 

自治会活動というのは、役員や特定の人だけが動いていても仕方なく、結局は自治会員である地域住民が動かなければ意味がありません。
それには、日頃から住民同士が顔を覚えて話が出来るような関係になっていなければなりません。
 
そこで、自治会としては今年度の第一歩として、新旧の班長さんに集まってもらい、懇談会を行うことになりました。




初めての試みなので参加者は少ないだろうと、誰もが予想していた会ですが、事前の出欠確認では実質38班の内、18名の参加申し出がありました。
10人集まれば良しとしよう…と言われていたことを思えば、始まる前から「成功!」でした。

 
自前の会館を持っていない私たちの自治会ですから、会場として隣の大規模な自治会の自治会館を有料でお借りしました。
 
因みにここは、地域の鎮守様ともいえる古くから由緒ある神社の敷地の一角に在ります。
私たちの自治会は主にこの神社の南側に位置し、長い石段を登り切った所が神社です。
夏には、地域の自治会・町会が合同で夏祭りを後援します。
 

話が横道に逸れましたが、参加者の多くは、この石段を登って高台の会館までやって来たわけです。
 
さて、当日の司会を務めることになった私ですが、仕事上では幾多の経験をしてきたものの、事地域となると初めてなのでどうなるのか一抹の不安がありました。

もちろん自ら手を挙げて司会を希望したわけではなく、理事会で少々積極的に発言してしまったために副会長から推薦されてしまったわけです。
 

全参加者数は、役員も含めて総勢31名という自治会始まって以来の大人数にまりました。
何人かは互いに顔見知りがいるようでしたが、ほとんどが初対面の方ばかり、皆さん緊張の面持ちでした。
 
そこで、会長挨拶のあとに質疑応答や意見交流を予定していたのですが、私はとっさに方向を変えました。

「それでは、これから意見交流をしていきますが、その前に皆さんお隣同士や付近の方と自己紹介したり自由な話し合いを5分間だけして下さい。5分経ったら司会がストップをかけますから。では、どうぞ!」
 

実は今日の座席は、担当理事を中心に関係する班を近くに集めた指定席でした。
全員の自己紹介も考えたのですが、これだけでもだいぶ時間がかかると思い、なるべく自然にリラックスした状態でガヤガヤとやった方が緊張が和らぎ事が円滑に進むような気がしたのです。
 
結果は正解でした。
5分後にストップした際も、もっと話合いを続けたい雰囲気がありました。

 
この後は、班長の仕事についての質疑応答があったり、身近な問題点が出され皆んなで知恵を出し合ったりしました。
例えば一つだけ紹介すると、カラスが増えてきた問題からゴミの問題に発展して、ゴミの出し方や管理の仕方、巣作りをどう見るか等々にまで話題が及びました。
 

私は、司会を務めながらも次のようなまとめをしてしまいました。
 
・今日のこの集まりのように、地域の皆んなが自分の意見が言え合えるような機会はとっても貴重である。
・自分の家庭だけでなく近隣や地域が住み良くなるためには、互いに協力し合うことが大切だ。
・そのためには出来るだけ多くの方と顔見知りになる必要があるが、自治会も可能な限りお手伝いしたい。
 
本来なら最後に会長が言うべきような事を言ってしまいましたが、隣で聞いていた会長も満足気な表情だったので良かったです。
 

聞くところによると、他の多くの自治会では半ば強制的に班長を出席させて形式的な総会を行なっているようですが、多分、そういう会場では権威的な運営がされているだろうな…と思います。
 
それに対して今回の私たちの懇談会は、自由な雰囲気の中で和やかに行われたことを評価してもいいかな…と自己満足に浸りました。
 
ここからが出発です。


<すばる>
 
(「郷土教育全国協議会ブログ」より許可を得て一部転載)




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