江戸川教育文化センター

「教育」を中心に社会・政治・文化等の問題を研究実践するとともに、センター内外の人々と広く自由に交流するひろば

非常勤教員の戯言 64 「6年生からメッセージカードをもらった(1)」

2015-03-27 | 随想
卒業式の前日、教室に呼ばれて出向くと子どもたちに拍手で迎えられた。
私と共に音楽と図工の専科教員も一緒だった。

それぞれに子どもたちから簡単な労いの言葉があり、色紙やカードをいただいた。
短文ではあるが、どれもが心のこもったメッセージだ。
素直に嬉しかった。

思えばこの学年は私の経年とともに進級し、ともに「卒業」したわけだ。

クラス37人という今では大人数と感じる、元気あふれる2年生時代からのつきあいである。
書写を担当したのだが、とにかくやることが速い子どもたちでアッというまに終わらせてしまう。
そこで、授業の後半は子どもたちの反応を見ながらの「お話タイム」だ。
もちろん話し手の中心は「創作笑話」のプロを自称する私だが、時にはそれにツッコミを入れる子どもにバトンを渡すこともあった。

創作といっても私の子ども時代の経験を基にしたセミドキュメントでもある。
登場人物も実名で出てくるので、話している私自身がすっかり当時の気分に浸ってしまうことしばしば。
子ども時代の同級生である○○ちゃんや△△くんには大変申し訳ないが、本人の承諾なしのままの上演であった。
すっかり子どもたちに人気者になった○○ちゃんたちは、お話のシリーズの中で様々な役割を演じてくれた。
「忍者ごっこ」「ボットン便所」「竹渡り」「番長」「宿題事件」・・・・・。
感謝に堪えない。

今年の2年生の道徳授業でも同様だが、私に週1時間という貴重な時間を委ねたらどうなるかは知ってる人なら皆さん頷いてくれる。
とにかく、子どもも自分も楽しむためには何でもやってしまうのだ。
しかし断っておくが、書写も道徳もそこそこの成果は上げており、自分の担任時代よりはマシな授業だと思う。

そんなわけで、毎回子どもたちは「お話タイム」を早く始めて欲しいが為にだんだん文字を書くのが速くなるのだった。
「終わりました!」
「終わりました!」と、子どもたち。
「えっ、そんなに速く書く人はお話は聞けませんよ!」と、私。

こんな彼らとは、3年生からは社会科でお付き合いをするようになったのである。

(つづく)



<やったるで>



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